【強すぎる膝!】仮面ライダーワイズマン(白い魔法使い) / ワイズマン / カーバンクル【クズの正体】

2022年9月1日木曜日

悪のライダー 仮面ライダーウィザード 仮面ライダー解説 怪人解説

t f B! P L
 今回解説する仮面ライダーは仮面ライダーワイズマン(白い魔法使い)です。

よくぞ希望を捨てずに生き残ったな。お前は魔法使いになる資格を得た
目次
  • 笛木
    • 概要
    • 黒幕
    • 目的
    • 描写
    • 晴人との関係
    • 冷酷な面
    • 計画に不要な人間
    • サバト
    • 再挑戦
    • 反論
    • 中の人
  • 白い魔法使い
    • スペック
    • 概要
    • 外見
    • 変身
    • 戦闘能力
    • 戦闘スタイル
    • 装備
      • 白い魔法使いドライバー/ワイズドライバー
      • ハーメルケイン
      • ホワイトガルーダ
      • ブラックケルベロス
      • 使用ウィザードリング
    • 必殺技
    • 初期構想
    • 備考
    • クズ親父ライダーの系譜
  • コヨミ版「白い魔法使い」
    • 概要
    • 外見
    • 活躍
  • ワイズマン/カーバンクル
    • スペック
    • 概要
    • 外見
    • 表向きの目的
    • 戦闘能力
    • メデューサとの関係
    • 「天下分け目の戦国MOVIE大合戦」
    • モチーフ
  • 劇中での活躍
    • 初登場
    • 真相の追求
    • サバトの準備
    • サバトの阻止
    • 最終決戦
  • 他媒体での活躍
    • 仮面ライダーゴースト 伝説!ライダーの魂
      • 備考
    • 仮面ライダーエグゼイド
  • ゲーム作品
    • ガンバライド
    • ガンバライジング
    • スーパーヒーロージェネレーション
    • ロストヒーローズ2
    • その他

笛木
 『仮面ライダーウィザード』の登場人物。仮面ライダーワイズマンの変身者。人造ファントム・ワイズマン(カーバンクル)の正体。演じたのは池田成志。

 概要

 茶色のコートを纏い、ステッキを携えた壮年の男性。物理学者であり、笛木暦、つまりコヨミの実の父親。本編開始前に輪島にウィザードリング作成を依頼した。
 名前自体は第41話から出ていた。よって彼の職業や笛木京子なる人物が関係者にいた事まで判明したが、データは木崎が襲撃された際に全て消去された。コヨミとの関係性が明かされたのは第43話に登場したゲート、西園寺のアンダーワールドの中である。

 黒幕
 魔法使いの敵であるファントムの首領にして、かつてサバトを行った「ワイズマン(カーバンクル)」の正体。つまり本編で行われていた魔法使い対ファントム、という戦いの構図は彼の仕組んだ壮大なマッチポンプである。

 目的
 娘である暦を賢者の石によって蘇らせる事かつては妻の京子、娘のコヨミとともに暮らしていた。彼は早くに妻を亡くしたこともあり、娘の笛木暦を溺愛していた。しかし暦は不治の病で他界。元々体が弱かったらしい。
 彼女を蘇らせるため、彼は魔法の研究にのめりこむ。魔法使いになる為に科学と魔法を融合させた人造ファントムである「カーバンクル」を自らの体に埋め込んだ暦を蘇らせる為にサバトを開き賢者の石を作り出そうとする。

 描写
 本業は物理学者だが、医学や化学にも精通。魔法やアクマイザーなど魔法に関わる伝承についても知識があるなど非常に博学。
 エクスプロージョンやメイジなど自力でもある程度指輪を製作可能な技術を持つ。また本編開始前に輪島の前に現れ、4つの魔宝石を託し、指輪(恐らく通常スタイルの変身リング4つ)を作らせている。この際に大量の資金を用意しており、資産家でもあるようだ。

 冷酷な面
 コヨミを取り戻すためにはどのような犠牲も厭わない。資格を得ながらも魔法使いになることを拒否した飯島譲や山本については、阻止しようとしたビーストたちを一蹴して強引に身柄を確保。
 精神支配を施し自らに従う奴隷へと仕立てた。自分に非協力的な姿勢を示す晴人や輪島に対しては半ば脅しをかけて従わせようとし、自分の素性に辿りついた木崎を襲撃して重傷を負わせるなど、容赦のない行動も多く取った。

 晴人との関係
 計画に利用するため、一見協力的な風に接していた。ウィザードのメイン武器であるウィザーソードガンや、ウィザードラゴンの魔力を限界まで引き出す魔法具「ドラゴタイマー」を作成・提供。輪島に依頼することもあった。
 ウィザードの前に度々現れては彼に(間接的にではあるが)新しい魔法石を託したり、魔法具を与えた。オールドラゴンになったウィザードを見て「1人完成したか」、インフィニティーを発現したウィザードに対しては「面倒なことになった」と呟いた。

 計画に不要な人間
 それ以外の人間には冷酷。特に仁藤(仮面ライダービースト)に関しては「アーキタイプ」と見下して呼称。「自分を倒すと魔法使いが減る」と脅しをかけたビーストに対し、「アーキタイプに用はない」と答えており、彼を倒す事に何の躊躇いも持たなかった。
 しかし、最終的にはビーストに周到な計画を打ち破られ、サバトの副産物として生み出し利用するだけの存在だったファントムのグレムリンに殺されるという皮肉な最期を遂げる。

 サバト
 晴人や雄吾、美紗などが巻き込まれた日蝕時に行われた儀式。劇中中盤までは大量のファントムを生み出すための儀式と思われていた。
 本来の目的は日蝕の力を利用して生贄となるゲートから魔力を引きずり出し、賢者の石に供給すること。その際に生まれる大量のファントムはあくまで副産物に過ぎない。
 最初に開いた時には、多くの人々をとある海岸に拉致し、ファントム(グール)を人柱に魔方陣を作った。多数の人が犠牲になりファントムと化すが、魔力が足りず失敗。暦は賢者の石で宿した人形として蘇ったが、魔力が足りず肝心の彼女の心までは戻らなかった。

 再挑戦
 その時の経験を活かし「ファントムより強力な魔力を持つ4人の魔法使いを魔方陣を作る人柱にする」事でサバトを再び開こうと画策。
 そのために片やワイズマンとしてファントムを操ってゲートを絶望させようとし、片や白い魔法使いとして魔法使いを集める。
 ウィザードや魔法使いになる資格を得た者達を守っていた。自分の事を探るグレムリンに対しては賢者の石を餌としてちらつかせ、駆け引きをしながら様子見をしていた。
 コヨミを晴人に託した理由は、再びサバトを開く為の魔力を貯める必要があった自分に変わり、賢者の石に魔力を供給する源が必要だったため。

 反論
 この行為は無関係の多くの人間を絶望させ、不幸に陥れる行為であり、晴人やコヨミからも理解を得られることはなかった。だが、笛木自身は「娘を失った私の苦しみに比べれば、そんな苦しみは小さな物に過ぎない」と全く意に介する様子を見せなかった。

 中の人
 笛木役の池田氏は『仮面ライダー電王』でゲスト出演している。当時51歳で変身しており、映画でのゲストライダーを除けば木野薫/アナザーアギトの43歳を上回る最高齢変身者になった。笛木が登場してからは変身状態の声も池田氏が演じているが、ゲーム作品等テレビ以外の媒体によっては高階氏が引き続き声を担当している。

白い魔法使い
暦は私の希望だ…その希望を取り戻す為なら、私はどんな犠牲も厭わない!

 スペック

身長:208cm
体重:85kg
パンチ力:推測値7.4t
キック力:9.3t
ジャンプ力:ひと跳び30m
走力:100mを4.7秒

 概要
 声は高階俊嗣。かつてサバトに巻き込まれた晴人の前に現れ、彼にウィザードライバーとウィザードリング、そしてコヨミを託した張本人。
 一度は絶望するも自らの力でファントムを押さえ込んだゲートの前に現れ、その人物に魔法使いとしての力を与えている。基本的にウィザードを助ける立場であり、晴人にとっては命の恩人であるが、その言動には不可解なものも多い。

 外見
 白い体に白いローブを纏った魔法使いのような見た目。ウィザード同様宝石の様な頭部をしているが、ウィザードが磨かれた宝石なのに対し、彼はゴツゴツとした橙色の原石のような見た目をしている。モチーフはおそらくハーメルンの笛吹き

 笛木がドライバーに指輪をかざすと「チェンジ、ナ〜ウ」という音声が響き、魔法陣が出現する魔法陣が笛木の体を通過することで、変身が完了する
 この魔法陣の外輪部には英文の大文字で「混沌の執行者よ、容(かたち)無き者の力を捧げよ、我こそは古(いにしえ)の契約を顕在するものなり」、内輪部には小文字で「万物を司る力よ、私の意志と共にあれ」と記されている

 戦闘能力
 ライダーとしての素のスペックは低い部類だが、変身している笛木の力と知識と技術がそれを完全に補っている。
 空間を自在に操るなど高度な魔法を使いこなし、二号ライダーの最強形態ビーストハイパーウィザードを苦戦させたベルゼバブ上級ファントムであるメデューサすら圧倒。最終的にウィザード・インフィニティースタイルと相討ちになるまでは劇中無敗。

 戦闘スタイル
 膝や肘を多用する物理学者という設定と絡めて「物理学的見地に基づく完璧な膝蹴り」と言われている。変身解除した状態でも膝蹴りを使っている。
 ウィザードとのラストバトルでは、ハーメルケインを失った上に直前のサバトで魔力が枯渇寸前、という満身創痍の状態ながら鉄壁の防御力を誇るインフィニティースタイルと互角に渡り合い相討ちとなった。ウィザードも消耗していたとはいえ。

 装備

白い魔法使いドライバー/ワイズドライバー
 白い魔法使いが魔法を使う際に使用するベルト。ウィザードライバーとの外見的な差異はハンドオーサー(中央の手形)の縁取りが赤く、指先は爪状。モールドの無い部分やベルトのバンドが黒くなっている。
 同型のベルトが複数存在している事から、魔法使いライダーの使うベルトの標準型はこちらだと思われる(つまり設定上の派生モデルはウィザードライバーの方)。

性能
 基本的な機能はウィザードライバーと同じ。しかし性能は上位互換。あちらよりも強力な魔法が使用できる。
 こちらはウィザードの指輪を使用できるがウィザードライバーは白い魔法使いドライバーの指輪を使用することは出来ない。また、ウィザードの指輪を使うと上位の魔法に変わる(例: フレイムヴォルケーノなど)。声の高さやテンションはやや低めで、あちらほど喧しくない。魔法を使う際のセリフは「(魔法名)ナーウ」。

その他の使い手
 実際は白い魔法使いだけでなく、メイジやソーサラーも同型のベルトを使用。むしろ、晴人にだけウィザードライバーを渡していた理由が不明。
 商品化の際は白魔法使いドライバーというそのまんまなネーミングだった。本編終了後に正式名称が「ワイズドライバー」に変更された。

ハーメルケイン
 横笛と剣が一体化したような形状の武器。足部管に槍頭か両刃の剣を取り付け、キイの代わりに6つの指輪をはめ込んだピッコロフルートの様な横笛。
 ベースは黒。指輪とヘッドキャップ、リッププレートが銀。刃とナックルガードのような配管が金色。賢者の石を取り出すために不可欠なアイテム。
 器と融合している内部の物体を切り離す事もできるようで、魔力で動く人形から「賢者の石」を無傷で取り出したり、他にも日蝕の儀式「サバト」を行使したりと多彩な効果が有り、単なる武器には留まらない重大な役割を担っていた。

性能
 戦闘では長いリーチを活かして立ち回る。その刃は魔法を切り裂く効果を持ち、魔法による防御が不可能。空間を切り裂く斬撃でかすり傷すら付かない超装甲だろうと、それが魔法で構成されているのなら容易く切り刻みダメージを与える。
 横笛として吹く事も出来、その音色によって相手の魔法を無効化したり異なる効果を発揮する。ビーストの「セイバーストライク」や強化版「ハイパーセイバーストライク」といった必殺技であっても無効化・消滅させてしまった。

備考
 ウィザーソードガン同様、コネクトの魔法で取り出す事も可能で、デュープで本人が増えればハーメルケインも増える。なお彼の専用武器というわけではなく、ファントムだろうと装備すれば使える。
 終盤から登場したため、放送当時に受注販売が行われたS.H.Figuartsには付属していない。作中ライダーで彼を最強たらしめている最大の要因だが、白い魔法使い自身の使用魔法と近接格闘自体が強すぎる為、無くても大して強さがブレる事はなかった。

使用ウィザードリング
チェンジ白い魔法使いに変身する。
ドライバーオン白い魔法使いドライバーを出現させる。
コネクトハーメルケインを取り出す。ウィザードのものと同種。
チェイン対象を白い鎖で拘束し、締め上げる。ウィザードのバインドと同種。
テレポート空間を操り、ワープホールを作り出す。別の空間に瞬間移動する。複数人同時に対しても発動が可能。
デュープウィザードのコピーと同種同形のリング。分身を生み出す。コピーとは異なり、性能はドラゴタイマーに近い(それぞれが独立して動く、最大4人まで分身)。
エクスプロージョン主力魔法の一つ。小さな亜空間に圧縮した魔力で強力な爆発を起こす。通常魔法でありながら威力は必殺技並。魔法陣を重ねての連続発動や複数展開して同時発動も可能。チャージして放てば必殺技にさえも打ち勝てる破壊力で回避不能。直撃すればビーストすら一撃で戦闘不能に追い込む。
サンダー雷を放つ。ウィザードのものと同種。
グラビティ重力を操る。ウィザードのものと同種。
スペシャル魔法陣から金色の衝撃波を放つ。
キックストライクキックストライクを発動させる。ウィザードのものと同種。
ガルーダホワイトガルーダを召喚。
ケルベロスブラックケルベロスを召喚。
エクリプス人工的に日蝕を起こす。サバトを起こす際に使用した。ウィザードライバーでは使用できない。

ホワイトガルーダ
 ガルーダを模した飛行タイプのプラモンスター。色は白。空からの偵察を行い、時には攻撃もする。レッドガルーダとは色以外は同一の性能。面影堂に訪れ、赤い魔宝石を届けた。後に真由が使役する。

ブラックケルベロス
 ケルベロスを模した地上タイプのプラモンスター。色は黒。地上からの偵察を得意とする。コヨミを青い魔宝石の下に導いた。その他、ウィザーソードガンも彼が製作した物と思われる。

 必殺技

キックストライク
イエス!キックストライク!!アンダァスタンドゥ!?

 正式名称は不明。右足に魔力を集中させ跳び蹴りを放つ。キックストライクのリングで発動させる。大抵の場合、エクスプロージョンの指輪で事足りるためかあまり使われる事はないが、地味に威力はウィザード最強フォームであるインフィニティースタイルの「ストライクウィザード」と拮抗している。

 初期構想
 企画段階では白魔法使いという呼び名だったが、マジマザーと被るという理由で変更されたことが、ネットムービー『inマジか?ランド』で明かされている。
 序盤から白を基調とした姿、主人公に魔法の力を授ける、滲み出る胡散臭さ、ウィザードという作品自体が魔法と絶望をキーワードとしている等の共通点からネタとしてキュゥべえと絡めて語られていた。
 しかし終盤になって今まで起こったことは全てマッチポンプだったこと敵味方双方の生みの親だったことが明らかになり、まさかのネタがガチになってしまった。

 備考
 本作のメイン脚本家きだつよし氏は2006年に制作・出演した舞台『マジヨ』で「白い魔法使い」を連想させるようなラスボス(演:後のナックル星人ナクリ)を登場させていた。

  • 「見た目は白い衣装を身に纏う壮年の男性」
  • 長い黒髪の女性に魔法の力を与えて後で犠牲にする
  • 「犠牲者や一般人を洗脳強化して主人公にぶつけ、一般人の方は爪持つ『ケルベロス』化して使役する
  • 「様々な姿で暗躍する」
  • 「正体に気づかない相手から『魔法使い』と呼ばれる」
  • 「人に希望をもたらす魔法使いな主人公と対決する」
  • 「ピンチはチャンス!」がポリシーなポジティブ男の乱入で主人公を贄に出来ず逆転されてしまう

 但しこっちの正体は「絶望」を力にする緑色の悪魔で立ち位置や目的はファントムに近く、ストレートに主人公の手で倒された。
 どちらの作品でも『仮面ライダー響鬼』のレギュラー出演者が「洗脳され、主人公と戦わせられる役」を演じるという妙な共通点があったりする。

 クズ親父ライダーの系譜
 平成二期における他の父親ライダーがクズ親父と呼ばれ、笛木も多大な犠牲を厭わなかった為に一緒くたにクズ親父ライダーズとして纏められることが多い。
 笛木は一貫して娘である暦を完全に生き返らせる事が目的であり、その為のゲートや非ゲートの犠牲は仕方ないと考えていた為、人間的には許されないが、「父親」としては最早親バカの領域である。

コヨミ版「白い魔法使い」
私、魔法使いになったの。晴人とお揃い…

 映画『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』の『仮面ライダーウィザード 約束の場所』に登場。
 オーガによってホープウィザードリングから生み出されたコヨミが変身した。リングは恐らくカーバンクルを食らったオーガが生成した魔宝石を使ったと思われるが、ベルトの出処は不明。

 外見
 基本的な見た目は笛木の変身した白い魔法使いから大きな変更点はないが、細部が変化している。首元が白く、ワイズドライバーまで胸部の金色のラインが伸びている
 他、こちらのブーツは女性らしさを強調するためかハイヒールになっている。そして女性が変身者という事で、胸の膨らみが存在する。

 活躍
 「自らの希望であるコヨミを倒す=ホープウィザードリングを壊して絶望するか、コヨミを倒せず、彼女の手で多くの人が死んでいくのを見て絶望するか」という絶望の二択を晴人に迫る為に、街を蹂躙する大規模な破壊を行う。
 しかし晴人の「どんなコヨミでも受け入れる」という説得でオーガが付加した邪悪な部分が浄化され、ホープウィザードリングに戻った。
 エクスプロージョンを使って派手に街を壊したものの、コヨミの戦闘経験のなさゆえか、ビーストやウィザードとの戦いでは終始圧倒されていた。

ワイズマン/カーバンクル
無駄な好奇心は時として不幸を招く。時に真実は知らない方が幸せなのだよ

 スペック

身長:245cm
体重:145kg
声:古川登志夫

 概要
 ファントム側の首魁。笛木が魔力を得るために創りだした人造ファントム(カーバンクル)。普段は結界を張った森の奥深くにある石室のベールの向こう側にいる。
 部下であるフェニックス達の前にはこの姿で現れ彼らを操っていた。左右非対称の白い身体をしており、胸部に巨大な紫のコアがある。コアからは魔宝石の原石を生成できる。

 表向きの目的
 操真晴人コヨミが巻き込まれたサバトを起こした張本人。ファントムの数を増やす事で再びサバトを行う事を目論み、メデューサフェニックスを筆頭とする配下のファントム達(彼ら全員の身体には胸部か腹部に鳥のような共通のシンボルがある)にゲートを絶望させ新たなファントムを誕生させるよう指示を飛ばす。
 その一方で自ら生成した青い魔宝石を何故かそのままにしておいたり(結果ケルベロスに導かれたコヨミに持ち去られた)、「賢者の石」という言葉をちらつかせたグレムリン(彼のみシンボルが無い)を自ら粛清するのを止めメデューサよりも格上の地位に就けるなど、不可解な行動も目立つ。

 戦闘能力
 左腕を剣に変形させて攻撃可能。グレムリンとの戦闘では白い鎖を出現させて縛り上げ、電撃を放つ攻撃を行っていた。
 ウィザード・インフィニティースタイルの魔力を吸収・利用して破られた結界を張り直し、同時にウィザードを変身解除に追い込み、結界から追い出した。高い戦闘能力を持ち上級ファントムでさえ従えるなど強さが伺える。
 だが、外での戦闘は白い魔法使いの姿で行っている為、ウィザードとの戦闘は少ない。また、出番も最後の魔法使いが見つかった後、笛木邸で晴人に正体を明かしたのが最後。

 メデューサとの関係
 サバトで生まれたファントムの中から、ゲートを見分けられる能力を持つメデューサを直属の部下として重宝。第47話では魔法使いが揃ったため、白い魔法使いである笛木奏が正体と明かした。
 稲森真由との戦いで弱っているメデューサの背後からワイズマンの姿で致命傷を与え、困惑するメデューサの前で因縁の相手である白い魔法使いに変身。真の目的を明かすと「用済み」だと言い放ち、メデューサを消滅させた。

 笛木の研究所内で作り置きしていた複数の個体が発見され、それらを処分するため、警視庁国家安全局(国安)0課の木崎,大門凛子,仁藤攻介,稲森真由を筆頭にした3人の仮面ライダーメイジと交戦するが、突如として現れたオーガの人間体「大須賀」が乱入し、その圧倒的な力でねじ伏せられ、食い殺される。
 その後、オーガ(ファントム)に(多分)召喚され(パンフによると研究所に残っていた個体をオーガが連れ出して使役しているらしい)、操られた別個体が3体現れる。
 操真晴人のアンダーワールド内へと急ぐ仁藤攻介の前に姿を現し、とある目的のための時間稼ぎをするが、ビーストハイパーの「シューティングミラージュ」でまとめて倒されキマイラの餌になった。

 モチーフ
 元ネタは英語で「賢者」「魔法使い」、キリスト教における「東方の三博士」を示す言葉wise manから。カーバンクルは16世紀頃にスペイン人が目撃したという額に赤い宝石状のものを持つ小動物のような伝説の生物。
 カーバンクルの宝石を手に入れた者には富や幸運、成功…一括りにするなら希望がもたらされるとされている。
 ちなみに『ウィザード』放送当時の一部ホビー誌では、放送序盤の段階で「カーバンクル」の名称が普通に掲載されており、思いっきりネタバレになっていた。

劇中での活躍

 初登場
 第2話の晴人の回想で初登場。サバトに巻き込まれ、なんとかウィザードラゴンを押さえ込んだ晴人に襲いかかったリザードマンを撃退し、彼にウィザードライバーとウィザードリング、そしてコヨミを託して彼を仮面ライダーウィザードにした事が判明した。
 第8話で使い魔のホワイトガルーダにリングの元となる赤い魔宝石を持たせて面影堂に届け、第9話ではそれを加工したリングでフレイムドラゴンに変身したウィザードがフェニックスと戦っているのを密かに監視していた。

 手助け
 第14話でもう1体の使い魔・ブラックケルベロスを晴人達に接触させ、ファントムの黒幕・ワイズマンが生成した青い魔宝石をコヨミに見つけさせた。
 第21話でフレイムドラゴンの力をもってしても傷を負わせられなかったベルゼバブに「エクスプロージョンリング」の爆発を浴びせた。
 「テレポートリング」で謎の祭壇でドラゴンの力を引き出すための儀式を行い、ドラゴタイマーを作り出してそれを託した。また、テレポートする前にビーストを見て「キマイラに食われるなよ」と忠告している。ウィザードオールドラゴンに進化した際には、「また1人完成した」と呟いている。

 真相の追求
 第27話では稲森真由が、メデューサによって絶望させられるも晴人同様ファントムの押さえ込みに成功。彼女の前に現れ、彼女を魔法使いにすべく誘拐した。
 第31話では、ウィザードとレギオンの戦いを見ており、インフィニティースタイルとなったウィザードを見て、「面倒なことになったな」と呟いている。第39話以降、謎に包まれていた彼の目的や正体が徐々に明かされていった。
 第41話では「魔法使いがあと2人揃えば、すべてのファントムを倒せる」と真由を騙す。ファントムを押さえ込む事に成功した少年「飯島譲」を無理矢理拉致。妨害に割って入ったビーストを一蹴。自らの正体を掴んだ木島を口封じの為に誘拐した。

 明かされる謎
 バイオレットゴーレムが晴人に届けた完成した指輪を、ブラックケルベロスを使って奪ったと同時に彼の目の前で白い魔法使いに変身した。
 第43話でコヨミの身元を知るゲートの小説家・西園寺雅文のアンダーワールドにも登場。終盤ではファントムとの戦闘を終えた晴人達を監視しており、例の指輪を片手に「あと1人だ…コヨミ」と呟いている。
 第46話ではコヨミを浚おうとしたグレムリンの前に現れて圧倒。晴人を救出。その後変身解除して、これまでコヨミを守ってくれた事を晴人に礼を言い、これからは自分が守ると彼女を連れ去った。

 サバトの準備
 第47話でメデューサを倒す力を求める真由に、晴人の持つ「インフィニティー」の指輪を渡すことと引き替えに新たな魔法「ホーリー」の指輪を手渡した。
 最後の魔法使いの資格を得た人物「山本昌宏」が現れたことにより用済みになったメデューサ。彼女や真由、晴人らの眼前で自らがワイズマンであったことを明かしメデューサを殺害した。
 同時に山本を拉致して洗脳。5日間でファントムの力を引き出せるところまで成長させる。晴人に全てを明かした上で協力を要請するも否定された為、山本を晴人と戦わせて捕らえる。同様に洗脳した譲に、自分に不信感を抱く真由を誘拐させ、サバトの準備を整えた。

 サバトの阻止
 第49話では4人の魔法使いを人柱とし、東京に住む全ての人を生贄とした大規模なサバトを敢行。
 かつて輪島に作らせた指輪「エクリプス」で強制的に日蝕を引き起こし、東京に住むゲートはファントムになり、魔力を持たない者は死ぬという最悪の殺戮行為に打って出る。
 サバト阻止に駆けつけたビーストをその圧倒的実力差で一方的に打ちのめすも、仁藤の「自分でビーストドライバーを破壊しキマイラを解放する」という命がけの行為により、集めた魔力を全てキマイラに食い尽くされた。

 最終決戦
 怒りに震えながら仁藤を倒そうとするが、人柱から解放された晴人に阻止され、暦を取り戻される。再びサバトを開くべく準備を進めるもコヨミに拒絶される。グレムリンに強襲されるが、ハーメルケインで串刺しにした。
 コヨミを取り返しに来た晴人との決戦では、コヨミからインフィニティーの指輪を受け取ったウィザードインフィニティースタイルと激闘を繰り広げ、キックストライク同士の撃ち合いにより相打ちで変身解除。
 再び立ち上がり、コヨミを連れ去ろうとするが、命がけの策で笛木からハーメルケインを奪ったグレムリンが襲撃。ハーメルケインでベルトを破壊され、最愛の娘との思い出を思い出しながら消滅した。

他媒体での活躍

 仮面ライダーゴースト 伝説!ライダーの魂
 『仮面ライダーゴースト』のスピンオフドラマ。オーズ編とウィザード編に登場。グレートアイの化身であるフレイヤとフレイによって蘇らせられ、天空寺タケル仮面ライダーゴーストと交戦する。劇中でも相変わらずの強さを見せつけた。
 彼の生前の目的に通じるものがある為か、一度死んでから蘇る為に奔走している天空寺タケルには少なからず興味を示していた。
 ウィザードの力を手に入れる前のタケルに「誰も絶望という運命からは逃れられない。変えたいのなら、その意志を見せてみろ!」娘のために悪びれずに多くの命を犠牲にしようとした人とは思えない程カッコいいことを言っている。

  • 魔法の指輪を付けた手でゴーストをボコボコにする。ついでに「お前死んでるんだってな……絶望はしないのか?」という煽り付き。
  • テレポート+ブリザードという新たなコンボを生み出して一方的に痛めつける。
  • 念動力を使い反撃も許さずボコり続ける。

活躍
 他のレジェンド怪人達がタケル達に倒されていく中、ウィザード本編のように2話に渡って大暴れしてみせた。そのせいで折角恐竜グリードとして復活したドクター真木の存在をオーズ編にもかかわらず完全に喰うほど。
 だが、何度やられようと不屈の闘志で立ち上がり、「俺は…みんなを絶望なんかさせない……俺がみんなの希望を護ってみせる……!!」というタケルの強い言葉にウィザード魂が開眼。これにより劣勢に立たされ、最期はストライクウィザードを模したオメガドライブを受けて撃破された。

備考
 蘇った後も当然ながら改心などしている様子もなく(そもそも本人にとっては悪意ゼロである)、「大切な命か…大切な命など一つだけだ……」と言い放つなど相変わらずの言い様だった。
 しかし強力な連続エクスプロージョン等を使わなかったりと、これでも手加減していてくれたのかもしれない。なお同作に登場したボスキャラの中では事実上唯一のライダーキャラである。

 作中に登場したゲームとして「魔法少女コヨミinマジックランド」なるものが確認できる。それが描かれたポスターの隅に「白い魔法使い実行委員会」という文言が記載されていた。
 無論、ウィザード本編とは関係の無い、お遊びの要素ではあるのだが、笛木なら作りかねない」という親バカなイメージが視聴者の中で固まっていたため、いじられることとなった。ちなみにこのポスターのプロップは後の『仮面ライダーゼロワン』でも使われ、そちらではアニメ化絶賛制作中の文言が添えられていた。

ゲーム作品

 ガンバライド
 最終弾であるシャバドゥビ6弾でLRで参戦。大会参加景品のプロモーションカードこそあるが、筐体排出はこのLR1種類のみである。
 必殺技は「エクスプロージョン・バースト」。回し蹴りを放った後テレポートで相手を惑わしエクスプロージョンを放ち、さらに追撃のエクスプロージョンを放つ。再現度は上々。

 ガンバライジング
 1弾から参戦。レアリティはR。今回初の専用武器のハーメルケインが追加された。必殺技はテンポの都合でエクスプロージョンを放つのみとなったが、再現度は高い。
 ナイスドライブ2弾で7弾ぶりに再びRで再録。ナイスドライブ3弾ではライバルセレクションキャンペーンの1枚として登場し、ライジングでは初の高レア化となった。
 バーストライズ4弾にてメモリアルフィニッシュとしてコヨミバージョンが参戦することが決定した。

 ロストヒーローズ2
 原作同様にファントムを率いており、サバトを引き起こして集めた魔力をリジェスに捧げるために暗躍している。その本来の目的は「ある目的」の為に賢者の石に魔力を集める事だったのだが、グレムリンによって賢者の石を奪われ、ヒーロー達に敗れて満身創痍になっていた所に、グレムリンによって絶望を味わわされ、リジェス復活の贄となった。
 戦闘では重力操作の他、デュープによって増えるという能力を持っている為、ダブルオークアンタウルトラマンゼロのHRRO技で早めに倒してしまうのがいいだろう。ちなみに、この世界におけるサバトは宇宙人やモビルスーツに対しても効果があるらしい。

 その他
 「バトライド・ウォー」ではシリーズ第3作目の『創生』で登場。声は正体発覚前の高階俊嗣が担当。ライダーレボリューション」ではボス敵として登場、様々なライダーとの掛け合いが見られる。仮面ライダーネクロムからはその姿故に「白いゴースト…いや、違うな」と言われ、「一緒にされては困る」とちょっと怒っていた。
 『スーパーヒーロージェネレーション』ではウィザード編のボスとして登場。だがコンパチヒーローに属する本作ではコヨミが存在せず、シナリオがそのままにも係わらず原作とは全く違う理由でサバトを起こそうとする人物と化してしまった。

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 以上です。これで紹介を終えます。

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