「みんな一生懸命に生きている、愛し合いながら…! これを壊してはいけない」
目次
- 麻生勝
- 概要
- 過去
- 描写
- 仮面ライダーZO
- スペック
- 概要
- 外見
- 変身ポーズ
- 戦闘能力
- 活躍
- 特殊能力
- 人の心
- ギミック
- Zブリンガー
- スペック
- 概要
- 必殺技
- 必殺技
- 備考
- 劇中の活躍
- 初変身
- 狙われた少年
- 父の想い
- 最終決戦
- シリーズでの活躍
- 仮面ライダーワールド
- S.I.C HERO SAGA
- 『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
- 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
- 『ネット版 オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー ~ガチで探せ 君だけのライダー48~』
- 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- 『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』
- 映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』
- 映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』
- 漫画版
- 変身
- 過去
- 特訓
- ドラス戦
- 最終決戦
麻生勝
東映スーパーヒーローフェアの一作として1993年4月17日に公開された特撮映画『仮面ライダーZO』の主人公。仮面ライダーZOの変身者。1968年2月7日生まれの年齢25歳。演じたのは土門廣。
概要
筋肉質な体格をした、革ジャンとジーンズが似合う青年。「ネオ生命体から宏を守れ」という何者かからの思念が届き、長い眠りから覚醒する。
自分を改造した望月博士を一度は憎悪するも、博士に対し個人的な恨みを表に出さない。ネオ生命体が付け狙う博士の息子・宏に優しく接して交流し、彼を護るために戦士としての使命を受け入れるなど、出来た人間性からもファンからの人気が高い。
過去
元は望月敏郎博士が所長を務める「望月遺伝子工学研究所」の所員であり、望月博士の助手であった。だが「より強く、感情などに惑わされない完全な生物を作りたい」という実験の狂気に取り憑かれた博士によりバッタの遺伝子を組み込まれ、ネオ生命体のプロトタイプの改造人間にされてしまう。
望まぬ手術をされた勝はショックを受けて研究所から逃亡。山の中で落雷に遭い、たどり着いた洞窟で4年間眠り続けていた。この間、勝の身体は大自然のエネルギーを吸収し続け、これにより仮面ライダーZOとして覚醒することになった。
描写
物静かでクールな態度から一見冷徹な印象であるが、実際には心優しさと激しさ、熱い情熱を内包した好青年。性格は歴代ライダーと同様に「明るく頼もしい兄ちゃん」。博士が作り出したネオ生命体との戦いを決意する強い心の持ち主でもある。
変身前でも人間を卓越した身体及び超能力を持つ。生身で光線を追い抜いたり、その光線を食らっても軽症、ミュータントバッタとのテレパシー交信、宏のオルゴール懐中時計を念力で直したりしている。
備考
「麻生勝」という名前は実は劇中では一度も呼ばれた事はない(宏やドラスには「お兄ちゃん」と呼ばれている)。勝の素性を知る人が望月博士しかいなく、本編だけを観ても名前は分からない。
DVD収録のメイキングや未公開映像には、宏をコウモリ男から救出したZOのもとに駆けつけた清吉が、ライダーの姿を見るなり「息子の助手をしておった麻生勝、そうじゃな?」と尋ねる場面があった。
仮面ライダーZO
「この音は何だ。俺はいったい、どこにいるんだ?」
スペック
身長:193cm
体重:83kg
ジャンプ力:130m
走力:100mを3.4秒
ジャンプ力:130m
走力:100mを3.4秒
概要
麻生勝が自身の精神エネルギーと大自然のエネルギーの融合によって変身を遂げる、バッタの遺伝子と機械を部分的に組み込まれたネオ生命体第1号。
変身の際には勝の精神状態が重要となり、邪悪なものへの怒りや、愛するものを守りたいという強い意志を持つことで、勝の周囲に大自然のエネルギーが集結。
それが勝の精神エネルギーと融合してバッタの遺伝子を組み込んだ身体のメカニズムが反応し、その姿をZOへと変化させる。
外見
その全身は青緑色のマッシブな外殻状生体装甲で覆われ、顔部、腕、脚、ボディの繋ぎ目に黄金のラインが駆け巡るというビジュアルが印象的。
石ノ森章太郎氏によると「生々しいビジュアルの敵怪人に対して、よりシャープなイメージを取り入れた」らしく、黄金のラインは殻の継ぎ目をイメージしたものとのこと。真っ赤な目と腹部に備わる大自然エネルギーの吸収源“レッドコア”が目を惹く。
変身
改造直後は肉体の変化を自制できなかったが、落雷による4年間の昏睡状態の後に制御出来るようになった。ドラスとの最終決戦の際には、精神を高揚させつつも集中するために変身ポーズを披露する。
左拳を腰の側に添え、力を込めて眼前に構えた右掌をゆっくりと振り下ろすように、斜め下方向へと流す。心を落ち着けた雰囲気で「変身」とつぶやき、ZOの姿へと変身。同時に口腔部から、鋭利な牙“クラッシャー”を瞬間的に露出させていた。
戦闘能力
バッタの遺伝子に由来する超運動能力、超感覚、超生命力といった未知のパワーが全身に宿っており、それを生かしたワイルドな戦法を得意とする。劇中の戦闘ではその能力を全開したわけではなく、潜在能力は未知数である。
戦闘においては徒手空拳による格闘術を基本としている。こちらから手を出すのではなく、相手の攻撃を見切って躱す、ガードするなどしたのちに、カウンターで的確に重い一撃を与えていく受けのスタイルを好む。
活躍
俊敏性には目を見張るものがあり、迫り来る怪人ドラスから望月宏少年を助けた際は、宏を抱えながら高々とジャンプし、安全な場所まで避難させている。
筋力も並外れており、長い手足を操る怪人クモ女に組み付かれてもまったく動じず、逆に硬い外皮に覆われた手先の爪を易々とへし折ってみせた。
ドラスとの初戦では切れた電線をドラスの右足に押し付けて破壊し勝利の糸口を見つけるなど適応能力も高い。どんな攻撃にも耐えられる強靭な皮膚を持ち、投げ飛ばされても傷ひとつ負わず、ドラスが放つ分子破壊光線マリキュレイザーの直撃ですら、その表面が焦げ付く程度と、防御面においても隙がない。
特殊能力
4年間の昏睡中に腹部のレッドコア(仮面ライダー1号・仮面ライダー2号のタイフーンに相当する箇所)が大自然のエネルギーを吸収していたため、ドラスと対等に渡り合える未知の戦闘能力と特殊能力などを獲得した。
自然界が勝を見守るために生み出した、巨大なミュータントバッタと精神感応するテレパシー能力も備えている。
人の心
人間の肉体を基盤としたネオ生命体のプロトタイプである関係上、完全生物にとって弱点である人間の「心」を持ち、能力もドラスより劣るとされていた。
だが、彼の真の武器は改造されても残ったどんな敵にも屈しない強い精神力、それこそネオ生命体として欠陥であった人の『心』かもしれない。
ギミック
怒り等で感情が高ぶると真紅の瞳が眩く発光。口腔部分から3対の牙状器官クラッシャー(媒体によっては「ブレイクトゥーサー」と表記)が露出。後頭部の噴気孔から気を視認が可能な蒸気として放出する。敵を威嚇する。
このブレイクトゥーサーのギミックは「1号ライダーへの敬意」として雨宮慶太監督の要望により追加されたものである。
全長:1995mm
全幅:710mm
全高:1050mm
重量:180kg
ジャンプ力:30m
最高時速:1300km
全幅:710mm
全高:1050mm
重量:180kg
ジャンプ力:30m
最高時速:1300km
望月博士により製作された、仮面ライダーZO専用の高性能マシン。勝の市販バイク(スズキ・バンディット400)が変身時の大自然のエネルギーを受けて変形した姿。
変形の際、緑色の炎のような物質が発生する。昏睡状態から覚醒直後の勝が望月宅に向かう際には既に乗っており、自ら調達して来た模様。
どんな地形や天候においても高い性能を発揮し、ZOの戦いをサポートする。100Gの衝撃や1000度の熱にも耐えられる装甲を持つ。速度を上げながらすれ違いざまに「ZOチョップ」を繰り出してドラスの腕を斬り裂ける。
必殺技
ZOパンチ
拳の一撃。厚さ20cmの特殊合金をも打ち砕き、50台もの自動車を破壊する破壊力を誇る。ドラスが自身の細胞から生み出した怪人コウモリ男を、わずか一撃で撃破した。
さらなる威力アップのため、強大な脚力と組み合わせてジャンプ後から放たれることもある。ドラスの強靭なボディを貫いた。
ZOキック
天空より放たれる急降下キック。足先に全エネルギーを込めて放たれる究極の必殺技。ZOパンチの3倍の威力があり、一発で150台もの自動車を一瞬にしてスクラップに変えるほどの力を持つ。しぶとくも何度も蘇るドラスに引導を渡した。
『仮面ライダー大戦』では強固な防御力を有するカメバズーカを粉砕した。『仮面ライダーワールド』では仮面ライダーJを苦戦させたコブラ男ガライを両足蹴りで撃破。
トランセンドヒーローズではよりスピード感のある演出になり、シティウォーズでは更に風のエフェクトが付いた事で空中をグライディングして放つ。ライダージェネレレーションシリーズのみ技名を叫んでいる。
備考
名前の裏モチーフは数字の20(二十)。これは本作が『仮面ライダーシリーズ』20周年企画(ただし公開は22周年)だったことによる。
ラストのZOキックはアングルのせいか、キックの軌道がブランコに見える為、ファンからも「ブランコキック」、「キック以外は名作」だの散々言われている。『仮面ライダーワールド』ではカッコいいZOキックを見せてくれる。
劇中の活躍
初変身
望月博士に会うべく研究所へ向う。研究所に博士の姿はなかったが、勝はドラスに襲われた博士の息子、望月宏の思念をキャッチし、ZOに変身しつつ彼のもとへ急行。
どうにかドラスを撃破するが、この間に自宅へ戻った宏を訪ねたところ、怪物に襲われて怯える宏に不審者だと誤解される。
誤解を解くべく宏を追い、彼が逃げ込んだ「東松館道場」の玲子、黒田、西村、宮崎らと出会う。直後、ドラスが放ったコウモリ男が来襲。勝は宏を連れて逃げるよう玲子たちを促し、自身はZOに変身してコウモリ男と激戦を繰り広げる。
狙われた少年
その後、逃走中にクモ女に捕獲された宏と玲子を救出すべく、クモ女と激突。これを撃退するも、直後またも飛来したコウモリ男が宏を掴んで飛び立ったが、ZOは宏の奪還に成功。
そこへ宏の祖父、望月清吉が現れると、変身を解いた勝は玲子たちとともに宏を自宅へ送り届け、望月博士について清吉と会話する機会を得た。
清吉は博士の研究について何も知らなかったが、勝は差し出された「N細胞記録FILE」を確認。博士が研究していた「ネオ生命体」について明かし、それが宏を狙う怪物だろうと推測する。しかし、博士が宏を狙う理由はわからず、清吉に反発された。
父の想い
会話を耳にした宏も怒って研究所を飛び出していく。彼を追った勝は、博士から贈られた懐中時計を捨てようとしていた宏を制止し、壊れて鳴らないという時計を手に取ると、念を込めて時計を修復。
時計が奏で始めた曲が勝が改造人間として目覚めた際に耳にしたものだったため、勝は宏に対する博士の想いを察し、それを博士に代わって告げることで、宏からの信頼を得た。
直後、宏は望月博士に擬態したコウモリ男に惑わされて拉致され、これを追った勝は現れたドラスに阻止されてしまう。
最終決戦
飛来したバッタを通じて宏の居場所を掴むと、ZOに変身しつつバイクで急行。たどり着いた研究施設で、機械と融合されていた博士から真実を明かされる一方、コウモリ男を下す。
終盤でドラスに取り込まれてしまうが、宏の必死の呼び声に呼応しドラスから強制的に分離。ZOキックでトドメを刺し、ネオ生命体との決着をつけることになった。全てが終わった後、自分の革ジャンを宏に託し旅へ出た。
シリーズでの活躍
『仮面ライダークウガ』が放送されるまで仮面ライダーJと共に90年代での現行ライダーを担っていた為か、前作の主役とは違い出番に恵まれていた。『仮面ライダーディケイド』以降は歴代レジェンドの1人としての登場がほとんど。
仮面ライダーワールド
復活した巨大シャドームーン率いる再生怪人軍に追われているベリーを助けるべくZブリンガーに乗って登場。Jと協力し、地球の平和を守った。Jとのダブルキックを披露する。ちなみにこの時初めて自分で「仮面ライダーZO」と名乗った。
S.I.C HERO SAGA
『ZO』と『J』を題材とした一篇の『MASKED RIDER ZO EDITION -ZO VS J-』にて掲載。ZO本編の5年後を舞台に、自身に秘められた望月博士が意図してなかった力の正体やJと共に復活したドラスやフォッグマザーと戦う等ファン必見の内容となっている。
Jを取り込んで強化・復活したドラスに襲われた宏と再会。一度はレッドドラス究極態に敗れるも、地空人に救われ、Jが復活した後は共にドラスとフォッグ・マザーが合体したフォッグ・ドラスと戦う。
『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
終盤の最終決戦において、大ショッカーに苦戦するディケイドを助けるためにオールライダーの一員として登場。『仮面ライダークウガ』以降のシリーズと区別するために昭和ライダーに区別されている。
Xやストロンガーと共に向かって来る怪人たちを坂から落としていった。しかし、いざ蓋を開けて見れば特に目立った活躍もなくとにかく地味。シンやBLACK、響鬼のようなディレクターズカット版で戦闘シーンの追加もなかった。
ショッカーグリードが1号・2号を倒した事で仮面ライダーV3以降のライダーの歴史が消され、仮面ライダーNEW電王と仮面ライダーオーズ以外のライダーが消滅。
だが人々のライダーへの想いにより復活した。この時はデンライナーのオーナーによるナレーションで「ZO」と呼ばれた。原作でも戦ったドラスやスコーピオンイマジンと戦った。
『ネット版 オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー ~ガチで探せ 君だけのライダー48~』
「Type4. 静聴!20年ライダーの悲劇!!〜おとめ座O型の君へ〜」にメインゲストとして登場。20周年ライダーなのに公開年が22周年であった事を皮切りに、近年の不遇さを訴えかけた。明らかに勝兄ちゃんとキャラが違うのはご愛顧。
『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
ゴーカイレッドによって他の仮面ライダー共々時空の狭間に消されていた。終盤で亜空間から復活し、他のスーパー戦隊、ライダーと共にショッカー・ザンギャック連合と戦ったが、今回も空気。
『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
物語開始時点で既にロックシードへ変えられていたが終盤で復活。地下帝国バダンの怪人として登場したカメバズーカと戦った。すべてが終わった後の平成ライダーと昭和ライダーの最終決戦ではJと共に仮面ライダークウガ、仮面ライダーアギトと戦った。
クウガとは1号ライダーをモデルにしている共通点がある他、昭和ライダーと平成ライダー15人の区別の為、RX、シン、Jと共に昭和ライダーである。
『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』
歴史改変マシンの影響を受けショッカーに敗れた後洗脳され、他のライダーと共にショッカーライダーとして仮面ライダードライブ達に牙を剝いた。
その後、1号と2号が電子頭脳を利用して復活した影響により洗脳が解け、「正義のライダー」としてショッカーに立ち向かったがライダーロボの歴史改変ビームで消されてしまった。その後は歴史と共に修正された。
令和の作品
映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』では歴代主役ライダーや全スーパー戦隊のレッド戦士と共に、アスモデウスとの最終決戦に登場。
映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』では長年に渡ってジョージ・狩崎が研究を進め、完成させたクローンライダーの一体として登場。
2071年の世界にやってきた新堂倫太郎の精神体がZOのアーマーと融合することでZOに変身し、デビルライダー軍団と戦った。
漫画版
島本和彦の手掛けたコミカライズ版。映画とはビジュアル・人柄共に完全に別人。長身痩躯で筋肉質。クセの強い頭髪に太い鼻柱・厚い唇とどこか松田優作っぽい面立ち。
改造人間になってからは顔に隈取のような手術痕が走っており、萬画版『仮面ライダー』の設定をリスペクトしている。
性格はラフでワイルド。ギャグと本気の境界が曖昧なくらいにがむしゃらで暑苦しい。激昂した時に「ああ!?」と畳みかけるのが口癖。これらの変更点は元の映像作品が完璧で満足してしまった島本が「全然違った印象にした方が良い」と判断した結果。
変身
変身した後もデザインは大体同じだが、筋のように引き絞られた細長い体躯をしており、クラッシャーを開閉して咆哮するなど、漫画寄りの生々しい演出も多い。
身体能力は生身の時点で超人的で戦闘で負ったダメージも高速で治癒してしまうなど高い生命力を持つが、完全体として作られたドラスとの地力の開きは圧倒的であり、ノーガードのドラスに渾身に打撃を見舞うも全く通用せず大ショックを受ける場面が見られる。
過去
研究者時代懇意にしていた女性・一美が父の紹介する相手とのお見合いを断る条件として現在付き合っている男性=勝を紹介することを提示されるも、よりによって約束の日に望月博士の手で無理やり改造手術され、人間をやめさせられたことに絶望。
迷走の果てに4年間の眠りにつく。再会した彼女は既に結婚して子持ちと強烈な悲哀に襲われる。自身の行動が最悪の結果を生んだことに絶望し疲れ果て、完全に戦意喪失する。
だが、クモ女の襲撃から助けた女性・ナオミに半ば無理やりヒーローとしての使命を叩き込まれ、打倒ネオ生命体のための特訓を課される。
特訓
ナオミが島本漫画では定番の「馬鹿馬鹿しいことを大真面目に喝破する」ところや「変身した姿で道着を着込んで滝に打たれながら正拳突きに励む仮面ライダー」など表面上は完全にギャグ。
一方で「額面上の計算結果でなく心の力が勝利の鍵となる」「感情を否定することで行き付く完全体など愚の骨頂」というド真ん中のメッセージ性が籠っている。
ナオミは「仮面ライダー」という存在に熱い魂を懸けてリスペクトしている島本本人のアバターとも言え劇中茶化したような態度でライダーパンチの真似事をしてみせた。
勝(変身後)を竹刀で殴りつけて「ライダーパンチ!それは人類の未来を背負った者が打つ宿命のパンチ」「命をすてた男の放つ絶対ギリギリの瞬間のきらめき!!」と意味不明な檄を飛ばす。
ドラス戦
それを見て乱心した望月博士の暴走でレッドドラスと化したドラスに新たな力の源として吸収されかかるが、魂を奮い立たせ逆に気迫でドラスを吸収しようとしたことでドラスが恐怖してZOを解放してしまう。
そこに渾身のライダーパンチ&キックを炸裂させ、長き苦悩の日々に終止符を打った。それを目の当たりにした博士は今わの際に悟った。「私のいった『完全』とは―『限界』が言葉をかえただけのものだったのだ…」…と。
爆発する基地から生還したZO=勝は宏とナオミを愛車の後ろに乗せて颯爽と走り出す。その仮面の下の顔には既に一片の曇りも無かった。
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以上です。これで紹介を終えます。