【ヒロイン徹底解説】コヨミ&大門凛子【仮面ライダーウィザード】

2022年8月17日水曜日

ヒロイン解説 仮面ライダーウィザード

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 今回解説するヒロインは『仮面ライダーウィザード』のコヨミと大門凛子です。
目次
  • コヨミ
    • 概要
    • 性格
    • 能力
    • 過去
    • 状態
    • 晴人との関係
    • 正体
    • 劇中の活躍
      • 晴人との再会
      • 過去の接点
      • 父親の狂気
      • すべての元凶
      • 最終局面
      • 死亡
    • 仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦
      • 結末
    • 『小説 仮面ライダーウィザード』
    • 多作品のネタ
    • 大門凛子
      • 概要
      • 性格
      • 描写
      • 本編の活躍
      • 本編後の活躍
      • 映画などでの活躍
      • 備考

コヨミ
「晴人を助けられるのは、私だけ……」

 概要

 演じたのは奥仲麻琴(ぱすぽ☆)。仮面ライダーウィザードである操真晴人の協力者。物語開始以前から彼を助けてきた少女。骨董店・面影堂で店主の輪島繁や晴人と一緒に暮らしている。主に店番や受付を担当。
 お調子者の晴人には基本的に厳しく接するものの、彼の良き理解者である。晴人に絶対の信頼を寄せており、何事に対しても彼の味方であり続けている。そのため、手を煩わせるような行動をしたり罵声を浴びせるゲートには、嫌悪感を露わにすることも少なくない。

 性格
 ダウナーな性格で、基本的には物静か。無愛想。序盤は晴人や輪島以外には冷たく当たることが多かった。しかし徐々に感情を豊かに表現するようになっていく。
 凛子や瞬平に対しては、気軽にファントムとの戦いに関わって欲しくないと考えていた。だが、第5話で凛子も瞬平も自分と同じ「晴人から希望をもらった」者同士だと聞いて打ち解け、徐々に受け入れていく。物語が進むにつれて心を開いていき、今では普通に笑顔を向けるようにもなっている。

 能力
 探知系に優れる。人間とファントムを見分けたり、水晶玉を通してファントムの出現を察知したりウィザードの戦闘の様子をリアルタイムで映しだすなど、離れた場所を透視できる。
 晴人の行動を見たり、フレイムドラゴンリングから危険な雰囲気を感じ取るなどもした。魔宝石から指輪の力を感じ取るなどの能力を持つ。プラモンスターにも指示が出せるようで、レッドガルーダの事を『ガルちゃん』と呼び可愛がっている。

 過去
 晴人と同じく本編開始前に行われた謎の儀式(サバト)の生き残り。サバトの生き残りは晴人とコヨミの2人だけである。しかし彼と違って魔法使いでは無い。
 晴人と同じく白い魔法使いに助けられたが、サバトの影響で晴人からプリーズリングでウィザードライバーを経由して定期的に魔力を供給しなければ活動できない身体となった。そのため晴人が白い魔法使いから託された。魔力で生きているため食事を摂る必要はない。
 以前は自分を「化け物」と悲観したが、「前に進むには今を受け入れるしかない」と晴人に諭され、以降は彼を支援する。

 状態
 四話でメデューサに魔力を抜かれるとまるで死んだように動かなくなってしまうが、晴人に魔力を与えられることにより生き返ったかのように動き出した。メデューサからは人形と呼ばれている。過去の記憶が無く、生命すらも無い冷たい身体。
 長らく「コヨミはファントムが生まれた後に残った脱け殻ではないか」と予想されていたが、ソラ曰く「ファントムが生まれた後、身体が残っていることはあり得ない」とのこと。
 中盤のころになると魔力切れが早くなり、以前より頻繁に魔力の供給を受けなければならなくなっていく。そして肉体維持の限界が近づき、身体の一部がひび割れる現象が起き始める。

 晴人との関係
 晴人絡みになると結構怒る。物語開始当初は晴人と輪島以外には心を開いていておらず、晴人にしか笑顔を見せることはなかった。
 輪島曰く「一人で滅多に外には出ないので、定期的に晴人が付き添いで外に連れ出している」とのこと。恋愛感情はない。

 正体
 白い魔法使いこと笛木奏の一人娘、笛木暦既に不治の病で死んでおり、現在は生と死を反転させる力を持つ賢者の石を埋め込まれて動く人形と化している。第48話にて笛木の館に連れて来られた彼女は父の日記を見つけて読み、自身の正体と過去を知った。
 本来ならば晴人達が巻き込まれたサバトで完全に蘇るはずだったのだが、集めたゲートとグールでは魔力が足りなかったため、暦の記憶と心を持たない上に魔力で動く人形という不完全な復活になってしまった。
 記憶がないのは、コヨミと笛木暦の人格は別なのでそもそも最初から持っていなかったため。賢者の石は維持に魔力が必要であり、そのために白い魔法使いから晴人に預けられた。

 劇中の活躍

晴人との再会
 第30話で自分の魔力の切れる時間が早くなっていることに気付く。第31話で晴人が魔法を使用できなくなった(=自分に魔力を供給できなくなった)ことを受け、晴人のことを思って面影堂から姿を消す。
 晴人と初めて出会った海岸で佇んでいるところを発見され、晴人に「魔法がなくてもみんなの希望になれる。だから自分が消えることも悲しまないで」という言葉を投げかけた。
 その後、魔力切れで倒れてしまうが、最終的に晴人が魔力を取り戻したことで再び魔力の供給を受けて蘇生された。

過去の接点
 第43話でウィザードが訪れた小説家・西園寺のアンダーワールドは、10年前に西園寺とコヨミが出会った場所だった。コヨミは別れ際に母から貰ったお守りであるおもちゃの指輪を落としていて、それを持ち主に返すことが西園寺の希望となっていた。
 スフィンクスを倒し一段落したウィザードは、コヨミが笛木奏白い魔法使いを父と呼ぶのを目撃する。しかし晴人はこの真実を面影堂の面々に告げることができなかった。
 第44話で右手の甲にひび割れの様な傷が現れ、さらに魔力切れで倒れてしまうが、魔力を供給しても傷は治らなかった。

父親の狂気
 第46話、グレムリンが傷のことについて何か知っているのではという晴人と輪島の会話を聞き、晴人に迷惑をかけないため自分一人で何とかしようと、グレムリンに会いに行く。
 賢者の石を狙うグレムリンに連れ去られそうになった所に晴人が助けに来るが人質に取られて手出しができず、コヨミは気絶させられてしまう。そこに助けに来たのは白い魔法使いだった。
 安全確保のため魔法で作られた空間に連れ去られて一時幽閉されるが、魔力の消耗が激しいことから気を失っている間に笛木の自宅に移動する。

全ての元凶
 笛木の真の目的は魔法使い4人を生贄にして東京都民全てを巻き込むサバトを開き、今度こそコヨミを生きた人間「笛木暦」に戻すこと。一度死んだ自身が多くの犠牲を出した上で蘇ることを拒み、笛木の行動を非難する。
 第50話では「暦」の復活を諦めきれない父に対し、自身の復活で多くの人が犠牲になることを拒み「もうやめてほしい」と懇願するが、既に妄執で凝り固まっている笛木には全く聞き入れられなかった。

最終局面
 そこに現れたグレムリンを消滅させようとする笛木の目を盗んで屋敷を抜け出す。笛木が戦っている間に散らばった荷物の中からインフィニティーリングを回収して逃げるも湖の畔で力つきる。
 探しにきた晴人と再会するが、プリーズウィザードリングによる晴人からの魔力譲渡を拒絶。消えるのが怖いと吐露するが「全てを終わらせるにはこうするしかない」と嘆く。
 そして晴人へリングを返す。賢者の石を誰にも渡さないで欲しいと涙ながらに懇願した。自分を連れ戻しにきた笛木と晴人の一騎討ちに晴人が勝つきっかけを作った。

死亡
 笛木にとどめを刺したグレムリンに斬られて賢者の石を取り出される。どうにかして自分を救おうと必死にすがる晴人に「賢者の石」を守るよう伝え面影堂の皆に感謝を述べ、自分が幸せだったことを伝える。
 彼の腕の中で「一度死んだ者は生き返らない、生き返らせてはいけない」「このまま静かに眠らせてほしい」と消滅を受け入れ、晴人に賢者の石の処遇を託して消滅した。
 その後コヨミの遺志通り、賢者の石をホープウィザードリングという形で取り戻した晴人は、誰の手も届かない所へと石を持ち去るのだった。

 『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦
私、魔法使いになったの…晴人とお揃い…

 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』にてまさかの再登場。オーガによって奪われたホープリングを媒介に電気ケーブルで肉体を練成され、更に白い魔法使いに変身。
 オーガに操られるがまま魔法を使い、晴人を苦しめる。ホープウィザードリングに込められた晴人の未練から形作られている。
 「自らの希望であるコヨミを倒す=ホープリングを壊して絶望するか、コヨミを倒せずコヨミの手で多くの人が死んでいくのを見て絶望するか」という絶望の二択を晴人に迫るために、エクスプロージョンで大規模爆発テロを起こした。

結末
 しかしコヨミ自身に戦闘経験が全くないからか、変身しても尚ビーストやウィザードフレイムスタイルとの戦いでは終始圧倒されていた晴人の「どんなコヨミでも受け入れる」という説得でオーガが付加した邪悪な部分が浄化され、ホープリングに戻った。
 そしてその後、ホープリングはコヨミ一色の世界に変わった晴人のアンダーワールド内に安置される事となる。文字通り「誰の手も届かない所で」、かつ「コヨミは晴人の心の中で生き続ける」事となったのだった。

 『小説 仮面ライダーウィザード』
 笛木の遺した災厄「ワーロック」から晴人の命を守るため、その心の一部を「漆黒の魔法使い」として分離させ、彼にホープリングを託す事となる。
 最終的には漆黒の魔法使いと共闘してワーロックを倒すも、瀕死の重傷を負ってしまった晴人の命を繋ぎとめるためにホープリングに秘められた「賢者の石」の力を開放。彼を復活させると同時に、ホープリングもまた代償として消滅する。
 その後、何時か遠くない未来、晴人と凛子の娘として再びこの世に生を受けるだろうことを確信しつつ、面影堂の一行を見守りながらコヨミは完全に昇天するのであった。

 多作品のネタ
 『仮面ライダーエグゼイド』の劇中に登場するゲーム「魔法少女コヨミ in マジックランド」なるゲームが存在する。ポスターに書かれている決め台詞は「―――さぁ、ショータイムです!」。
 製作が「白い魔法使い実行委員会」と、ウィザードネタが詰まっている。さらには『仮面ライダーゼロワン』ではアニメ化の計画が進行している。

大門凛子
信じたいんでしょ? だったら信じればいいと思う。裏切られることもあるかもしれないけど。それも、自分で決めたことだから

 概要

 演じたのは高山侑子。警視庁鳥居坂署の新米刑事。ファントムの起こした事件を追っているうちに操真晴人/仮面ライダーウィザードと出会った。
 彼女もゲートの1人であり、一度はミノタウロスによって正義感と父親への敬意を逆手に取られて絶望しファントムを生み出しかけたが、ウィザードの活躍により救われて以降は彼の協力者となり、面影堂に出入りするようになる。

 役割
 主に晴人の戦闘時のゲートの保護と、ゲートについての情報収集の面で個人的にサポートしている。変身しない生身の人間でありながら、体をって市民を逃がしたり拳銃ファントムと戦う。
 ファントムの関わる事件を本来の職務より優先して捜査することを署長や木崎に察せられているが、木崎の指示で大目に見られている。だが署長は快く思っていない。

 描写
 自ら率先して物事に首を突っ込んでいく癖もあり、それを晴人に不安視されている。しかし、普段は面影堂に集まる面々の中でも年上ということもあり、暴走しがちな瞬平や仁藤を引き止めるストッパー的な役割も担っている。
 晴人や真由が苦悩していたり動揺している時にはそっと背中を押すような言葉をかける場面も多い。しかし、女性にしてはガサツな一面があり汚れた自分のパンツを脇にあった晴人の上着で拭いたりしており、その性格ゆえか浮ついた色恋沙汰は見聞きしない。
 コヨミとは、当初彼女から拒絶されていたこともありぎこちなかったが、根気強く接し続け、少しずつ仲を深めていく。彼女の最期を知った際には、あんまりだと涙を見せた。

 警察の信念
 地元の田舎町の駐在であった父親に憧れと尊敬の念を抱き刑事になった。過去にもう一人の自分が現れ、大きな騒動に巻き込まれたこともあったらしい。アンダーワールドは父親が務めていた交番周辺。
 警察官として街の人々を守りたいという気持ちが先走りがちで、真面目な捜査もするがそれ以上に独断行動もかます。上層部がファントム絡みの事件に関与しない事を決めた際には激しい憤りを見せていた。

 本編の活躍
 ある日、偶然ユウゴと遭遇。単独で彼の身元を調査し、ファントムであることを知るも、「やりたいことをやれない」と言う彼を自身と重ね合わせ、フェニックスとは知らずに心を通わせようとする。
 その結果フェニックスの暴走を招き、瀕死の重傷を負わされ、ウィザードを呼び寄せるための餌として捕らわれてしまう。しかし晴人に救出され、この一件から「魔法使いじゃなくても、人々をファントムから守る」という決意をより固めた。
 後に、行方不明となった木崎の根回しにより国安0課へと配属(出向扱い)となった。グレムリンとの戦いの後は、すべてのファントムが殲滅されたのか確認するため、活動を続けている。

 本編後の活躍
 最終回終了後の特別編では、魔法石の世界に存在する別の凛子が登場。スケバン風の女子高生で、見た目に違わず性格もかなり荒っぽい。
 しかし弱い者を庇い、必死に助けようとするなど、晴人の住んでいる世界の凛子と同様、強い正義感の持ち主であった。劇場版では戦闘員クラスの相手に拳銃で立ちまわるアクションをみせている。
 公式外伝となるTV、及び映画の後日談を描いた『小説仮面ライダーウィザード』において、実は晴人と両想いの間柄であったことが発覚。その後、2人は目出度くゴールインした事を思わせるようなシーンで物語は締めくくられている。

 映画などでの活躍
 『劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land』では魔法の国の住人となっている。瞬平同様、晴人との面識は失われているが、性格は元と変わらず、窮地に追い込まれた晴人・コヨミを信じて助けた。
 『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』では『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみに登場。
 小説『S.I.C. HERO SAGA KAMEN RIDER WIZARD EDITION -魔法使いの弟子-』ではウィザードが暴れている報を受けて現場に赴き、殺されかけた瞬平を助ける。
 後に「時間外労働」を理由にバースの変身を解除した里中エリカにバースドライバーを押し付けられ、仮面ライダーバースに変身してウィザードに立ち向かう。

 備考
 演者の高山氏は『超・電王トリロジーEPISODE BLUE 派遣イマジンはNEWトラル』にてマンティスイマジンの契約者・上原美来を演じていた。
 後年の『仮面ライダーゴースト』の劇場版ではゲストキャラのジェイを演じている。仮面ライダーリバイス』のスピンオフドラマ第3弾ガールズリミックス』に登場。初の客演作品となる。

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 以上です。これで紹介を終えます。

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