【ディケイド最大の謎】仮面ライダーキバ / 紅渡【父と息子の物語 動画・BGMあり】

2022年6月24日金曜日

1号ライダー 仮面ライダーキバ 仮面ライダー解説

t f B! P L
 今回解説する仮面ライダーはキバです。
「そうだ…僕は父さんの声に導かれてずっと戦ってきた。父さんと一緒に戦うことが、父さんと一緒の時間を生きることだ!命を受け取るってことなんだ!」

【BGM・閲覧のお供に是非】
目次
  • 紅渡
    • 概要
    • 性格
    • 描写
    • バイオリン
    • 特殊能力
    • 正体
    • 変身能力
    • 戦闘時
    • 人物関係
      • キバット
      • 野村静香
      • 名護啓介
    • 備考
  • 仮面ライダーキバ
    • 概要
    • キバの鎧
    • 変身
    • ツール
      • キバットバットⅢ世
      • キバットベルト
      • フエッスル
    • 専用ビークル
      • マシンキバー
      • ブロン
      • ブロンブースター
      • キャッスルドラン
  • 各種フォーム
    • ◇キバフォーム
      • スペック
      • 概要
      • 外見
      • 戦闘能力
      • 必殺技
    • ◇ガルルフォーム
      • スペック
      • 概要
      • 戦闘能力
      • 魔獣剣ガルルセイバー
      • 必殺技
      • 備考
    • ◇バッシャーフォーム
      • スペック
      • 概要
      • 戦闘能力
      • 魔海銃バッシャーマグナム
      • 必殺技
      • 備考
    • ◇ドッガフォーム
      • スペック
      • 概要
      • 戦闘能力
      • 魔鉄槌ドッガハンマー
      • 必殺技
    • ◇ドガバキフォーム
      • スペック
      • 概要
      • 外見
      • 戦闘能力
      • 必殺技
      • 備考
    • ◇エンペラーフォーム
      • スペック
      • 概要
      • 外見
      • 正体
      • 起源
      • 戦闘能力
      • 活躍
      • ツール
      • 必殺技
      • 備考
    • ◇キバ飛翔態(エンペラーバット)
      • スペック
      • 概要
      • 戦闘能力
      • 合体
      • 必殺技
    • レジェンドルガ体(仮称)
    • ◇ドガバキエンペラーフォーム
      • 概要
      • 外見
      • 戦闘能力
      • 必殺技
  • 劇中の活躍
    • 秘密の発覚
    • 過去トリップ
    • 新たなキング
    • 闇のキバ
    • 最終決戦
    • 未来
  • 本編外の活躍
    • 1話時点の反響
    • 全体を通して
    • 冬映画
  • 魔宝石のキバ
  • 仮面ライダージオウ
  • 小説版
    • 仮面ライダーとしては
    • 戦闘力
  • ゲームのキバ
    • ガンバライド
    • ガンバライジング
    • バトライド・ウォーシリーズ
  • S.H.Figuarts
    • 不遇な日々
    • 商品化
映画での活躍】
紅渡
 『仮面ライダーキバ現代(2008年)パートの主人公。仮面ライダーキバの変身者。読み方は「くれないわたる」。作中一番の苦労人である。演じたのは瀬戸康史

 概要

 首にストールを巻いている20歳の青年。バイオリン職人。亜麻色の髪(くせ毛)を持つ。亡き父、紅音也が残したバイオリン『ブラッディローズ』の音色に導かれるように、人間を襲うファンガイアとの戦いに身を投じていく。
 ライダーとしての力を体内に取り込んだ・何らかの要因で普通の人間ではなくなった(またはなくなりかけた)平成ライダー主人公は多いが、渡は唯一の先天的な人外主人公である。

 性格
 歴代主人公の中でもかなり内向的。気弱で人見知りが激しい。人に頼まれると絶対断ることができない。心の中では他人を思いやる優しい気持ちは人一倍強い。
 純粋で優しい分、人一倍傷つきやすい。何かしら悩みを抱えていることが多く、また後向きな考えに積極的に動く事が多い。
 非常に口下手で間も悪い事が災いし、名護に嫌われたりジンジンな友人がやさぐれる切欠を作ったり等、トラブルに巻き込まれる事が多い。
 人間関係は作中でトップクラスに複雑であり、終盤でもガンガン悩みの種がリロードされていった。考えごとをしたりするときは、決まってお風呂に入り心を整理している。

 描写
 武蔵野市吉祥寺桜町2-1-3の洋館で暮らしている。普段は洋館に引きこもっている(本編開始まで「この世アレルギー」だと思い込んできたせいもある)。周囲から『オバケ太郎』と呼ばれていた。
 人と接する機会や経験に乏しいため、外部の些細な出来事で感情が極端に浮き沈みすることも多い。嬉しいときの上機嫌さと、心が傷ついたときの落ち込み方のギャップが著しい。
 相手への気を使った発言が裏目に出てしまうことも多かった。優しい心故にそれをファンガイアに利用されたりするとキバの力を十分に発揮出来ずにピンチになる事もある。

 バイオリン
 父である紅音也に憧れの念を抱いており、彼の遺した名器「ブラッディ・ローズ」を超えるバイオリンを作るために試行錯誤を繰り返す日々を送っている。
 特に色にこだわりを持っており、ニスの材料として様々なモノを蒐集している(カタツムリ、魚の骨、木の板、ムカデ、だし汁など)。
 作ったバイオリンの販売や、壊れたバイオリンの修理も(当人は嫌がっているが)行っており、その筋の人間の中では名前が知られているらしい。両親が二人ともヴァイオリン演奏の達人であるためか、彼の演奏センスと腕もかなりのもの。

 特殊能力
 「人の心の音楽」を聞き取って居場所を突き止めるなど様々な潜在能力を秘めている。外の世界と関わることでその厳しさに直面。
 ファンガイアとの戦いや他者との交流を通して人間的に少しずつ成長していき、「人の音楽を守りたい」という自身の望みと父の思いを信念にしてゆく。

 その他描写
 普段の身体能力は十人並でさほど強くは無かったが、過去で音也と出会った後では精神的に大きな成長を遂げ、生身でもファンガイアを撃退させる等の強さを披露した。
 多才な音也を父に持つだけあり、イケメンズでは高い歌唱力を発揮した他、鈴木深央に告白された際には嬉しさのあまりパスタを作り上げ、好評を得ている(しかしザリガニを素材にしている辺り、独特なセンスは料理にも現れるようだ)。

 正体
 人間とファンガイアとの間に生まれたハーフファンガイア。父親は音也、母は元ファンガイアのクイーンである真夜。劇中ではファンガイア形態は見せなかったが、恐らく蝙蝠のファンガイア。
 変身する仮面ライダーキバや変身道具のキバットバット三世が蝙蝠であり、エンペラーフォーム飛翔体についてデザイナーは「紅渡のファンガイア形態のつもりでデザインした」と証言しているため。

 過去
 父親は彼が生まれる前に亡くしている。母親とも幼少期に生き別れ、残された洋館でひとりで住むようになった。
 人目を避けるような生活を送り、まともに会話できるのは近所の野村静香だけだったが、麻生恵名護啓介襟立健吾といった人々と出会い、交流するうち、徐々に打ち解け、いろいろな感情を見せるようになっていく。

 変身能力
 キバへの変身能力は一話開始以前から持っていたが、初変身についてのエピソードは特に語られていない。戦闘のセンス自体は悪くない。当初は音也がブラッディ・ローズに込めた祈りの力で本能的に戦っているだけであった。
 初期のほうは大体二話完結な話の都合、敵に逃げられるか名護に邪魔されることが多くかった。エンペラーフォームが出るまでの戦績はあまり良くなかった。

 戦闘時
 変身時には中の人の演技力もあり目つきが変わる。戦闘中は変身前の弱々しい面影は全くなく、カッコいい掛け声を発しながら果敢にファンガイアに立ち向かう。
 戦闘スタイルはフォームによって変化。キバフォーム時は攻撃的であり、馬乗りになってひたすら殴る。本気で怒った場合や機嫌が悪い場合は、ドッガハンマーを引き摺って相手の処刑に向かうことが多い。
 恐らくガルルフォームが演者である瀬戸氏のアフレコの演技力が光るフォーム。唸り声がモロガルルである。筋トレを始めた時期に腕立ては10回しかできないことが判明。

 人物関係

野村静香
 「渡のお母さん」として面倒をみてくれる少女。心を開いており、彼女とは普通に話せる。たぶん一番の理解者。

名護啓介 / 仮面ライダーイクサ
 犯罪者を華麗に捉えた光景を見てすぐに弟子入りを申し込む。「名護さんは最高です!弟子にしてください!」。渡がキバの正体とわかったあとも信頼は変わらなかった。

仮面ライダーキバ
「行くよ、キバット!」

 概要

 過去の事件でファンガイアに追われる身だった、元ファンガイアのクイーンである真夜によって息子の渡に護衛のため与えられた。
 本編で渡は物語開始前から既に仮面ライダーとして戦っており、エンペラーフォーム以外の各4フォームのフォームチェンジも既に変身したことがあるかのような描写があった。
 モチーフはコウモリとヴァンパイア。カボチャ(ハロウィンの「ジャック・オ・ランタン」)の意匠も含まれる。「キバ」とは「牙」であると同時に「King of Vampire」 の意味もあり、英語ではKIVA表記。

 キバの鎧
 渡が所持するキバの鎧は、過去のキングが所持していた『闇のキバの鎧』の次に開発された。闇のキバの危険性を考慮し、通常はファンガイアのキングに正式に与えられる新しい鎧。
 安定性を重視しているため『カテナ』と呼ばれる鎖型の拘束具を身に付けて力を抑え、自壊を防いでいる。ファンガイアの血を引いていない人間が変身すると仮面ライダーダークキバ同様死の危険がある。

 変身
 紅渡がキバットバットⅢ世に自分の腕を噛ませてキバの鎧を身に付ける。アクティブファングから『魔皇力』と呼ばれる一種のアクティブフォースを注入し、渡の体内の魔皇力を活性化させる。この際には顔に紋章が浮かぶ。

 性能

魔皇石(碧石)
 四肢と額に埋め込まれたパワーストーン。キバの鎧を纏うものが持つ「魔皇力」を数倍から数十倍に増幅する。通常2cmもあれば巨大といわれる貴重な宝玉でこの世界ではまず手に入らない。碧石の方が紅石よりも価値が高い。
 自然界のあらゆる力を借り、強烈な魔皇力増幅能力をもつ。サイズが大きくなるに比例して大量の魔皇力を蓄積し、増幅する。魔皇石によって増幅された強大な魔皇力は、その周囲を赤く染める。
 キバットにより活性化され、魔皇石で増幅された紅渡の魔皇力の威力は計り知れず、キバそのものを自滅に追いやるほどのパワーを発揮する。そのエネルギー力暴発を防ぐための封印や拘束が必要となる。

頭部『キバ・ペルソナ』
 様々な情報収集器官装置が集約するマスクはダイアモンドに匹敵する硬度をもつ魔界の金属<ルシファーメタル>製。120tの瞬間衝撃から装着者の頭部を守り、生命維持装置によってあらゆる環境下での活動を可能とする。
 魔皇石で増幅された強大な魔皇力で装着者の頭脳が破壊されない様にする冷却ボード『クーラントシルヴァ』は魔皇力の暴発を抑制する「銀の力」をもつトライシルバニア銀製。
 左右各5つの放熱ダクトを持ち、効率的にペルソナに循環するエネルギー熱を冷却する。ガードプレート『ガーディアンクラウン』は中央の魔皇石を守る。
 鋭く研ぎ澄まされたルシファーメタルで作られた金属牙『ガウ・クラッシャー』は1.2tの顎力を持ち、直径8cmほどの鋼鉄玉を瞬時にかみ砕く。
 内部には大気清浄装置が組み込まれ、あらゆる毒素を分解浄化する。真空の状態でも、その空間に存在する物質から呼吸に必要な物質を精製し、取り込む。

感覚器官
 巨大な視覚増幅装置『オムニレンズ』は前方220度、遠方距離500mの視覚情報を得る。X-ray機能により厚さ10mの鉄板の先をも透視する。バクテリアクラスの極小サイズの物体をも顕微できるナノスコープ機能を内蔵。
 コウモリの翼を象った聴覚増幅装置『オムニフォン』は装着者の意志によりその感度を調節でき、最大感度にあげれば3km先の針の落下音さえも聞き分ける。
 犬の嗅覚並の検知能力をもつ嗅覚増幅装置『ワイルドノーズ』が人の100万倍を超える嗅覚を得る。逃走したファンガイアの足跡も、この嗅覚で魔物臭をかぎ分けて追跡できる。
 ペルソナに冠せられた紅き王冠『クラウンソナー』から特殊な超音波を発する。エコーロケーションと呼ばれる反響定位を用いて、たとえ視界を奪われても周囲の状況を手に取るように知ることが出来る。この超音波反響を使い、後方の敵の位置も正確に得る事が出来、周囲5000mの情報収集を可能とする。

全身
 強靭なインナースーツ『ドランメイル』は黒龍<ガオーラ・ドラン>の皮革をなめして作られている。灼熱、極寒などのあらゆる極限状態から纏う者を守る。この世に存在するあらゆる銃弾、刃物では傷つけることさえ難しい。加工には、同じ龍の牙を使う。
 魔皇力を全身に分配するためのエネルギー流動路『ブラッドベッセル』はキバットベルトをコアに全身にわたり、効率よく魔皇力を循環させる。
 封印の鎖『カテナ』はルシファーメタルにトライシルバニア銀がコーティングされ、表面には封印の刻印を刻み、力の暴発をプレートと共に二重に抑制。右脚と両肩に装備。

上半身
 伝説の悪魔の顔を象った首飾り『ダークネス・チョーカー』はモンスターたちの間で、力をもつ者が好んで装飾に使う。低級モンスターの間には、この装飾を見るだけですくみ上がる者もいるという
 ボディを守る強固な補助鎧『キングシングレット』が魔皇力の暴発を抑制する。ルシファーメタルに<トライシルバニア銀>という封印の銀を表面にコーティングし、力の暴発の抑制を図る。
 キバの増幅する力を押さえ込む拘束具『プテラプレート』がキバ自身をキバ自身の力から守る。紅の魔皇石を持つ、魔皇力増幅ブレスレット『キングブレス』がキバに超人的腕力を与える。力のコントロールのためにトライシルバニア銀のコーティング加工が成される。

脚部
 膝を守る防護具『シルバニア・ニーガード』は足先へと流れ込む魔皇力をコントロールするための抵抗器。左足首の『バランサー・アンクレット』により拘束状態の通常キックでも約8tという爆発的な破壊力を繰り出す事ができる。
 右脚はヘルズゲートによって力を封印しているが、内包するパワーの強大さは常人を遙かに凌ぐものである。その右脚とのパワーバランスを均等に維持する。

ヘルズゲート
 封印の銀~トライシルバニアで加工されたプレートでかたく閉ざされた右脚の拘束具。地獄の門の異名をもつ。
 キバの闘争心のボルテージが頂点に達した時に開きはじめ、キバットの吹く禁断の笛<ウエイクアップフエッスル>の音と、キバットの「ウエイクアップ!」のコールよってカテナ(鎖)が解き放たれ、全開放される。
 展開すると翼となり、高空からのキック時に確実に標的に当てるための安定翼ともなる。魔金属<ルシファーメタル>で出来た翼端の切れ味は、ダイアモンド刃並の切れ味を誇る。
 ゲートの内側は魔皇石の影響で真紅に染まっている。キック時にキバ自身に跳ね返る強烈な魔皇力を外部に拡散放出する放力板の役割も果たす。

右脚
 通常サイズの倍以上のサイズの魔皇石が3つはめ込まれている。この巨大な魔皇石の力をもって、キバの身体に流れる魔皇力が最大増幅され、すべての物質を無に還すほど強烈なキック技<ダークネスムーンブレイク>を生み出す。
 固定具『デモンズ・マウント』が魔皇石を右脚に固定し、暴発を防ぐ。トライシルバニアのコーティングを施しており本来は銀色。その形はモンスターたちの間に伝承する、伝説の魔王の顔が意匠。

魔皇力
 魔皇力の流動経路となる極太のブラッドベッセル『ゴルディ・ベッセル』が宙の魔皇石から地の魔皇石まで、ボトルネック効果を用いて強烈なエネルギーを送り込む。
 魔皇力はまず、宇宙の精霊の力を借りる宙の魔皇石(碧石)』に蓄積される。2倍に増幅した魔皇力を水の魔皇石(碧石)』が受け止める。宿るとされる水の精霊の力を借りて、さらに2倍にエネルギーを増幅する。
 『地の魔皇石(碧石)』は地の精霊の力を借り、宙の魔皇石から降りてきた増幅エネルギーを受け止めて、最強エネルギーへと増幅完了する。
 増幅を3段階に分担しているのは、一気に増大したエネルギーでキバの消滅を防ぐための防護策である。この倍々に膨れ上がった増幅エネルギーは、8倍以上となる。

 装備

キバットバットⅢ世
よっしゃぁ!キバっていくぜえ!!

スペック

翼端長(翼展開時):280mm
体重:820g
飛行最高速度:70km/h
CV:杉田智和

概要
 渡の相棒。代々ファンガイアに仕える事を使命とする名門キバット一族の3代目。掌に載るほどの大きさの蝙蝠に似た姿をしている。額には初代キバットバットより代々受け継いだ魔皇石をもつ。
 逆さ吊りポジションが最も落ち着く体勢。腕を噛みつき、彼が制御している魔皇石の力を渡に注入する事で、変身が可能となる。キバに変身する決定権は彼が握る。
 フエッスルやアームズモンスターの使用など、戦闘の要として活躍する。セコンドとしてアドバイスを送ったり、勝手に動き回って相手に攻撃することもある。

描写
 名門の出身とあってプライドは高い。少々気取ったところはあるものの基本的には世話好き。陽気で気さく、お調子者な性格。音楽や絵画などの芸術に詳しく、やたら蘊蓄を披露したがる所がある。番組が終盤に差し掛かるまでは、本編冒頭でよく薀蓄を披露していた。
 美しいものをこよなく愛し、ヨーロッパの文芸に詳しい。「咬みつきやすそうな首がいい」という理由から、好みのタイプは「アメデオ・モディリアーニが描いたジャンヌ・ダルク肖像画」のような首の長い女性。
 似ている麻生恵のことは「モディリアーニの姉ちゃん」と呼んでいる。人間と同じく食事をする必要があり、風邪を引くこともある。体調が悪いと魔皇力の調整が鈍くなる。

能力
 顔を守る、キバット家に伝承する黄金の鉄仮面『キバット・ペルソナ』はルシファーゴールド製で、マグナム弾をも跳ね返す強度を誇る。
 視覚器官『キバットスコープ』は基本的に超音波で情報を得るため、眼はあまり良くない。表面のレンズ体は周囲の力に影響を受けて変色し、キバフォームの際は赤、ガルルフォームの際は青、と、流れ込む力に応じて様々な色に変わる。
 耳『キバットソナー』は超音波を発することで、敵の位置情報や接近を知り、遠く離れたキバや仲間と交信する事ができる。周囲約50kmの情報取得が可能。
 『キバットマウス』に1tの顎力を持つ強力な顎と牙をもつ。味覚もかなり発達している様で、なかなかのグルメ。世界の美食に関する知識も豊富だが、本当に食した事があるのかは定かではない。

戦闘能力
 体当たりでファンガイアを怯ませたり、突き転がすなど彼自身の戦闘力も高い。ベルトめがけて突き刺してきた敵の剣を口でキャッチしたりとかなり器用。
 主翼『キバットウィング』内側にインナーウイングを折りたたんでおり、展開すれば時速70kmのスピードで飛行可能。強靱な魔金属「シファーゴールド」で装飾されており、非常に硬い。高速飛行しながら敵を斬りつける<キバットカッター>なる技を隠し持っている。
 ルシファーメタル製の鋭い金属爪『ウィングクロー』は外敵から襲われた際の攻撃武器ともなる。脚にして手『キバットクロー』はで500kgの握力をもち、掴んだものはそうそう離れない。自分より巨大なモンスターを何体も使役するなど、潜在能力は未知数。

渡との関係
 渡が幼い頃からの付き合い。明確な主従関係にあるが、その接し方は気の置けない対等な友人そのもので、本人達の認識も実際その程度である様子。ただし渡が内向的なこともあって少々過保護の気がある。彼と渡の関係は対等に近い。
 同居人や戦いのサポートの他にも、一緒にお風呂に入る程の仲。落ち込んだ時や嬉しい事があった時の相談相手にして気兼ねなく話せる数少ない存在。
 風呂に入る際はご丁寧に手拭いを頭に置いてから入る渡が深央さんに振られた際に、静香が渡の運命の人は意外と近くにいたりすると言った時には「運命の人…?キバットとか?」と呟いていた。

家族、他
 父にキバットバットⅡ世、妹(原典では未登場で存在も不明)にキバーラ、息子(恐らく)にキバットバットⅣ世がいる(I世はダークキバの一件でキングと一緒に死亡したと思われる)。
 渡の周囲の人間には友好的で、渡の世話を焼く野村静香とも仲がいい。だが、他のモンスターは単なる道具としか見ていない節がある。タツロットからは一方的に馴れ馴れしく接され、特にウザがっていた。だが終盤では「タっちゃん」と呼び、漫才コンビになっていた。

キバックル
 キバットの「止まり木」となる赤いベルト。渡が変身を決意するといくつもの鎖が絡み合うようにして腹部に出現。左右の『フィッティングウインチ』が渡の腰に装着される。
 加工により表面が非常に滑りにくい中央の止まり木『パワールースト』にキバットがぶら下がることで変身する。しっかりとキバットの脚は固定される。端子『マジックサークル』がキバットの身体を固定し、キバットが得たモンスターの力をキバに伝達する。

キバットベルト
 キバックルにキバットバットⅢ世がしがみついた変身ベルト。『アクティブファング』はキバとなる者の潜在力を目覚めさせる起爆剤となる魔皇力、<アクティブフォース>を注ぎ込む事で、噛み付いたもののパワーを活性化させ、キバへと変身させる。
 握った武器を噛むことでアクティブフォースを注入し、各武器の本能を目覚めさせ、必殺技を繰り出すきっかけをつくる。

COMPLETE SELECTION MODIFICATION版
 2019年12月6日にCMS第25弾として発表され、CSM第26弾のタツロットとの同時予約開始となった。DXやプロップ版であった開口用のボタンが目立たない造りになっている。
 この開口用のボタンは90°回転出来る様になっており、DX版やプロップ版の擬似的な再現が可能。変身音声は基本・派生から最強フォームであるエンペラーフォーム飛翔態ドガバキエンペラーフォームまで完全再現可能。

フォームチェンジ遊び
 ガルルバッシャードッガの3形態はフォームチェンジ後にキバットの噛み付きボタンを押すことにより発動可能。ドガバキフォームは、変身モードがあり、そこからガルル・バッシャー・ドッガのフエッスルを順番に吹かせて変身可能。
 キバフォームと飛ばしてからガルルフォームへの変身等も再現されており、劇中では行ってなかったいきなりバッシャー、ドッガへの変身も可能。モードチェンジにより、風邪気味の状態やキバットバットⅣ世の再現も可能。

特徴
 このCSMの最大の特徴として音声認識により会話を再現可能無線「送受信」によるタツロットとの連動加速度センサーによる羽ばたきの再現等が挙げられている。
 こちらだけでも遊び応えはあるのだが、エンペラーフォームや飛翔態等はタツロットが無いと再現出来ない為、やはりタツロットとセットで完成されると言っても過言では無いだろう。キバット演じる杉田智和氏の収録はこの手の収録では珍しく2回にも渡ったとの事。

フエッスル
 キバットベルト両サイドのスロット『フエッスロット』に装備された召喚・覚醒笛。8種類存在し、キバットが吹くことでその種類ごとに様々な効力を発揮する。バの意志によりフエッスルが抜かれるが、魔力のロックがかかり、常人では抜く事はできない。

ウェイクアップフエッスル(赤)
 キバフォームの必殺技・ダークネスムーンブレイクを発動する赤いフエッスル。

ガルルフエッスル
 ガルルを召喚する青いフエッスル。

バッシャーフエッスル
 バッシャーを召喚する緑色のフエッスル。

ドッガフエッスル
 ドッガを召喚する紫色のフエッスル。

ドランフエッスル
 キャッスルドランを召喚する茶色いフエッスル。

ブロンフエッスル
 ブロンを召喚する金色のフエッスル。

タツロットフエッスル
 タツロットによってもたらされた、タツロットを召喚する赤と金のフエッスル。

ウェイクアップフエッスル(金)
 ザンバットバットと共に出現した金色のフエッスル。ペルソナ意匠の覚醒笛。普段はザンバットの仮面となっている。これを外し、キバットに吹かせる事でザンバットバットが覚醒し、刀身の切れ味を極限まで高め、必殺技「ファイナルザンバット斬」に繋ぐ事ができる。

 専用マシン

マシンキバー
スペック

全長:2510mm
全幅:940mm
全高:1090mm
装備重量:220kg
定置最高速度:520km/h(0~400m加速:3.2秒)
最大出力:367.5kw/8500rpm

概要
 キバットから与えられたキバ専用モーターサイクル。別名「真紅の鉄馬」。キバットバットⅢ世いわく、キバット族の工芸の匠であるモトバット16世が手がけた最強の鉄馬。普段は紅邸のにきちんとシートを被せて駐車されている。ベース車はHONDA Shadow750。
 コントロール中枢が詰まったアッパーカウル『ブラッディフェイス』内部に馬モンスターの脳が収められている。キバの意思をうけとめ、従順に従う。自らの意思で走行できる。
 キバの同胞であることを示す『キバの刻印』はモンスターの間では知る者ぞ知る強者の紋章として知られ、見るだけですくみあがるモンスターも存在する。

感覚器官
 感覚器官装置『ソニックウィング』から超音波を発し、キバと交信をはかり、意思疎通する。トライアングル・アイを破壊されても、この部分が残れば自走可能。
 視覚器官『トライアングル・アイ』に魔石「白輝石」が3つ埋め込まれ、真の闇も真昼の様に照らして搭乗者の視界を確保。自動走行時にマシンキバーの眼となる。
 後方の眼『ブラッディラダー』に2つの白輝石が内蔵。超高速走行モードに移行した際に、車体の直進安定性を高める。
 キバが手を添えるだけでキバの意思をマシンに伝える意思伝達装置『スピリット・ステア』により、積極的に操縦しなくても、マシンがセミオートで走行してくれる。

動力
 『クローフィーラー』が大気中に存在するエネルギーをキャッチ。送られた自然界のエネルギーをエネルギー蓄積変換装置『ブラッディコンバーター』蓄積し、魔皇力に変換。
 動力を造りだす超自然動力装置『ブラッディハート』に送られ、魔皇力を増幅。前後のシリンダー内部に2つの紅い魔皇石を内蔵。互いに共鳴しながらパワーを造りだしている。
 魔皇力の暴走を抑制するために、表面はトライシルバニア銀のコーティングが成されている。『シルバニア・エクザップ』が魔皇力の余剰分を効率的に排力。ブラッディハートの自壊を防ぎ、パワーを安定させる。

走行性能
 高速走行中は前輪から「シャドウベール」という見えないバリアが車体全体を包んでおり、搭乗するキバを外部からの衝撃や攻撃から守る。
 ガオーラドランのしなやかな腹の革製の強靭な超ハイグリップタイヤ『ドランリング』は中身が詰まった完全なソリッド構造。確実に地面を掴み衝撃を吸収。パンクしない。
 フロントフォーク、リアショックの『シルバニア・アブゾーバ』はトライシルバニア銀の加工がなされ、路面追従性を向上させ、破壊的な魔皇力の暴走を抑制する。

ブロン
スペック

身長:202.0cm
体重:540.0kg
特色/力:融合

概要

 キャッスルドランの奥深くに眠るモアイのような黄金の魔像。「ブロンブースター!」のコールとともに、ブロンフエッスルで呼び出すことができる。様々な物質に融合することができ、秘められた魔皇力によって融合した物の性能を向上させる能力を持つ。

ブロンブースター
スペック

全長:4360mm
全幅:1225mm
全高:1090mm
装備重量:760kg 
定置最高速度:1550km/h(0→400m加速:1.2秒) 
最大出力:4263.5kw/12000rpm(フルブースト時)

概要
 マシンキバーと魔像ブロンが合体した形態。通常時はウィリー走行。仮面ライダー史上歴代最速のバイクCG多用のためか、本編一回、映画で一回と活躍がかなり少ない。
 『魔皇石(碧×2)』がマシンキバーとブロンのエネルギーを同調させ、更に増幅する。キバットの持つ魔皇石とも同調し、ブロンの暴走を抑え、常に渡の制御下に置く。

性能
 超高速で走行する際、ルシファーメタル製の『ブレイカーホーン』がエアブレイクフィールドを生成。車体に及ぶ空気抵抗を極限までゼロに近づける。キバを守るシャドウベールを生成し、強烈な突撃攻撃を行える。マンドレイクレジェンドルガを撃破した。
 全方位センサー『ナスカセンター』により搭乗者がいなくても自立走行可能。一度捕らえた敵を追い続けるセンサー『ターゲットアイ』を解除をしない限りアタック攻撃をして敵を粉砕するまで追い続ける。

走行性能
 動力ユニット『マオブーストエンジン』の14発のブーストユニットが生み出す魔皇力は驚異的な推進力を与える。『クーリングファン』はマオーブーストが強烈な推進力を生む際に副産物として生み出される熱を、強制吸入したエアで冷却する。
 リアウイング『ゴルディラダー』は加速時にダウンフォースを利用し、強烈なタイヤのグリップ力を確保する。爆発的な推進力により、地形を問わない高速走行が可能。
 爆発的な推進力はそのパワーで軽々とフロントを持ち上げる。『ウィリーホイール』が車体を安定設置させ、後輪とリンクして回転し、さらに強烈な加速を生む。

各種形態一覧

 さまざまなフエッスルを使ってアームズモンスターを召喚したり、他種族の力を得て強化形態へのパワーアップが可能。
 基本4フォーム+2の計6形態とフォームの数はそこそこ多いが、フォームチェンジの頻度がかなり少ない。歴代ライダーでも珍しくフォームチェンジの際にはそれぞれ専用のバンク映像が流れる。

「僕は生きてみたいんだ…人間とかファンガイアとかじゃなくて僕は僕として…僕は……僕として、変身!」
スペック

身長:200cm
体重:98kg 
パンチ力:6t 
通常キック力:8t 
ジャンプ力:ひと跳び85m
走力:100mを6.5秒 

概要
 バランス重視のフォーム。キバの最終形態・エンペラーフォームの強大な力を拘束具・カテナで程良く抑え込んでおり、特に右脚は拘束が厳重に成されている。変身直後の決めポーズや走る際のポーズは両腕を斜めに大きく広げ、足を屈めるというもの。
 基本的な形態ながら、普通のファンガイア相手ならこの形態で十分なレベルで強いので、このまま戦う事が多い。常人の数十倍から数百倍もの身体能力を有する。

外見
 身体のメインカラーは赤。つり上がった複眼は黄色。頭部にはジャック・オ・ランタンもモチーフに使用されているらしい。必殺技を放つ時は右脚のカテナが解除され、赤い翼と緑の魔皇石(翼も含めた通称は『ヘルズゲート』と呼ばれる)が出現する。
 額の魔皇石として使用されたのは『仮面ライダー1号』(旧1号)のベルトの装飾ボタン。粘土原型チェックの時、デザイン画に『旧1号のベルトの飾りボタンと同じ形状』とされていた。当時モノの複製品があるから使いませんかとレインボー造形から提案されたらしい。

戦闘能力
 素手での格闘戦を得意とし、至近距離まで迫ったボウガンの矢を打ち払えるほどの小回りを活かした徒手空拳で闘う。キバの力の貯蔵庫『ブラッディラング』は魔皇力が最も蓄積される。幾重にも枝分かれしたブラッドベッセルを通じ、全身に力を送る。
 コウモリみたく逆さになったりもする。ジャンプ力が高く、ひと跳びで85mも跳べる。劇中での連続パンチの奇襲は後のゲーム作品でもばっちり再現されている。
 カテナで重いせいか、平成ライダー基本フォームの中では最も走力が遅い設定であるが、劇中では逃げた敵を追う等でとにかく走るシーンが多かった。

必殺技

ダークネスムーンブレイク
 キバットが「ウェイクアップ!」コールと共にウェイクアップフエッスルを吹いて発動。この時、三日月の夜になる。キバは右足を高く上げる。
 キバットが右足の周りを飛んでカテナを断ち、封じているヘルズゲートを完全開放。そしてそのまま右足の三つの『魔皇石』で脚力を上げ、左足で天高く舞い上がる
 とんぼ返りで体制を整えてから右足で急降下キックを放つ。破壊力は30tヒット後は地面、または壁に巨大なキバの紋章が現れる。

その他
 ライダーパンチ「ブラッディーブロー」は腕を赤く発光させて放つ。ライダーチョップ「ブラッディーチョップ」は腕を赤く発光させて放つ。平成ジェネレーションズforeverでは鎖のエフェクトを纏わせて放っていた。
 ガンバライジング限定技ドランバレットムーンブレイク」はキャッスルドランから火炎弾とミサイルを連続で発射し、ラストに放たれた火炎放射に包まれながらダークネスムーンブレイクを決める。
 「バキバキボイスタイフーン」をキバッテフエッスルで発動。キバットの息吹が破壊音波となって飛んでいく。テレビマガジンのオリジナル設定として存在する。

 ガルルフォーム
スペック

身長:200cm
体重:90kg
パンチ力:5t
通常キック力:9t
ジャンプ力:ひと跳び40m
走力:100mを1.5秒

概要
 キバットバットⅢ世が「ガルルセイバー!」のコールでガルルフエッスルを吹き鳴らす事でキャッスルドランからガルルが彫像形態で仮面ライダーキバの左手に召喚される。
 それが『魔獣剣ガルルセイバー』変形すると同時に、左腕はカテナが解除され、狼男の毛皮と腕を模した形状に変化。キバフォームからフォームチェンジする。
 ガルルの力を受けて各部が変化した。身体のメインカラーと左腕、複眼、キバットの眼が青く染まっている。青く染まった魔皇石はガルルの力の暴発を未然に防ぐと同時に、キバがガルルに取り込まれない様にする護符の役割をもつ。

戦闘能力
出典元:
 左腕を始めとした各部がガルルコバルトに染まる。野性味の溢れる素早い動きと剣術を用いた接近戦を得意とする。
 ウルフェン族であるガルルの力の影響により、単純な機動力だけであればエンペラーフォームをも超えるが、初期は渡が未熟なせいかあまり使いこなせていなかった。
 アクション等の関係でも基本4フォームの中で出番は多く、使用頻度はアームズモンスター中トップ。だがガルルがイクサの「フェイクフエッスル」に引っかかり、武器を奪われて圧倒されたこともある。キバットから「あのバカオオカミ!」と悪態をつかれていた。

性能
 オムニレンズは青く変色した『コバルトレンズ』に変化。紅渡の眼であると同時に、ガルルの眼ともなり、ガルルセイバーに切り裂くべく目標を的確に伝えることが可能。
 胸板『ウルフェンラング』がガルルセイバーから得たガルルの力をキバに蓄積。エネルギーに転換する。強力な筋肉組織が集結、驚異的な肺活量を誇り、猛々しいワイルドアクションをサポートする。
 肩アーマー『ウルフェンショルダー』の強靱かつ柔軟なガルルの獣毛性質を受け継いだその防御力は、マグナム弾や自動小銃の弾丸などはまったくうけつけない。仮に大きく傷ついたとしても、ガルルの驚異的な回復力によって、最長12時間で自然治癒する。

腕部
 腕の装甲板・ガルルシールドで覆われた左腕『ワイルドアーム』の腕力はキバフォームよりも若干劣るが、剣を扱うことに最も適した筋肉構造に変質している。
 ガルルの牙が変化した肘の打撃牙『ワイルドエルボー』はルシファーメタルに匹敵する硬度をもち、ひじ打ちによって敵を粉砕する強烈な打撃武器となる。
 左手の指先『ウルフェンクロー』はさらに硬度を増し、敵を切り裂く恐るべき戦闘爪となる。手刀を突き出すことで、厚さ30cmの鉄板をも貫き通す破壊力を炸裂する。

魔獣剣 ガルルセイバー
 ウルフェン族のガルルがメタモルフォーゼした魔獣剣。彫像態では腕を組んでいる一本角の青い狼男の姿をしている。刀身は三日月型の状態で背面に回る。グリップそのままの下半身から腕を組んだ上半身というその姿は、ランプの魔人めいている。
 胸には満月と三日月を象ったウルフェンの刻印(クレッセント&フルムーン)がある。一族はすべて滅びているが、ガルルはウルフェン族の誇りを忘れぬ様、自らの身体にこの紋章を刻んでいる。正面を向いていた「ワイルドジョー」が下向きで腹部付近を覆われている。

武器形態
 ガルルの牙が変化した刃『ウルフェンブレード』は分厚い鉄板でもまるで抵抗を感じることなく切り裂く鋭い切れ味をもつ。月の満ち欠けで切れ味が変化し、満月では一振りで山を真っ二つに切り裂くと言われている。
 ルシファーゴールドで作られたガルルの黄金の装飾部分が変化した『ゴールデンリブ』がガルルバイトによって得られるアクティブフォースやキバの魔皇力を高速で刃に伝達する。
 ガルルの体毛が硬質変化した『ウルフェンヘアードシールド』が小型の盾となる。ウルフェンショルダーと同等の強度と自己回復力をもつ。大抵の銃弾は跳ね返す。

性能
 鍔『ワイルドジョー』は鋼鉄をもかみ砕く強靱な顎。近接戦闘時に敵に噛みつける。喉には音波砲<ハウリングショック>があり、猛々しい咆吼を発し、音波衝撃で敵を吹き飛ばしたり、足止めが可能。
 ガルルバイトによって得られるエネルギーを増幅するために複数配置された魔皇石(紅)で増幅された魔皇力がゴールデンリブへ伝達される。
 持ち柄『ワイルドグリップ』にガルルから強烈な力が放出される。幾重にも這う黒色の管は、ガルル特有のブラッドベッセルであり、内部には青い血が流れている。ガルルはこのブラッドベッセルをキバの掌と接続し、キバへガルルの力を注ぎ込む。

必殺技

ガルル・ハウリングスラッシュ
 キバットが「ガルルバイト!」のコールと共にガルルセイバーに噛み付く事で魔皇力を注入して発動。フォースによりガルルの本能が覚醒し、送られた魔皇力により刀身が通常の数十倍の切れ味を持った超エネルギー刃に強化される。
 キバがガルルセイバーをクラッシャーに咥えて空高く跳び上がる。回転しながら急降下して敵を縦一閃に切り裂く。発動時は周囲が草むら、空が満月の夜に変化する。
 敵に命中すると倒した敵にガルルの顔の輪郭が浮かび上がる。キバ本編ではモスファンガイア1人しか倒していない(ハイパーバトルDVDを入れると2体)。

 バッシャーフォーム
スペック

身長:200cm
体重:93kg
パンチ力:3t
通常キック力:3t
ジャンプ力:ひと跳び20m
走力:100mを6秒
水中最高速度:162ノット(約300km)

概要
 キバットバットⅢ世が「バッシャーマグナム!」のコールでバッシャーフエッスルを吹き鳴らす事でキャッスルドランからバッシャーが彫像形態でキバの右手に召喚される。
 それが『魔海銃バッシャーマグナム』に変形すると同時に、バッシャーの持つエレメントの影響を受けて、右腕のカテナが解除され、魚人の鰭と腕を模した形状に変化。キバフォームからフォームチェンジする。
 身体と右腕のメインカラー、複眼、キバットの眼が緑に変化した。各部の装甲は強靱なバッシャーの鱗が変化したもの。緑に染まった魔皇石はバッシャーの力の暴発を未然に防ぐと同時に、キバがバッシャーに取り込まれない様にする護符の役割をもつ。

戦闘能力
 各部がバッシャーエメラルドに染まる。スペックは低いが、視力などの感覚器官が発達。遠距離からの銃撃戦を得意とする。素早い敵も逃さない。キバのフォームで唯一、水中戦(劇中で披露はされなかった)が可能。
 また、アクアフィールドという水上のようなフィールドを出現させての戦いも得意。バッシャーフォームはその上を滑って移動する。このフィールドは地上でも酸素を水素に変える一方で、装甲があまりにも硬い敵には攻撃が全く通じなかった。

性能
 緑に染まったオムニレンズ『エメラルドレンズ』は4フォーム中、最も高い視力をもち、射撃の際の強力なスコープとなる。フィッシュアイ効果で、前方240度の視界を確保する。
 胸板『スケイルラング』はルシファーメタルに匹敵する強度をもち、通常武器では傷さえつかない。水中活動時において、水中の酸素を取り込み、無限に活動できる。
 バッシャーの鋭いヒレがショルダーアーマーに変質した『アーマーフィン』はプテラプレートと同等の硬度をもち、右肩を強靱に防御。ショルダーアタックを繰り出すことで、鋼鉄をも切り裂く鋭利な刃物ともなる。下腕部は打撃武器として有効。

腕部
 変化した腕の装甲板・バッシャースケイルで覆われた右腕『スケイルアーム』は通常武器では歯が立たぬほどに硬質。
 『マリンフィンガー』先端は鋭い鋼鉄の爪となっており、手刀を突き出せば、厚さ1mの鉄板さえも抵抗なく貫く。掌から強力な魔皇力を発生させ、水のない空間にも大気中からアクアフィールドを生成。ファイティングスタイルに有利な水場へと環境を変化させる。

魔海銃 バッシャーマグナム
 マ―マン族のバッシャーがメタモルフォーゼした魔海銃。彫像態は背中で腕を組んだ緑色のマーマンの姿をしてる。フレームの「マーマン族の刻印」が胸部に来る。
 バッシャーバイトによって得られるエネルギーを増幅するために配置された魔皇石で増幅された魔皇力がゴールデンバレルへと伝達される。
 表面には水しぶきを象ったマーマン族の紋章が刻まれている。バッシャーはマーマン族の誇りを忘れぬ様、自らの身体にこの紋章を刻んでいる。銃身が足・銃口が足先になる。トリガーなど背中側に折り畳まれている。

武器形態
 強制吸引口『アクアインテーク』が大気中に存在する水素酸素を強制吸入。『アクアバレル』に送り込まれた水の成分を水の銃弾「アクアバレット」に変質させ、蓄積している。
 パワートリガーから伝達したキバの意志を的確に判断し、それに応じた水の銃弾をマズルへと発射。上部にはルシファーゴールドの装飾があり、魔皇力を高速でマズルに伝達可能。
 銃口『アクアマズル』からアクアバレットを秒速700mで打ち出す。内部には銃弾の軌道調整を行う生体ライフリングが刻まれ、キバの意志によってその軌道を意のままに操れる。赤い囲みはブラッドベッセルの一種で、キバの魔皇力をアクアバレットにブレンドし、さらにパワーを増幅させる。

性能
 3枚のフィン『トルネードフィン』は銃身を安定させる為に開き、安定翼として使用する場合もある。撃鉄型の部位『ハンマーフィン』は近接戦用の打撃スパイクとして使用する。
 グリップ『マリングリップ』にはバッシャーからの強烈な魔皇力が放出される。金色部分に這う格子はバッシャーのブラッドベッセルで、内部には緑の血液が流動している。銃底『アタックボトム』はこの銃の部位の中で最も硬質で、近接戦時の強烈な打撃武器となる。

必殺技

バッシャー・アクアトルネード
 キバットが「バッシャーバイト!」のコールと共にバッシャーマグナムに噛み付く事で魔皇力を注入して発動。トルネードフィンを高速回転させて竜巻を生成。マグナムからホーミング弾を連射する。
 「アクアフィールド」によって竜巻を発生させ敵を拘束、収束した水の銃弾を放って敵を撃ち抜く。弾は当たるまで追尾する為素早い敵も敵わない。当たった敵はバッシャーの顔が浮かび上がり罅割れて硬化し、キバが触れる事で粉々に砕け散る。
 発動時は周囲がアクアフィールドという水面、空が半月の夜に変化する。キバ本編ではシープファンガイア1人しか倒していない(ハイパーバトルDVDを入れると2体)。

備考
 特撮では表現が難しい水中戦を得意とする形態な上に必殺技の演出にCGを多用する=予算がかかる都合上かなり出番が少ない。出番が少ないだけならまだしも敵を仕留め損なう事や苦戦が目立ったりする等全体的に待遇が悪い。
 DVDの背表紙において、本来なら第3巻に描かれるはずだったが、実際に描かれたのはイクサ セーブモードであった。最終巻でようやく描かれた。

 ドッガフォーム
スペック

身長:200cm
体重:150kg
パンチ力:15t
通常キック力:4t 
ジャンプ力:ひと跳び10m
走力:100mを10秒

概要
 キバットバットⅢ世が「ドッガハンマー!」のコールでドッガフエッスルを吹き鳴らす事でキャッスルドランからドッガが彫像形態でキバの手元に召喚される。
 それが『魔鉄槌ドッガハンマー』に変形した瞬間、ハンマーを持った両腕と胴体はカテナが解除され、頑丈な鎧のような形状に変化。キバフォームからフォームチェンジする。身体の両腕のメインカラー、複眼、キバットの眼が紫に染まっている。
 紫に染まった魔皇石はキバがドッガによって取り込まれない様にする護符的役割を担うと同時に、ドッガのパワーを数倍に増幅する。

戦闘能力
 ドッガのエレメントの影響で、胴体を始めとした各部がドッガパープルに染まる。身軽さはないものの、4つの基本フォームの内、最高の攻撃力と防御力を持つ。
 各部の装甲はルシファーメタル製のドッガの装甲が変化したもの。ドッガハンマーを引き摺る姿はもはや処刑人。反則的に強く劇中無敗。バッシャーフォーム以上に出番は少なかったが、戦った際はほぼノーダメで一方的に敵を屠る姿が印象に残る。

性能
 紫に染まったオムニレンズ『パープルレンズ』の視力はキバフォームと同等。スピード戦を行う他フォームよりは限界値に劣る。胸部装甲『アイアンラング』は下部装甲との二重の守りとなり、絶対無敵の強度を誇る。
 ショルダーアーマー『ハンマーショルダー』は戦車の砲撃さえもものともしない超強度をもつ。近接戦では、ショルダーアタックを繰り出すことで、強烈な打撃武器ともなる。
 エネルギー流動経路『ブラッドベッセル』はドッガハンマーを握ることで接続され、そこから得たパワーを全身に効率よく供給する。

腕部
 筋肉が通常の10倍に強化した腕『グレートアーム』は巨大なドッガハンマーを軽々と扱える。ハンマー使用時の破壊力は、キバフォームのダークネスムーンブレイクに匹敵する。
 無敵の金属手甲『ライトニングシールド』は戦車の砲撃を四散させ、鉄甲弾などが着弾しても、まるで飴の様にひしゃげる。人類の通常兵器では傷ひとつつけられない。
 拳『サンダーフィンガー』はドッガの腕力、握力を継承。掌には無数の接続器官があり、ドッガハンマーのグリップから力を無駄なく吸収可能。一度握ったらそうそう離れることはない、驚異的なグリップ力を誇る。

魔鉄槌 ドッガハンマー
 フランケン族のドッガがメタモルフォーゼした魔鉄槌。彫像態は腹の前で拳を打ち合わせる紫色の大柄な怪人の姿をしてる。
 胸部表面には雷を象ったフランケン族の刻印』が刻まれている。ドッガはフランケン族の誇りを忘れぬ様、自らの身体にこの紋章を刻んでいる。ヘッドは背面に回りベースが足になる。グリップは足の裏側で折り畳まれている。

武器形態
 拳『サンダーフィンガー』は天に掲げることで雷を呼び、アイアンベース内にあるサンダーコイルに蓄電。通常打撃武器としても有効で、一降りで厚さ10mの鉄板を打ち潰す。
 ドッガハンマー全体がブ厚いルシファーメタル製。拳を開くと掌を堅牢なシールドとして使用できる。ドッガの暴走を防ぐために巻かれた『カテナ』は他の2人よりも強力なパワーを抑え込む必要がある。
 ドッガの暴走を感知し『カテナウインチ』でカテナのテンションを調整し、常に安全な拘束状態を保つグリップ『サンダーグリップ』よりドッガからの強烈な魔皇力が供給される。黒い管はドッガのブラッドベッセルとなっており、内部には紫の血液が流動している。

性能
 基部『アイアンベース』が魔皇力の管理をしたり、集雷して蓄えた電気エネルギーを内部のサンダーコイル内に蓄電する。手首の接続部にはショックアブソーバが存在し、ハンマーを打ち込んだ際に生じるキバへのキックバックを1/100まで軽減する。
 トゥルーアイ中央にキバフォームの右脚にあるものに匹敵するほどの巨大な魔皇石<真実の石>がはめこまれている。
 普段の役目は魔皇力の増幅だが、拳を開くことで、増幅された魔皇力を直接放出する事が可能。強烈な魔皇力を直接浴びた敵は、しばらくの間身体機能が麻痺。
 動くことが出来なくなる。その他「見た」相手の弱点や記憶などを解析、透明化した相手の感知が可能。ドッガハンマーに睨まれた者にもはや逃げる術はない。

必殺技

ドッガ・サンダースラップ
 キバットが「ドッガバイト!」のコールでドッガハンマーに噛み付き、魔皇力を注入して発動。トゥルーアイを開いて敵の動きを封じる。
 閉じたハンマーを振り回して出現させた、ハンマーの動きと連動する巨大な拳状のエネルギー体「ファントムハンド」で敵を叩き潰す。発動時は朧月夜に変わり、が発生する。破壊力は35t。
 倒された敵にはドッガの顔の輪郭が浮かび上がる。劇中ではファンガイアを2人倒している(ハイパーバトルDVDを入れると3体)。
 ドッガハンマーから発生した雷のエネルギーを胸の「アイアンラング」に送り込んで蓄積・増幅し、ドッガハンマーに送り返す事で必殺技のエネルギーを発生させている。

 ドガバキフォーム
スペック

身長:200cm
体重:140kg
パンチ力:10t
通常キック力:15t 
ジャンプ力:ひと跳び50m
走力:100mを5秒 

概要
 キバットバットⅢ世アームズモンスターのフエッスル3個を立て続けに吹き鳴らし、3人を同時に召喚・装備。キバフォームからフォームチェンジする。
 風邪で調子の出ないキバットが緊急避難措置として使用した。本編登場は第18話のみ。キバット曰く「出血大サービス」。
 ドッガ、ガルル、バッシャー、キバの4フォーム全ての特徴を持つフォーム。正式名称は『ドッガ・ガルル・バッシャー・キバフォーム』。強力な反面、本来有り得ない同時召還を行うため、身体への負担が大きく、5分しかこの形態を維持出来ない。

外見
 所謂てんこ盛り形態。その名の通り、胴体がドッガフォーム、左腕がガルルフォーム、右腕がバッシャーフォーム、頭部がキバフォームになっている。
 両腕はドッガフォームではないが、パワーは同様でありドッガハンマーを使用できる。ガルルセイバーは左手、バッシャーマグナムは右手に持って同時に使用する。

戦闘能力
 モンスター4体の力が合わさっており、戦闘力はエンペラーフォームにこそ劣るもののかなり高い。防御力も敵の強力なビームでもビクともしないほど高い。
 3モンスターの武器を1つずつしか取り出せないエンペラーフォームに比べ、コチラは3つの武器を同時に切り替えながら使いこなして相手を翻弄可能。
 3フォームの特性を生かした攻撃で相手の体力を奪い、キバフォームのパワーでとどめを刺すのがドガバキフォームのバトルスタイル。

性能
 バッシャーの力を宿した右腕『バッシャーアーム』はバッシャーマグナムを使用可能。オムニレンズの視力も向上し、長距離精密射撃を行える。ガルルの力を宿した左腕『ガルルアーム』はガルルセイバーを使用可能。卓越した剣さばきはガルルフォームのそれと同等。
 ドッガの力を宿した胸部『ドッガブレスト』がパワーバランスを保っている。両腕にドッガの意匠は出現しないが、パワーコントロールをすることで、ドッガハンマーを扱える。

必殺技

ダークネスムーンブレイク
 キバフォームと同様のライダーキック。威力が増している。シースターファンガイアを倒した。他のフォームの必殺技は使えない。周囲を夜にもしない。ダークネスムーンブレイク使用時は手にガルルセイバーとバッシャーマグナムを持っているが使わない。

スペック

身長:210cm
体重:100kg
パンチ力:18t
通常キック力:32t 
ジャンプ力:ひと跳び180m
走力:100mを3秒

概要
 『魔皇龍タツロット』という覚醒魔獣にキバフォームの全てのカテナを外させ『究極覚醒(ファイナルウェイクアップ)』したキバの真の姿。初登場は第24話。
 タツロットにも対応するフエッスルがあるのだが、大抵の場合タツロットの方が勝手に現れるため使われたことは少ない。中盤から終盤にかけてはキバットバットⅢ世とタツロットが同時に駆け付ける事で一気にこの姿に変身することが多かった。

外見
 黄金に輝くその姿から『黄金のキバ』と呼ばれる。鎧を全身に身に纏い、右足の三つの魔皇石が胸部に移動。魔皇力が全身に行き渡るようになっている。コピー版の為ダークキバと同じ姿であり、違いとしてはそのカラーリングとタツロット、頭部の形状ぐらいである。

正体
 キバの鎧はエンペラーフォームこそが通常形態。他の4つの形態は「パワーを抑え込んだ姿」に過ぎない。タツロットはあくまで能力を解放させているだけ。
 長時間の変身を維持し続けるとキングでさえもライフエナジーを食い尽くす危険を孕んでいる為、カテナを外すには解除キーであるタツロットが必要になる。

起源
 原型となったダークキバは制御が非常に難しかった。必殺技でレジェンドルガ族を全滅させた際、同時にファンガイアの同胞を巻き込んで大勢の犠牲者を出した為、安全に運用できるキバの鎧の作成が求められた。
 王室技巧匠の「ポーン」「ナイト」によって、全身から装着者のライフエナジーを吸い上げ力に変換する事でダークキバと同等の性能を保ちつつ、封印により力の暴発を抑える(この形態がキバフォーム)ことにより誕生。
 安全性は保たれておりダークキバ程の危険性はないが、それでも素質が無いものが変身すると死に至るため、それ相応の資格は必要。

戦闘能力
 あらゆるスペックが他のキバの派生形態を凌駕。前蹴り一発がダークネスムーンブレイクに匹敵。凄まじい火力を有する。上級ファンガイアですらこの蹴りで怯む。劇中では連続蹴りを多用した。
 変身者の素質次第で国を滅ぼすことも可能。防御力も極めて高く、核爆発にすら無傷で耐える程堅牢な装甲を持つ。ダークキバ同様に「キバの紋章」による拘束も可能。

活躍
 それまで最強を誇っていたチェックメイトフォーのルークと互角以上の戦いを繰り広げ、ビショップさえも圧倒。渡の精神面で強さが大幅に上昇することも多く、最終決戦では圧倒的な力を見せつけた。
 劇中では同等の性能を持ち、後にである大牙が変身している事が発覚し戦う事に戸惑いがあったサガや変身者の素質上圧倒的な強さを誇る過去編のダークキバなど、自身より性能が上の相手と戦う事が多い為押されることもあった。
 これには訳があり、太牙からファンガイアとして生きる事を勧められて迷いが生じ、兄であるサガを相手に本気を出せなかった深央の死など渡自身に心のダメージがあった時期な為、エンペラーの力を充分に発揮出来なかった。

性能

上半身
 額に巨大なクレッセントティアラをもつ、キバの本来の禍々しき面構えをもつ仮面『エンペラー・ペルソナ』を見ただけで、キバの恐ろしさを知るファンガイアは戦意を喪失する。
 開放され、体の中央に移動した宙、水、地の3つの魔皇石を胸部装甲『ヘルズブレスト』の巨大なデモンズマウントが固定。
 常時開放されたキバの巨大な魔皇力を安全かつ意のままにコントロールする。中央のゴルディ・ベッセルがキバの鎧の全身に増幅魔皇力の巨大な力をを効率よく流動させている。

全身
 『ドランメイル』はファイナルウエイクアップに呼応し、ブラッドベッセル(血管パターン)が変動し、増幅された魔皇力の流動に都合の良いパターンに変化する。
 全身のルシファーメタル製の鎧『インペリアルアーマー』は、装着者のもつ巨大な魔皇力が開放される事に反応して黄金に輝く。その防御力は通常の5倍へとアップする。まさに鉄壁であり、核爆発の中心にその身をおいても傷ひとつつけられないほどに堅牢である。
 マント『ブラッディウイング』は高空へと飛翔させ、エンペラームーンブレイクを放つ際の安定翼にもなる。増幅された魔皇力がまわり、真っ赤に染まっている。ルシファーメタルに匹敵する強度をもつ、グレートワイバーンの翼を加工した繊維で出来ている。

四肢
 究極変化したルシファーメタルのショルダーアーマー『ゴルディショルダー』は全身が研ぎ澄まされた刃の様な形状をもち、体当たりを放つだけでも相手に致命傷を負わせるほどに強烈な硬度をもつ。
 膝を防護するルシファーメタルのニーパッド『シルヴァ・ニークロー』を展開することによって強烈なニークラッシュを放てる。
 踵に装着されたルシファーメタルのナイフ『ルシファーズナイフ』は、触れるだけで鋼鉄が豆腐の様に切れてしまうほどに、極限まで研磨されている。

タツロット
「テンション、フォルテッシモ!!」

 ファンガイア改造した小型のドラン族であるゴルディ・ワイバーン。タツロットの飛来に呼応し、キバの左上に真紅のパワールースト(とまり木)が出現。そこにタツロットがとまる事でキバの全身の封印が解かれ、ファイナルウエイクアップを完成させる。
 キバの感情の高まりに呼応してキャッスルドランから出現。以後はキバットバットⅢ世同様、紅渡に住み着いている。専用のタツロットフエッスルで召喚されるはずだが、自らの意志で飛来することが多い。
 「フォルテッシモ!!」が口癖。精悍な顔つきで態度も慇懃だが、テンションの上がりやすいお調子者な性格。キバットがふかす先輩風にもまったく動じない図太さも持つ。

性能
 頭部を守る兜『ツインホーンヘルム』から伸びる2本の角は、増幅された魔皇力によって自らを壊さない様に、余剰エネルギーを逃がし、パワー調節をする。
 ルシファーメタル製の牙『タツロットクラッシャー』は口『マウスマズル』から発する7000℃の炎や増幅魔皇力のエネルギー弾を安定させる。タツロットの爪『ゴルディクロー』を両側に展開することで、鋭利な刃となり、敵を切り裂く。
 主翼。ルシファーメタル製の主翼『タツロットウィング』は表面をルシファーゴールドによってコーティングされており、非常に高い硬度をもつ。高速で飛翔し、敵に切りつける「タツロットカッター」という技を繰り出せる。

必殺技
 タツロットの頭部を守るシールド『ホーントリガー』は強靭なルシファーゴールド製で、攻撃用のカギヅメとしても使用可能。エンペラーフォーム以外はトリガーを引けない。それを引くと回転盤『インペリアルスロット』が回転。
 揃う図柄によって「モンスターフィーバー」を発動させる。両目にはめこまれた碧の魔皇石で、キバから得た魔皇力を数倍に増幅。それが接続部『アームズコネクター』と接続したモンスターアームズに注ぎ込まれ、フィーバー技を可能とさせる。

魔皇剣 ザンバットソード
 ファンガイアの皇帝のために作られた、この世に存在する最も強力な剣。ファンガイアのキングが代々受け継いできたライフエナジーを持つものに対して過剰に反応し、それを「喰いにいく」性質を持つ「命吸う妖剣」。
 主を剣が選ぶため、主以外の人物が扱う事は不可能で必ず暴走してしまい、資格者として認めたとしても持ち主が完全に力を制御できなければ暴走してしまう。
 『魔皇石(紅)』がブレードに蓄積される強大な魔皇力を増幅し、かつ安定性を高める。皇帝の紋章(キバの刻印)は、この大剣の持ち主がファンガイア皇帝である事を物語る。

性能
 巨大な魔皇石の結晶から削り出された刀身『インペリアルブレード』はキバの魔皇力を全てを吸い上げ、増幅する。集約された魔皇力はザンバットバットによって研磨される事により、常に安定した魔皇力が供給され、その切れ味を鈍らせる事は無い。
 エネルギー伝達経路『インペリアルベッセル』がキバの魔皇力を吸い上げ、刀身へと流入させる。中央にゴルディベッセルを配置することで、エネルギーの流入をスムーズに行う事に貢献している。
 束部分『ザンハンマー』はコウモリの翼を模した打撃武器となっており、獣戦車の装甲板をも一気に撃ち抜く破壊力をもつ。

獲得経緯
 劇中では過去キングが、紅音也に心を奪われた真夜への怒りを鎮める為と「お前を(ザンバットソードで)殺せばお前を愛していることになる」と、愛していないことを証明するかの如くソードを投げつけ壁にめり込ませる。 
 その後はキャッスルドラン内の一室で封印されていた。埋め込まれた部分は修復され絵画で隠されていたが飛翔態覚醒の鼓動に反応し出現。
 次狼、ラモン、力の3人が抜こうとしたがビクともせず、キバの力を持つ渡でさえも1度目は抜けなかった。しかし「深央さんを守る力が欲しい」と決意した為抜くことに成功した。

ザンバットバット
 ところが、強大な魔皇力によって渡は一時的に暴走。力不足のを補助するべく次狼ラモンのライフエナジーと思念から生み出された幻影怪物ザンバットバットが渡と魔皇剣を仲介することで使いこなせるようになった。
 以降エンペラーフォームの戦力として、ファンガイア戦や巨大モンスター戦で決め手として活躍。スライドさせることで牙で刀身を研ぎ切れ味の安定及び魔皇力の制御を行う。

性能
 4枚の翼『ウィングエッジ』は、近接戦時の身を守るための鍔となる。キバの魔皇力が注ぎ込まれているため、この翼だけでも強大な破壊力を持つ短剣としても使用可能。
 キバの魔皇力を注ぎ込むためのエネルギー伝達器官『デュナミスクラウン』に指を添えることで、ザンバットバットに力を注ぎ、刀身の研磨を可能とする。
 牙『シャーペンスファング』はブレードを極限まで研ぎ澄ます研磨牙となっており、一度研磨するごとに一定量の魔皇力が注ぎ込まれ、常に安定した切れ味を保つ。

必殺技

エンペラームーンブレイク
 ダークネスムーンブレイクのフィーバー技。ルシファーズナイフに全身の魔皇力を注ぎ、足裏に移動させた後、両足に赤いキバの紋章を模したエネルギーを纏いライダーキックを行う。破壊力150t。初期は話の都合上、即死させられない敵が続いたが、後半は強かった。
 両足蹴り・跳び蹴り・空中連続蹴り・ドリルキック・回し蹴り・跳び回し蹴りなど蹴りパターンが多い。クライマックスヒーローズでは足に生えた紋章で敵を連続で刺突する。

エンペラーハウリングスラッシュ
 ハウリングスラッシュのフィーバー技。 剣型で召喚したガルルセイバーのグリップ先端にタツロットを差し込むことでパワーが3倍にアップする。
 放出する炎の勢いで上昇した後、上空から敵を一刀両断する。または刃・柄部分から炎を放出して敵を連続で一刀両断するパターンがある。

エンペラーサンダースラップ
 サンダースラップのフィーバー技。鉄槌型で召喚したドッガハンマーのグリップ先端にタツロットを差し込むことでパワーが3倍にアップする。
 放出した紫色のエネルギー弾をドッガハンマーで野球のようにフルスイングで打ち、命中した敵をドッガハンマーで叩き付けて粉砕する。

エンペラーアクアトルネード
 設定のみ存在するアクアトルネードのフィーバー技。銃型で召喚したバッシャーマグナムのマズルにタツロットを差し込むことでパワーが3倍にアップする。
 タツロットから放出する弾丸で敵を撃ち抜く。唯一本編未使用。雑誌や書籍には、この技で使うと思われるタツロットが銃身に合体した状態のバッシャーマグナムを持った写真がある。
 バトライド・ウォーⅡにて再現。何故か本来は時間制限のあるエンペラーフォームを条件付きでほぼ永久に維持できるため、ゲームで使用頻度が多くなると思われる。

ファイナルザンバット・斬
 キバットバット三世が「ウェイクアップ!」のコールと共にザンバットのウェイクアップフエッスルを吹く事で発動する。ザンバットソードのザンバットバットを上下させて研ぎ澄まし、限界ギリギリまで魔皇力を注入。
 ザンバットの牙で研いだ赤く輝く刀身で敵を一刀両断する。その圧倒的な威力で数々の敵を葬り去った。一振りでマザーサガークを何十体も破壊出来る威力を誇り、一撃で巨体を有するサバトも両断した。
 チャージを行うと赤いエネルギー波を刀身から放ち、遠方の相手を切り刻むこともできる。斬った後の〆は刃に付いたを拭う様に一度ザンバットで刃を研いで元に戻すと、斬り伏せた敵は砕け散る。初使用時はザンバットバットが斬った数をカウントしていた。

備考
 本編終盤の40話前後から、渡の姿からキバフォームを介さず一気にエンペラーフォームに変身することが多くなり、キバフォームの出番が激減。
 このようになった理由は、後半からはキバフォームのスーツが翌年のディケイドの発表会などで出払うことが多くなったためという大人の事情である。
 まごうこと無きキバの最強フォームなのだが、飛翔態への変身とザンバットソードの入手と最強フォームとしては2回も強化イベントがある。

 キバ飛翔態(エンペラーバット)
スペック

体高:1.8m
最大翼端長:3.8m
重量:100kg
最高速度:マッハ3.4 
パンチ力(翼での破壊力):10t
キック力:18t
ジャンプ力:∞

概要
 渡の思いが臨界に達した時に変身出来る形態。この姿は本来、ファンガイアの王としては異質な姿。強大な魔力を持ちながらその制御の不安定な者だけが到達しうる境地である。即ち上級ファンガイアと人間の混血児であるハーフファンガイアのみ変身できる。
 純血を尊ぶファンガイアにとっては忌むべき存在であり、伝説の存在でしかなかったが渡がその素質を持っていたので遂に顕現する事となった。ドラゴンのような姿で飛行能力を有しているが、設定上はコウモリ。

変身
 劇場版ではアークに無理矢理解放されてこの姿になった。また、タツロットの頭部のホーントリガーを4回引いても変身できる。飛翔態への覚醒や咆哮は一部の者に伝わる何かがあるらしく、離れた場所にいた真夜はこれにより渡の存在を感じており渡に会いたがっていた。
 あふれ出るキバの魔皇力は、キバットでも完全に制御できず、形態の維持は危険。もしも暴走した際には、キバットは内に秘めた魔皇力をキバの魔皇力にぶつけ、それを抑制する。つまり刺し違える覚悟で中央部分に留まり続けている。

戦闘能力
 キバの魔皇力をフルに放出した形態であり、エンペラーフォーム以上に強力な力を持つ。口からの火球や、翼による切断攻撃を得意とする。
 巨大モンスターやサバトを圧倒するほどの戦闘能力を持ち、フエッスルを用いずにキャッスルドランを召喚することも可能(劇場版で披露)。
 必殺技は魔皇石の力で増幅したエネルギーを口「ビッグジョー」から放たれる極太の光線「ブラッディストライク」。「ヘルズフレイム」と言う火炎放射も発射可能。

活躍
 劇場版では「ライダー史上初超高速空中バトル!!」と言うコンセプトで先行登場を果たした。始めは、杉村レジェンドルガ化された渡が強制的に暴走させられる形で登場。後に音也により暴走は止まり、レジェンドアークとの熾烈な空中戦を繰り広げた。
 テレビ本編第35話では音也のブラッティローズに込めた思いを感じとったが祈りを込めながらそれを演奏したことで変身可能になった仮面ライダーサガの僕(ヘビ型モンスター)「ククルカン」をブラッディストライクで撃破した。
 第45話では過去の世界でキャッスルドランに寄生したサバトを倒す為に、サバトの腕を破壊しつつ天井への移動手段として変身している

合体
 キャッスルドランと融合が可能。その姿は全身が黄金色に輝くエンペラーフォームのようになる。その際の必殺技はジャイアントムーンブレイク。
 劇場版ではレジェンドアークが引き寄せた月を蹴り返し、月一面にキバの紋章を刻みこむ。地球からも視認できる程の巨大なクレーターを月に残した。

性能

頭部
 デモンズプレート『ヘルズクラウン』の宙、水、地の3つの魔皇石が強大な魔皇力を増幅、放出する。脳髄と直結し、渡のもつすべての魔皇力を極限まで引き出せる。
 目『バットスコープ』は2000m上空から地上のアリさえも確認できる。前方160度の広い視野をもち、激しい空中戦の際に有利に働く。
 口『ビッグジョー』に直径300mmの鋼鉄の棒をなんの抵抗も無く、豆腐の如く噛み切る鋭い牙をもつ。口腔内から超音波を発し、自身の位置を性格に把握できる。

胴体
 補助浮力装置的な『飛空魔皇石』が飛行力を安定させ、さらに超高空へと舞い上がらせる超強化された心肺『ゴルディハート』は成層圏外へ飛び出して真空状態となっても、大気圏内と同様の活動が可能。
 ブラッディウイングのフレームを形成する腕部『ゴルディアーム』はエンペラーフォームの装甲の強度がそのまま受け継がれ、人類の使用する現用兵器では傷ひとつ付けられない。
 強靭な脚部『ルシファークロー』は重量50tほどのものを空高く持ち上げられる。つま先にある鋭い爪は、瞬時に戦闘機をズタズタに引き裂く威力をもつ。

武装
 マントが変質した翼『ブラッディウイング』はマッハ3.4の超高速飛行が可能。ホバリングしつつはばたけば、瞬間風速40mの強烈な突風を巻き起こせる。
 翼の巨大な爪『ソニッククロー』は研ぎ澄まされたルシファーメタルによって作られている。振りかざした際に生じる衝撃波のみで、大型旅客機をも分断できる。両側のクローを使用し、挟み込む様に打撃を行う「デモンプライヤー」を繰り出せる。
 『インペリアルテール』は主として高速飛行時の舵の役目を担うが、打撃力も強力で、敵の放った武器を打ち返したり、強烈な打撃を行える。

 レジェンドルガ体(仮称)

 テレまんがヒーローズに掲載されたコミカライズ版の魔界城の王で登場。原作の飛翔態と役回りは全く同じ。
 姿形はキバフォームをベースに肩のカテナが外れ、複眼が血走ったデザインとなっており、その姿はバットファンガイアリ・ボーンを思わせる。紅音也のバイオリンの演奏を聞き、彼に抱き寄せられた事で元のキバに戻った。

 ドガバキエンペラーフォーム
 てれびくん応募者全員サービスのアドベンチャーDVD『仮面ライダーキバ アドベンチャーバトルDVD ~キミもキバになろう~』に登場する形態。ドガバキフォームにフォームチェンジした状態でタツロットが鎧の力を解放することで変身する。
 キミ(視聴者)の努力によって生まれた奇跡のフォーム。変身しているのは渡ではなく視聴者という設定。声は声優が演じている。ドガバキフォームよりも想定外な姿であるらしく、キバットすら把握していなかった。

外見
 ドガバキフォームの頭・両腕・両足がエンペラーフォームの姿に変化。エンペラーフォームと同様背中にマントが追加される。つまりドガバキフォームのキバフォームの部分が、キバの本来の姿にして最強形態であるエンペラーフォームに変わっただけ。

戦闘能力
 ドガバキフォームにエンペラーフォームの戦闘能力が追加されて、通常の戦闘能力でもエンペラーフォームや飛翔態を上回っている。
 ドガバキフォーム・エンペラーフォームと同様にガルルセイバー・バッシャーマグナム・ドッガハンマーを使用可能。変身者とキバットタツロット及びアームズモンスターたちにドガバキフォーム以上に多大な負荷を与えそうだが不明。

必殺技

ドガバキエンペラーブレイク
 エンペラームーンブレイクの強化版。両足に3体のアームズモンスターの力を収束させてエンペラームーンブレイクを放つ。強烈な急降下を決め、複数の敵を消滅させる。
 見た目にさほど違いは無いが、こちらは貫通力のあるエンペラームーンブレイクと言った感じ。破壊力は180tとエンペラームーンブレイクをも上回る。劇中では突如として出現し街中で暴れ回っていたラットファンガイアらを全滅させた。

劇中の活躍

 序盤
 母から預かった「黄金のキバの鎧」やキャッスルドランの力を借り、ファンガイアが現れると鳴り響くブラッディ・ローズの音に反応して、ファンガイアを倒す日々を送っていた。
 第1話では不審者スタイルで魚の骨(バイオリンのニスに利用するために色んな物を集めている)を持って行ったところ、不審に思った麻生にカフェ・マル・ダムールに連行され、説教のコンボを喰らっていた。
 主人公らしく戦闘シーンは多いが、よくショッキングな出来事に遭う為、たまに戦闘を放棄する。大村武男や大ちゃん(=ルーク)など、彼がいい人だと思う人が、実はファンガイアだったという事件が続き、戦いの目的を見失うこともあった。
 だが倉沢マミから図らずも父の言葉を聞き、自分は自分の意志で、大切なものを守るために戦っていると自覚。周囲の人や経験によってそれを乗り越え徐々に成長していった。

 秘密の発覚
 自分と同じく気弱な性格の鈴木深央と出会い、意気投合。初恋で両思いとなる。しばらくして幼少期に初めてできた親友、登太牙と再会を果たす。
 ところが太牙はファンガイアのキングにして、自身とは異父兄弟であること、深央は彼のフィアンセにしてクイーンであったことを知る。
 三角関係に悩むが、渡は身を引くことを決意。しかし、深央からの真剣な愛の告白を再び受け、自分も同じ気持ちだと正直になり、深央を守れるだけの力を欲したことから、ザンバットソードを手にした。

 種族の壁
 自分が敵対する種族の狭間にある事に深く苦悩する。ビショップの能力により、図らずもキバが恵を襲ってしまう事件が勃発。味方だと思っていた嶋や健吾から攻撃を受ける。
 これに深く落ち込んだ渡は、人間でもファンガイアでもない自分に居場所はないと感じる。キバット達を閉じ込めると館に引き篭もり、心を閉ざしてしまう。
 しかし幻のなかで母・真夜からの励ましの言葉を受け、両種族に共通する魂の重要性を諭される。自分は自分として生きることを決意。
 仲間になれという兄の言葉を拒否し、ファンガイアと人間の共存の可能性を探そうとするのだった。嶋達とも和解し、健吾ともまた友達になった。

 過去トリップ
 太牙とは何度も交戦するようになる。決闘中に深央が太牙を庇った結果、彼女を亡くす。自分を責めた彼は次狼に導かれるまま、時空の扉を通じて22年前にタイムスリップ。
 渡は深央を失わないためには自分が生まれなければいいという思いのもと、父・音也と母・真夜を別れさせて自分が生まれないように暗躍する。
 ノリノリでコスプレしてる姿は必見。しかし、麻生ゆりや音也の温かい言葉を聞き、自分が前を向いて生き、強くなることで、深央の魂は渡の心の中で生き続けると理解。
 そして、命を削ってまで戦う父の勇姿を目に焼き付けた渡は、両親の自分への想いを受け止める。深央の想いを知り悲しみを乗り越えた。そして音也と共闘。キングバットファンガイアを撃破。真夜と赤ん坊の頃の太牙を守り、大きな成長を遂げた。

 新たなキング
 父と別れ現代に帰った後は、心身共に見違える程に成長。生身でファンガイアと渡り合い、眼光の威圧だけで敵を追い払えるようになった。
 終盤、渡は太牙からキングの座を奪う。キングの座を狙うファンガイアから兄・太牙を守るためだ。青空の会の嶋に頼まれ、また自分で望んだこと。
 この頃の太牙は渡や深央への対応が原因で周囲との亀裂が深まりつつあり、折悪くそのタイミングで渡がキングの座を奪ってしまったことで孤立する。

 闇のキバ
 真夜に闇のキバの鎧の譲渡を迫る太牙だが拒絶される。だが、彼女を手にかけた直後の悲しみに引かれたキバットバットⅡ世からダークキバの力を授かり、再び渡と戦う。キバ同士のぶつかり合いは互角に推移する。
 離反したビショップや、復活した先代キングの混乱の中、兄弟は実はお互いに相手を思う優しさがあっての行動だったことを知って和解。先代キングとの決戦に臨む。
 そしてバットファンガイア(復活)を撃破する。その後、重傷を負いながらも生きていた真夜の見守る中、最大最後の兄弟喧嘩に興じて全てを清算した。二人はファンガイアと人類の共存に向けた未来への一歩を歩むことになった。

 未来
 時が過ぎ、名護と恵の結婚式が開かれる。バイオリンを披露しようとしたが、そこでなんと未来から自分の息子、『紅正夫』がやってきた。渡は名護、太牙、正夫と共に未来からやってきた新たな敵『ネオファンガイア』と戦うことを決意し変身する。

本編外の活躍

 劇場版『魔界城の王
 TV本編とパラレルな本作の渡は、最初から素晴らしき青空の会に正体が知られている。民生委員からの勧告を受け、森羅学園高校に通っている。
 隣の席になった机なつきと仲良くなる。部活選びではサッカーボールと間違えて靴をシュートしてしまったりとトラブルも多い。レジェンドルガの復活を阻止すべく1986年へと向かうが、榊原とわの誘拐容疑で刑務所へ送られる。
 杉村隆を鎮圧させてなんとか現代へと帰ってくるが、結局のところ、レジェンドルガの復活は阻止できず、現代で彼らを討伐することとなる。この映画では音也が女性の気持ちを理解させるべく、渡を女装させている。

 インフォーマーとして登場。ディケイドによる創造と破壊、世界崩壊の真相を知っていた数少ない一人。第一話で士に世界の崩壊していく様を見せつけ、それを止めるために旅をするよう伝える。
 最終回にも登場。士がスーパーアポロガイストを倒したあと、夏美の不穏な回想、そしてワタルキバ、アスム響鬼が消滅。渡は士に話しかけると、変身して襲いかかる。

1話時点の反響
 渡の出演は新番組予告で視聴者にも知られていた。だが、指パッチンで時を止めたり、キバに変身することなく逆さまの状態で悠々と歩いたり、意味の分からないことだけ言ってそのまま消えたりと、視聴者の度肝を抜いた。

全体を通して
 神のような能力は勿論、投げかけられた質問(士が旅をしなければならない理由)にも曖昧な発言で終わらせそのまま消えるなど、伏線も全くなく最初から最後まで謎のままだった。
 リ・イマジネーションとはいえライダーが消滅していく様にも平然としており、人としての温かみが感じられない。
 中の人曰く、ディケイドの渡は本編から数年後をイメージして演じたため、少し性格が変わったとのこと。完全な公式設定とは言えないが、ほぼ同一人物と見て間違いないだろう。

冬映画
 仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010のディケイド編にも再び出演。士が倒れ世界が元通りになっていく様を満足気に眺めながら、「ディケイドに、物語はありません」と発言し、夏海とファンを絶望させる。
 彼の目的はディケイドを利用し、各シリーズの記号化であるリマジ世界を破壊して原典のライダーの確かな記憶を視聴者に刻み付ける事が目的だったともシリーズのクロスオーバーを円滑にする為に行動していたとも解釈できるが、詳細は一切不明。

 魔宝石のキバ
 『仮面ライダーウィザード』第52話では響鬼と共に魔宝石の世界の少年に召喚される。だが、アマダムに捕まる。
 ウィザードとディケイドによって解放されると怪人軍団を次々に葬り去った。巨大怪人戦ではキャッスルドランを呼び出してドラグレッダー、デンライナーとの合体攻撃で巨大グリード暴走体とキャンサー・ノヴァを倒した。

 『仮面ライダージオウ
 演者の瀬戸康史氏のスケジュールが押さえられなかった為か、未登場。アナザーキバが出現したことから、それ以前にオーラに力を奪われたと思われる。キバサイドの状況が全く描かれなかったため、渡やキバットバットⅢ世が現在どうなっているのかは不明。
 アームズモンスターの三体は渡のもとを離れてアナザーキバに付き従っている。ガルルの言動(「キバの僕としてアナザーキバを守っている」)を信じれば、「本物のキバ」である渡よりも紛い物であるアナザーライダーを優先する理由があった=「本物のキバ」が存在していない可能性も否めない。
 一方でそのガルルはキバライドウォッチを所持しており、こちらも過去のレジェンドを踏まえれば渡がガルルに託したものと考察することもできる。これらの不明瞭な点について、公式からも今のところは明確な解答は出されていない。

 小説版
 講談社キャラクター文庫刊『小説 仮面ライダーキバ』では、TVシリーズでは謎だった渡の経済事情やこの世アレルギーの真相が明らかになる。
 野村静香に異性としての好意を抱いたり、その好意をファンガイアとしての食人本能と勘違いして苦悩するなど一歩踏み込んだ内面描写も。
 この世アレルギーを克服した後は積極的に社会と繋がることを楽しむようになる。バイトを掛け持ちするようになるなどTV版と比べるとやや前向きな性格となっている。

仮面ライダーとしては
 本作ではキバットが存在していない設定の為、若干仕様が異なる。渡が変身の意を示すと同時に、自動的に『キバの鎧』が彼の肉体に装着される。
 キバフォームにあたる形態しか無く、ツールもマシンキバーのみ。フエッスル系ツールやキャッスルドランやブロンといった特殊兵装も無い。前述のようにキバットがいない為、ベルトがどうなっているかは不明。

戦闘力
 単純な格闘攻撃のみでファンガイアを苦も無く粉砕する程の力を見せ、ファンガイアの驚異的な再生能力すら無効化してみせた。
 防御力も非常に高く、イクサの『イクサ・ジャッジメント』がクリーンヒットしたにも関わらず大したダメージにならず、カウンターで必殺技を繰り出す余裕がある程。
 原作同様、ダークネスムーンブレイクを必殺技として使う。フエッスルがない為、渡の意志で右足の拘束を解除する。作中で苦戦描写はほとんどなく、人間との戦いを迷う中でイクサの強襲を受け、撤退した程度である。
 作中のファンガイア側の言動を見る限り、原作と違って鎧はこの一着しか存在しないらしく、同時に王の証として見られている。渡が鎧を初めて使ったのは16歳の頃の様子。

ゲーム作品

 ガンバライド
 放送中だった為、第1弾から参戦。記念すべきトップを飾った。ガルル、バッシャー、ドッガ、ドガバキ、エンペラーとが参戦し、必殺技も全て劇中を忠実に再現している。
 しかし、それぞれ高レアになったのは割と後の方であり、バッシャーに至ってはR止まりだったりエンペラーのLR化が約4年後になった。平成ライダーの中では(キャッスルドランは除く)唯一追加参戦はしていない。
 エンペラーがLR入りするまで、セブンイレブンのスタンプラリーで貰える優秀な通称「セブンエンペラー」のカードが人気だった。

 ガンバライジン
 2弾から参戦したがR止まり。声は本人ボイスだが、ガンバライドからの流用。能力は安定しているものが多い。2弾ではフィニッシャーなのでバーストアビリティも入れると威力は3700と十分高い。チーム全体の必殺強化+相手チーム全体の必殺威力弱体もオマケで付く。
 ナイスドライブ1弾までは劇中の必殺技は「ダークネスムーンブレイク」のみでフォームチェンジもなかった。
 ナイスドライブ2弾ではエンペラーフォームがレジェンドレアで登場。必殺技はバースト前が「エンペラームーンブレイク」、バースト後が「ファイナルザンバット斬」。表裏共に強化+相手チームの体力吸収のアビリティを持ち、強力なカードとなっている。
 バッチリカイガン1弾にて表面でキバフォームの高レアが登場(バースト後はエンペラーフォーム)。BK2弾では『VSライバルセレクション』の一枠で裏面では初のキバフォームの高レアが登場した。

 バッチリカイガン3弾ではドガバキフォームが参戦。バッチリカイガン1弾からSRVRCPとキバフォーム(表面)が3弾連続で高レアを獲得。
 ボトルマッチ4弾では10周年ということでキバCPレアが登場。対象のカードには表の絵の左上部に「10th 仮面ライダーキバ」のロゴが描かれており、鎖模様をあしらったデザインとなっている。
 バーストライズ3弾にてガルルフォームが参戦。同じお化け系の繋がりの仮面ライダーゴーストとチームを組むと『トリック・オア・トリート』というチームボーナスが発生する。

 バトライド・ウォーシリーズ
 初代よりプレイアブルキャラとして参戦。敵を空中に打ち上げる技や空中ダッシュを持つなど、空中攻撃を得意とするキャラ。超必殺技でエンペラーフォームへと変身するが、原作未使用のバッシャーフィーバーも採用されている。

S.H.Figuarts 

 不遇な日々
 キバフォームが10年近く商品化されていない状態が続いていた。これは装着変身との過渡期に放送されていた作品であることや、肩アーマー・右足のカテナの鎖の造形。
 絶妙な頭部の大きさ(他のライダーも寸法を少しでも間違うと一気にバランスが悪くなるがキバは特にその影響が大きい)を始めとするキバライダー特有の芸術的造形が裏目に出たらしい。

 商品化
 2018年、平成ライダー20作品記念第1弾と称して仮面ライダージオウのS.H.Figuartsが公開。更にキバを除く18人の主役ライダーが第2弾と称しての再販も発表された。
 2019年、平成ライダー20作品記念第3弾仮面ライダーキバ10周年記念平成ライダー基本フォームの大トリとしてついにキバフォームのフィギュアが真骨彫として商品化。
 カテナは造形を固定し、ダークネスムーンブレイクを軽々と決められる広い可動域や、ヘルズゲート解放用パーツも付属。
 フエッスルやキバットも非常に細かく作られており、関節を見なければぱっと見スーツにしか見えない。ネックであった鎖も緻密に再現されており評価は高い。

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 以上です。これで紹介を終えます。 

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