「別に。遊んであげるわよ、たっぷりとね――」
目次
- 長田 結花
- 概要
- 描写
- 殺害癖
- 人間を守る
- 菊池啓太郎との関係
- 園田真理との関係
- 備考
- クレインオルフェノク
- スペック
- 概要
- 使途再生
- 激情体
- 激情体飛翔体
- 劇中の活躍
- 死亡
- 復讐
- 考察
- 木場たちとの出会い
- 終盤
- 最期
- 劇場版
- 小説版 異形の花々
- 幼少期
- ガラス像
- 死亡
- 復活
- 最期
- その後
- ゲーム作品
- 備考
仮面ライダー555の登場人物。クレインオルフェノクの正体。年齢は17歳。一人称は「私」。演じたのは加藤美佳(現・我謝レイラニ)。
概要
生前は桜林女子高等学校に通うバスケットボール部所属の女子高生だった。内向的で常におどおどしているが優しく温厚な性格。幼いころに両親を亡くして引き取られた、義理の両親、妹と暮らしていた。
思いを寄せる海堂直也には非常に甘い。木場勇治らと共に人間サイドにつき人間を守る為に戦うが、心の底では人間に憎悪と恐怖を感じており、激昂すると人間を殺害する。
自身に非がないにも関わらずに他人の顔色を窺い、相手の機嫌が少しでも悪化したりした際は条件反射のように謝ってしまう癖があり、その事を勇治に度々窘められる。奇行の多い海堂直也のフォローに回るシーンが多い。
料理などもマニュアル通りにやらないとできない。身持ちは結構固く、啓太郎に手を握られた途端に平手打ちを浴びせたり、恋愛や男女間のルールと順序を守らない人間にはかなりシビアな一面を見せる。聞き分けのない照夫を鎮めるため、彼の前で自らスカートをめくったことがある。
人間を強く憎んでいる。悪と断じた人間や不可抗力で人間を手に掛けてしまうこともあった。10話ではナンパしてきた男達を殺害。わざと誘いに乗って人気の無い場所まで誘導した後、笑顔を浮かべて姿を変化させて殺害した。
人間態に戻った後も、遺骸である灰が舞っている様を眺めてもう一度笑顔を浮かべていた。15話では暴走族を殺害する。
何度も静止を呼びかけたり、耐え兼ねて変化した後も怪人態で涙を流すなど、人間への恐怖や殺人を回避しようという意志を感じさせるような描写もある。オルフェノクの力を楽しんでいたのか、殺人に対する意識が不安定だったのかは不明。
木場の思想に表面的には賛同。守るべき価値のある善良な人間たちに対しては優しく接する。巧や啓太郎達とも面識を持つ。啓太郎たちのようなこれまで自分の周囲には居なかった温かい心を持つ人々と直に出会えたことから、傷心も癒やされていく。
そういう人達を守りたいという思いが強まり、人とオルフェノクの間で板挟みになっている自分を変えたいと考えるようになっていった。徐々に暗い性格から積極的で明るい性格に変わっていった。
携帯電話のメールで連絡を取り合うメル友だった。しかし、ふたりが実際に出会って顔見知りになってからも、しばらくはメールの宛名が啓太郎のものとは気づかずに接していた。おどおどしていて鈍臭い啓太郎と、ぶっきらぼうな彼女では、すれ違うことが多かった。終盤では相思相愛になる。
自身とは正反対で大雑把な真理とは「友人」とも呼べる間柄になるが、中盤で直也の想い人が彼女だった事に気付き、嫉妬の念のようなものを抱くようになる。
その後、複雑な心情を持ちながらも自身の幸せよりも直也の意思を優先させ、勇治と共に「直也と交際して欲しい」と真理に願い出るが、当時はそれどころではなかった彼女に断られる。
直也を「バカ」呼ばわりした真理を怒りの目線で睨み付け、たじろがせる事もあった。その後は単純でお人好しな承認欲の強い直也を持ち上げ、真理にプロポーズさせる事で失恋されるように仕向けた。
クレインオルフェノク
「私も夢が欲しい。小さくてもいいから」 スペック
身長:2m3cm
体重:112kg
体重:112kg
特色/力:オルフェノクエネルギーを放つ光の翼
概要
鶴をモチーフにしたオルフェノク。時速480㎞で空を飛び、その素早い動きによる残像効果で敵を幻惑する。口部から超高周波を発して敵を焼殺する。ヒマラヤ山脈を越えるアネハヅルよろしく、超高度や密閉空間でも呼吸できる強い肺を持っているとされる。
非常に感度が高い聴力に加え、高いジャンプ力を有する。潜在的な実力は並のオルフェノクよりも高いが、元来の臆病な性格もあって能力のすべてを発揮していたとは言い難い。
腰から使徒再生効果を持つ光の翼を展開して、オルフェノクエネルギーを放出。触れた者の心臓を焼き尽くす。自分を陰湿ないじめに追い込んだ義妹の道子とその仲間を、乾巧を庇おうとした際には不良グループを灰化させている。
オルフェノクとの戦いでは、ハサミの様に相手を切り裂く。殲滅能力が非常に高い。非常に強力で、オルフェノクすらも吹き飛ばす。その他ネックフェザーと呼ばれる羽根を撒き散らして身を隠す技を持つ。
激情態
スペック
身長:2m8cm
体重:117kg
特色/力:激情飛翔態への変化、毒の弓矢
劇場版に登場した形態。飛行能力に優れており時速530㎞で滑空することができる。通常のクレインオルフェノクに比べややスマートで、より人間に近い外見をしている。毒矢が武器だが劇中未使用。
ホースオルフェノク 激情態やスネークオルフェノクとともに、人間のキャンプを襲ったライオトルーパーの部隊や仮面ライダーサイガと交戦した。
腰の部分から一対の翼を生やし、脚部が鳥の脚のような形状へと変態した姿。空中戦を得意とし時速530kmものスピードで空中を滑空できる。また、翼そのものを武器のように振るって攻撃することも可能。
フライングアタッカーで空へと逃げた仮面ライダーサイガに対抗するためこの姿になりダメージも与えるが、さらに追いすがろうとしたところにエネルギー弾を撃たれてしまう。
エラスモテリウムオルフェノク 激情態相手には、人間体から直接この姿に変化して空中から攻撃を仕掛けた。だがまったく有効打を与えられず、スネークオルフェノクをかばってダメージをうけたところを角で壁に押しつぶされ瀕死になった。
劇中の活躍
普通の女子高生であったが、養父母や義理の妹から虐げられ、高校でも部活仲間などからいじめを受けていた。妹とその知り合いにカツアゲされる。
しかし啓太郎さんというメル友の存在が心の支えになっており、なんとか頑張っていた。だが、雪の降る橋を歩いていたところ階段から滑落して死亡する。
オルフェノクに覚醒して蘇生。その頃、義理の妹は轢き逃げされ動けなくなっていた。オルフェノクの力を得た結花の機転で救出される。しかし妹は、大嫌いな結花に助けられて逆恨みする。結果、妹を襲った犯人に仕立てあげられ、家を追い出された。
翌日学校で部活仲間に上履きや靴下を奪われる。部活のために体育館へ向かうと、先程奪われた物が全て切り裂かれて置いてあった。それが引き金となり、我を忘れて初めてオルフェノクに変化し、その場に居た部員全員を殺害した。
意図して変化していたのかは不明。例として17話の森下/アルマジロオルフェノクの初変化も感情に任せてのもの(初変化して殺害後に化け物になったことを自覚して恐怖するシーンがある)であるため、彼女も同様の可能性が高い。
しかし、結花はその後のシーンで動揺した様子もなく平然と立ち去っていたり、かと思えば地下道で泣いていたりと判断が難しい。
その後、道子や養父母も殺害されたかどうかはテレビシリーズでは不明。関連書籍には道子も部員と共に殺害されたと記述されたものが存在する。また後述の小説では道子も明確に殺害される場面がある。
木場たちとの出会い
行き場をなくしたが同じくオルフェノクとなった木場勇治に出会い、以後行動を共にするようになる。過程で海堂直也とも知り合い、惹かれていていく。ところが結局最後まで想いは実らなかった。
木場たちに隠れて、人知れず人間(ナンパにかこつけて金品を要求してきた男達や、難癖つけて絡んできた暴走族等の悪人達ばかりだが)を殺害していた。その為、ラッキークローバーの影山冴子に勧誘されたが、これを拒否している。
自らを捕らえようとする警視庁の対オルフェノク機関の攻撃に激昂。警察官を大量に殺害する。その事を悔いた結花は自首するも、実験材料に使われ、オルフェノクとしての力が弱まる。
同様に実験体にされていたクラブオルフェノクに救出されたあとは木場の計らいで西洋洗濯舗 菊池に匿われた。そこで自分を支えてきたメル友が菊池啓太郎だと知る。自分がオルフェノクである事を受け入れてくれた啓太郎に好意を抱く。
相思相愛となって幸せに生活を送っていたが、再び対オルフェノク機関の襲撃を受けて負傷する。オルフェノクとしての力を完全に失ったところで影山冴子に邂逅。
ラッキークローバーへの誘いを断った事や以前啓太郎を守る為に彼女と戦って撃退したことがあり怒りを買っており、致命傷を負わされる。
実はこの時は啓太郎との初デートの約束をしていた。しかし、死を悟った結花はデートに行けなくなったこと、そして啓太郎の幸せを祈ることを、大木に寄りかかりながら啓太郎に最後のメールを送る。
そして白い羽毛を散らしながら灰になって消えていった。死の原因を作った人間を恨んだ木場はオルフェノク側につくことになる。
本編と同じく木場・海堂と共に行動。人間とオルフェノクの共存を目指して活動する。啓太郎との仲は描かれていない。
完全に海堂一筋で、彼の自分に対する恋心に気づいていながらも、思わせぶりな発言をするなど、精神的な余裕を見せており、本編ほどの不安定さはない。
ほとんどの人間に疎まれながらも彼らの味方としてオルフェノクと戦っていたが、木場が水原を殺したと思い込んだ人間解放軍の一部に、帝王のベルトを奪うよう命じられる。
終盤、スマートブレイン潜入の際にエラスモテリウムオルフェノクと戦闘するも、圧倒的な戦闘力の前に敗北。海堂と思いを伝え合って死亡する。ノベライズ版でも同様。
幼少期
母親が自分を産んだとき、生まれたばかりの自分の姿を見て嫌悪感の余り絶叫する。そのせいで心を閉ざし、言葉を話せなくなる。親戚の元に預けられるも、人間以下の扱いを受け、義務教育すら受けさせてもらえない。
体罰として赤熱状態のガラスを素肌に押し付けられたり、地下室に監禁され光さえ届かない暗闇の中で地面を這うアリを食べて飢えを凌いだことさえある。
ガラス像
結花はガラス職人である義父の手伝いを命じられて作業をする内に、毎度余ったガラスの粉をかき集めて、試しに作品を作った。才能があったのか、彼女の作品を見た客が気に入り、着々と買い手がつく。幾分か自由に作品制作を行う事を許された。
母の愛に幼少から飢えていた結花は顔も名も知らぬ「理想の母親」を求め、長い年月をかけてガラス像として完成させる。どんな虐待を受けても、決してその母親像は渡そうとせず、眠る時も抱いて眠るほど、結花にとっては大事なものとなった。
死亡
十七歳となっていた彼女に、義父から「学校に通っても良い」と義妹のお古の制服が贈られる。翌日、喜びに胸を躍らせて登校。しかし、義妹から「受験も合格もしていないものは学校に通えない」と宣告されて嘲笑を受ける。
絶望しきった彼女は、大事なガラス像を自ら床に叩き付けて割った後、自室の梁に自身の髪をかけ、その髪を縄代わりに首を吊って自殺した。
復活
その後、本編と同じくオルフェノクとして覚醒し、義妹やその取り巻きを惨殺。啓太郎と知り合ってからは恋人関係となるも、何でも言うことを聞く啓太郎をおもちゃのように扱っていた。
高いドレスを買わせたりレストランのメニューを片っ端から頼んだり、やりたい放題である。しかし、啓太郎の純粋な想いが通じ、本当に恋人同士となる。そして妊娠する。
最期
オルフェノクと人間の子供を宿した貴重なサンプルとして、草加雅人率いる仮面ライダーカイザ部隊に襲われる。結花はオルフェノクとなり戦うも、翼や腕を切り落とされ、最終的に殺される。
その遺体は灰となって風に消えていった。彼女の死は木場を激怒させ、本編同様、物語がクライマックスへ向かう起爆剤となる。
その後
灰の中に赤ん坊がいた。その子供は海堂に拾われると勇介と名付けられ、育てられている。啓太郎にはなついているようだ。海堂は啓太郎に配慮して結花の死を伏せた為、啓太郎が結花の消息を知る事はなかった。
のちに文庫版に加筆収録された後日談『五年後』では生まれながらのオルフェノクであるゆえか、成長が異常に早い事が確定し、5年で15,6歳程の体格にまで成長している。
勇介が主人公となり、人間とオルフェノクのハーフである勇介が両種族の共存可能性を見つける事を示唆する形で物語は幕を閉じる。
放送当時に発売された格闘ゲームでは使用可能キャラの1体として登場。光の翼による攻撃を必殺技としているが、その威力はセンチピードオルフェノクと並んで低い。更に本編と同様に武器も持たない為、登場キャラクターの中でも性能は高くない。
備考
オルフェノクが会話を行う際には人間態の姿が何故か全裸で影に青白く映り込む。女性であっても例外は無く、本放送中に登場した女性オルフェノクは二体とも披露している。14話のクレインオルフェノクの会話シーンの撮影にはスタッフが多く集まった。
演じた加藤も「ええ、脱ぎますよワタシ」(原文ママ)と乗り気だった。クレインオルフェノクが怪人態で喋ったシーンは14話の一度きり。裸を晒したシーンならもう一つあるが。オンエアでは多くモザイクがかけられていた。
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以上です。これで紹介を終えます。
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