今回は『劇場版仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』に登場した劇場版限定ライダーたちを解説していきます。
概要
以上です。これで紹介を終えます。
目次
- エス
- 概要
- 過去
- デイブレイク
- 楽園創造
- 真の目的
- 劇中の活躍
- 準備
- 始動
- キーの生成
- 或人との決戦
- 改心
- 備考
- 中の人
- 仮面ライダーエデン
- スペック
- 概要
- 変身
- 外見
- 戦闘能力
- 自己再生能力
- 物体化能力
- 欠点
- 装備
- エデンドライバー
- エデンゼツメライズキー
- サウザンドジャッカー
- ヘルライズプログライズキー
- 必殺技
- テレビ本編
- ガンバライジング
- 立体化
- シンクネットの信者達
- ベル
- 概要
- 変身
- 備考
- ムーア
- 概要
- 正体
- ネグレクト
- 終盤
- ルーゴ
- 概要
- ブガ
- 概要
- 正体
- 一般信者
- 仮面ライダーアバドン
- スペック
- 概要
- 外見
- 戦闘能力
- 描写
- 装備
- スラッシュアバドライザー/ショットアバドライザー
- クラウディングホッパープログライズキーー
- 手榴弾
- 必殺技
- 備考
- 立体化
- 仮面ライダールシファー
- スペック
- 概要
- 変身
- 外見
- 性能
- 活躍
- 装備
- エデンドライバー・ゼツメライズキー
- サウザンドジャッカー
- ヘルライズプログライズキー
- 必殺技
- 備考
「神が、6日で世界を創造したのなら……私は60分でそれを破壊し、楽園を創造する」
概要
『楽園ガーディアの創造主』を名乗るシンクネットの教祖。アズによって見出されたアークの後継者。仮面ライダーエデンの変身者。演じたのは伊藤英明。本名は一色理人。
楽園の創造のために全世界でテロ騒動を引き起こし、世界を破壊するキー「ヘルライズプログライズキー」作成のために或人からゼロツープログライズキーを奪取する。
12年前はヒューマギア実験都市計画関連企業でもある医療機器メーカー「MIRAI」に所属する科学者だった。医療用ナノマシンを開発するチームのリーダーを務めていた。
このナノマシンはヒューマギアと同様に人工知能を搭載しており、患者に投与する事で指示された患部に薬を届ける形で治療行為を行うという、非常に高度な技術が組み込まれていた。また、チームの一員でもある遠野朱音は彼の婚約者であり、公私共に順風満帆な日々を送っていた。
ヒューマギアの暴走と同時に、人工知能を搭載していたナノマシンも暴走。ナノマシンはまだ研究段階にあったため、ヒューマギアのような大規模な暴走は起こらなかった。
しかし、病魔に侵されていたために被験者第1号として、ナノマシン投与処置を受けていた朱音の容体は急変。
理人達チームの尽力も虚しくデイブレイク発生からの60分で命を落としてしまう。朱音を被験者に選んだのは理人本人であり、全ては彼女の病気を治すため。彼は後悔した。
朱音の脳を機械に接続し、電脳世界にてその命を繋ぐ事に成功する。しかし、それはどれだけ世界を作りこもうとも、彼女1人しか存在しない孤独な世界であった。
この状況を深く憂いた彼は、世界中の人類を「楽園」へと導くべく、この世界を破壊する大規模な計画にとりかかる。
テロ開始の1年ほど前には、自らの脳も電子化して人間としての肉体を捨て去り、ナノマシンの集合体による不死身の肉体を獲得(残された人間としての肉体は警備員に発見されており、故に世間では『死亡』とみなされた)。
自らの恋人を奪う原因となった『アークを生み出し、それを利用するような、悪意のある人間の排除』であった。
この世界を滅ぼし、恋人のために楽園を作る計画において、その楽園に悪人を住ませるわけにはいかない。それではこの世界と同じになってしまうからである。
そこで彼は、自らが悪意を束ねる「教祖」となる事で悪意のある人間を信者として集め、そうではない(更に言えばシンクネット信者が、より優先的に攻撃対象に選ぶであろう)善良な市民から楽園へと移住させ、信者達には現実世界で死んでもらおうとした。
劇中の活躍
シンクネットを立ち上げ、現実世界の終焉と楽園創造を望む者達を信者として集めたうえで、自らその教祖として君臨。また、信者の一人であるZAIAエンタープライズの幹部・野立万亀男をはじめとする人物から横流しされた情報や技術を入手。
シンクネット用にザイアスペックを違法改造し、更にテロの実行犯となる信者達に使わせるショットアバドライザー・スラッシュアバドライザーを開発。自身のナノマシンの技術を計画用に発展させ、組織としての勢力を大きく拡大していた。
世界中で同時多発テロを信者たちに行わせ、同時に自らの演説映像を流す等、教祖としての芝居がかった行動を展開。また、計画に先立ち飛電或人に「私を止められるか?」と挑戦的な予告映像を送り付けて誘い出す。
計画に必要となるゼアの力を内包したゼロツープログライズキーを奪い取るべく誘き出す目的で、仮面ライダーエデンに変身してゼロツーと戦闘。不死身の力を用いた長期戦に持ち込み、ベルトを剥ぎ取る形で変身解除に追い込む。
飛電ゼロツードライバーを奪うと、キーをサウザンドジャッカーに装填。「世界を滅ぼすキーを生み出すための祈り」を信者達に求める。
ヘルライズプログライズキーが完成すると、ゼロワン・メタルクラスタホッパーとの戦闘中に予告した60分を待たずに突如キーを起動。その力がもたらした大爆発により或人のみならず、祈りをささげていたはずの信者達をも巻き込み周囲一帯を壊滅させる。
或人との決戦
計画は着実に進行し、あとは現実世界を破壊するのみという段階にこぎつける。駆けつけた或人がキーを停止させるためにこれを強奪し、ヘルライジングホッパーに変身。
自らを攻撃する事でプログライズキーを破壊しようとするゼロワンに対し、血相を変えて止めようとするも一方的に振り払われ、最終的には自爆同然の必殺技の余波で変身解除に追い込まれる。
その後、ゼロツーに変身して乱入してきたイズによって、ヘルライジングホッパーの変身も解除され、弾き飛ばされたヘルライズプログライズキーを再び手にする。しかし、最初の交戦直後に電脳世界にダイブして朱音と接触しその真意を聞かされていた或人に説得され、自身の行いが朱音を却って苦しめていた事を知り戦意を喪失した。
改心
生き残って教祖の裏切りに気付き暴徒と化した信者達が乱入。ベルにエデンドライバーとエデンゼツメライズキーを奪われる。窮地に立たされるが、或人や事情を共有された他の仮面ライダー達に背中を押され、彼は朱音に自分で向き合うべく、楽園のサーバーが置かれているシンクネットのアジトを目指す。
電脳世界の教会に辿り着く。台座に残された指輪を前に、ウェディングドレスに身を包んだ朱音は、自らの過ちを後悔する理人に歩み寄る。二人は現実世界で遂げる事が叶わなかった結婚式を挙げ、ついに結ばれる。
その後、彼は楽園のサーバーを自ら破壊し、シンクネットのシステムや電脳世界、そして朱音ともども消滅する道を選び、一連の事件に終止符を打った。
備考
名前の由来はドイツ語で「それ」を意味する単語「es」と思われる他、精神分析学における本能的な欲求、生理的な衝動を指す用語の「es」の可能性も考えられる。
理人と言う名はドイツ語で「光」を意味する「リヒト(Licht)」から来ていると思われる。そして彼が犯行声明で言及した「神が6日で世界を創造」と言うくだりも旧約聖書の創世記からの引用で、最初の1日目に神が行ったのは昼夜の創造だが、その際に神が発した言葉も「光あれ」である。
伊藤氏はプレミアムバンダイ会員になるほどの熱烈な仮面ライダーファンで、今回の出演は氏の熱烈なオファーによるものである。インタビューなどでは「自身のヒーローはスカイライダー」だと語っている。
その後イベントに登壇した際には、「プレミアムバンダイの会員になっている」「この間もサウザーと001のS.H.Figuartsが届いた(どちらもプレバン限定品)」と語っており、かなりガチなライダーオタクであることが判明した。
「今見せてやる……」
エデン!
「変身……」
プログライズ!アーク! Imagine, Ideal, Illusion… EDEN the KAMEN RIDER.The creator who charges forward believing in paradise.
スペック
身長:191.2cm
体重:84kg
パンチ力:41.4t
キック力:91.8t
ジャンプ力:51.5m(ひと跳び)
走力:1.4秒(100m)
体重:84kg
パンチ力:41.4t
キック力:91.8t
ジャンプ力:51.5m(ひと跳び)
走力:1.4秒(100m)
エスがエデンドライバーとエデンゼツメライズキーを用いて変身する劇場版限定ライダー。『ゼロワン』最終話にワンシーンのみ先行登場した。
変身音声を意訳すると「理想郷を創造する」「ワタシがエデンで仮面ライダー」「己の信じる楽園のために突き進む」。通常の音声だと形態名をコールする部分が「EDEN the KAMEN RIDER.」という、仮面ライダーハートや仮面ライダーブレンに似ている。
祈りを捧げるかのように目を閉じながらキーを静かに額に押し当てた後、そこにいない「誰か」と手を繋ぐようにキーを起動。
するとドライバーから全身に血管のような配線が伸びると共にドレスを着た青白い女性型のロストモデルが出現。キーを装填するとエスを背後から抱きしめ、一体化するような形で展開・変形してアーマーとスーツを形成する。
黒と紺色を基調としたボディに赤い複眼とラインが走る。頭部は口元から延びる装飾がそのままアンテナを形成。初登場時は「ローグに似ている」などファンから言われた。
ローグが「ひび割れ」で「生物の力を使いながら科学的なデザイン」なのに対し、こちらは人間そのものをモチーフとし、かつ「血管」をイメージした配置で、「科学一辺倒のライダーでありながら有機的」な印象を受ける。
カタログスペックは仮面ライダーアークゼロやゼロワンメタルクラスタホッパーにも劣る。メタルクラスタの攻撃で十分ダメージを受けている。
しかし、ナノマシン由来の能力で劇中でゼロツーのベルトを剥がして勝利した。初見殺し的な特性の能力に加え、エスが事前に或人を迎え撃つための周到な用意を済ませていた部分も大きい。
エスが研究していた医療用ナノマシンにより、常識外れの自己再生能力を持つ。肉体の欠損や、世界を破壊出来る程のパワーを持っているヘルライズプログライズキーを使った必殺技を自身が喰らっても、それを使用して変身したヘルライジングホッパーが放った爆発を受けても完全に再生する。
クラスターセルの力でナノマシン自体への攻撃が可能なメタルクラスタホッパーが天敵だが、この再生能力は別の場所でナノマシンを制御している装置を対処しない限り攻略できない。
攻撃動作の軌道や、それに伴い発生する衝撃波を物質化できる。パンチの軌道を実体化させる事で刀剣にしたり、キックの衝撃波を実体化させて盾にした。
さらに、物体化させた衝撃波を障害物にして相手の接近を阻止できる。この衝撃波は発生している際に手足が使えなくなる事も無い為、ある意味手足の数が見た目よりも多い。
アークライダー共通の能力以外には特徴が無い。ファイナルステージに登場した仮面ライダーアークゼロワン同様、本編においてアークが培った「アークのライダーシステム」のノウハウは活かされていない。
装備
TV本編最終回で、アークの器としての価値を見込んだアズから渡された飛電ゼロワンドライバーがエス自身のナノマシンにより再構成され、変化したもの。
エデンへの変身はレバーを押してドライバーをオーソライズさせてから、エデンゼツメライズキーを装填する事で行う。
プレミアムバンダイで受注販売が行われたDX玩具版はDX絶滅ドライバーユニット同様に外装の交換であるため、ドライバー本体の音声などに変化はない。
エデンドライバー同様に、アズから渡された「アークのプログライズキー」が変化したゼツメライズキー。形状はサウザーが使用するアメイジングコーカサスプログライズキーに酷似。アークスコーピオンプログライズキー同様にキーの名称やアビリティが記載されていない。
描かれているモデルは機械に繋がれた人間。現生種である人間のロストモデルが保存されている。人類の中にもホモ・サピエンス・イダルトゥのような絶滅種は存在するが、保存されているのは婚約者である遠野朱音のロストモデルだとも考えられる。
エデンドライバーの力で生み出した複製品で、メイン武器として扱う。主だった機能はサウザーのものと同様だが、タイマー機能が追加された。セットされたプログライズキーのデータを時間差で発動させる事が可能。
ゼロツープログライズキーを装填して通信衛星ゼアをジャックした後、ブランクのプログライズキーを装填してデータを集めヘルライズプログライズキーを完成させた。
恐らくはスラッシュアバドライザー及びショットアバドライザー同様、野立が横流ししたZAIAのデータが元となっていると思われる他、劇場版ライダーでは珍しく、サブライダーの武器をメインとして使っている。
エスがゼロツープログライズキーからハッキングしたライダモデルのデータをブランクのキーに入れ込んで作り出したプログライズキー。サウザンドジャッカーとの連動で人間社会を壊滅させる=世界を破壊するためのキーで、変身用としての用途は全く考えられていない。
それでも破壊を試みた或人は、エスから強奪したキーをゼロワンドライバーで認証して無理やりヘルライジングホッパーに変身。しかし、暴走した挙句キーの破壊は叶わず、乱入してきたイズが変身したゼロツーによって制止・変身解除された。
必殺技
変身後にエデンゼツメライズキーを押し込む事で発動。指先から血液状の流体を地面に垂らし、無数の棘の柱に変化させて周辺一帯を隙間無く覆い尽くした後、溢れる程の流体ごと爆破する。ゼロツーの持つ事象予測及び可能性実現による絶対回避能力に対し、「回避出来る可能性が無くなるまで物量で追い詰める」という形で対処した。
サウザンドブレイク
ヘルライズプログライズキーのエネルギーを纏ったサウザンドジャッカーを地面に突き立てて衝撃波を引き起こす。ゼロワン メタルクラスタホッパーを倒すため、儀式の間を建物やその場にいたシンクネットの信者諸共吹き飛ばした。
エデンの両腕もこの時の衝撃で吹き飛んでいるが、自身の能力ですぐに再生させている。だが、予定のタイムリミットよりも早い段階でこの行動を取った事でベルに真意を悟られ、彼に率いられる形で信者達の離反を招く事に繋がってしまう
楽園追放
ガンバライジングでの必殺技。格闘攻撃を行い、そこから発生した衝撃波を物体化して更に追撃する。上述の物体化能力を再現した物。
変身前・変身後ともに最終回で顔見せした。深夜の屋上にて「エスの考えに賛同」した人物から送られたメールをタブレットで見ていたが、そこにアズが来訪。
彼女からゼロワンドライバーとアークのプログライズキーの量産型を受け取り、それらが変化したエデンドライバーとエデンゼツメライズキーで仮面ライダーエデンへ変身した。変身後はブラックライトの関係でアンダースーツや各部の装甲が紫に見えていた。
仮面ライダーセイバー放送中に稼働したズバットバットウ3弾で参戦。演者である伊藤英明氏の本人ボイスに加えて、劇中の活躍を再現した必殺技も実装された。
パラレルレア収録(1弾に3枚しかない最高レアの絵柄違いに抜擢)、演者本人によるシステムボイス実装(前述の通りセイバーが現行あるため他にシステムボイスが実装されているのはセイバーに登場するライダー達ばかり、それに混じって前作の劇場版の敵ライダーのシステムボイス実装されるという破格の扱い)
ベルトシステムにエデンドライバーが実装(基本的に現行ライダー以外だと主役ライダーのベルトしか実装されておらず劇場版ライダーのベルトが実装されるのは初のこと)など、1劇場版ライダーとしては圧倒的な好待遇を受けている。
立体化
アクションフィギュアでは9月21日発売の「装動セイバーbook1」にいきなり収録。『セイバー』版装動からの変更点には対応しておらず、あくまでも「装動ゼロワン」からの出張であり、フィギュアの仕様も『ゼロワン』基準。
発売日が映画の公開日よりだいぶ早く、映画公開時には既に販売終了している可能性があるが、これは本来、夏に映画が公開できた場合に合わせた発売スケジュールになっていたためだと思われる。
S.H.Figuartsでもプレミアムバンダイ限定で発売。装動からよりディテールの細かくなった造形や、劇中でも印象深かったサウザンドジャッカーのカウント表示パーツが付属する。
エスが管理人を務める『シンクネット』と呼ばれる闇サイトの信者達。彼らの姿は遠隔操作できるナノマシンアバターを使用した仮の姿であり、現実の本人は何かしらの問題(ネット難民、ネグレクト)を抱えた「悪意」の持ち主。全員仮面ライダーアバドンに変身できる。
彼らは悪意を持ちつつも苦悩するといったような良心の呵責もない自分本位の人物ばかりであり、劇中でも「絶対悪」として登場人物ほぼ全員から嫌われた。エスは彼らのような「醜い『悪意』を垂れ流す」人間を滅ぼすためにシンクネットを立ち上げ、上手く丸め込んで全滅させようとしていた。
「さあ、この世界を終わらせよう!『楽園ガーディア』創造のために」
概要
演じたのは福士誠治。シンクネット幹部のリーダー格。冷静ながらも冷酷な男であり、味方のアバドンがA.I.M.S.と交戦している隙に犠牲者を出すなど、狡猾さも持ち合わせる。
右肩が赤く塗装されたアバドンに変身し、スラッシュアバドライザーを使用する。本来の彼は同じ容姿で、メンタルクリニックの医師として働いている。
変身
終盤で楽園ガーディアの真相を知り、他の信者を率いてエスへ反逆。自ら計画を成就すべく、エスが取り落としたエデンドライバーとゼツメライズキーを使い、仮面ライダールシファーに変身。アバドンの軍団を率いてゼロワンとゼロツーとの最終決戦に臨む。
最初こそリアライジングホッパーと互角以上だったが、アバドン軍団を殲滅したゼロツーが加勢。徐々に追い詰められていく。ダブルライダーに吹き飛ばされ、必殺技で対抗するも相殺される。
「リアライジングインパクト」と「ゼロツービッグバン」のダブルライダーキックにサウザンドジャッカーの攻撃で抵抗するが、破られて敗北する。シンクネットサーバーが破壊された為復活する事はなく、その後他の幹部共々警察に逮捕・連行されていった。
備考
名前の『ベル』の由来はオリエント神話に伝わる神・バアル(或いは同神格が貶められ変化した悪魔・バエル)ではないかと推測される。バアルはキリスト教の伝搬以前は『主』を意味し、男神や土着神の大半は『バアル・~~』と名付けられ、キリスト教が伝搬後はベルゼブブやベルフェゴール等、似た名前の悪魔を生む事と繋がった。
ベルはエスから離叛し、仮面ライダールシファーへと変身したが、ルシファーは堕天した事でサタンへと変貌した。そして、サタンとベルゼブブの両雄はそろって、イングランドの詩人ジョン・ミルトンの著書『失楽園』では、堕天使として天国に追放され、神に一矢報いようとする描写がある。
「選ばれた者…だよ♪」
概要
演じたのは畑芽育。シンクネットの女性幹部。金髪ツインテールでゴスロリ服に身を包み、プログライズキー構えたウサギのぬいぐるみを携えて棒付きキャンディを咥えているというてんこ盛り萌え要素を持つ。
しかし、その性格は自分本位でキレやすく、戦闘中に躊躇なく味方を撃ち殺してショットアバドライザーを奪ったり、バルキリーとの戦闘中に「オラオラオラオラ!!」「どけどけどけぇ!!」と叫ぶなど、口が悪い部分も。右肩が銀色に塗装されたアバドンに変身し、ショットアバドライザーを使用する。
正体
とある子持ちの主婦(演:山田梨奈)が、新型ザイアスペックとパソコンを使って操作している。本来の姿はやや肥満気味な中年の女性であり、着ている服にはムーアのようなゴスロリ要素は見られず普通の服装である。
アバターと同じく棒付きキャンディを口に咥えていた他、パソコンが置かれたテーブルにはオレンジュース(キャンディを浸していた)やポテトチッブス等のお菓子がいくつも置かれていた。アバターは自身の願望と理想の姿を反映したものと思われる。
ネグレクト
戦闘中に我が子が泣き出したにも関わらず、それを無視してアバターの操作に夢中になっている事から、ネグレクトを行っている可能性が高い。アバターでの言動も合わせると、シンクネット幹部の中でも特に危険な性格。
彼女が抱えた破滅願望の根幹は『育児による自由の喪失』ではないかと推測される。肥満になる程の不健康な食生活も、育児によるストレスが原因だと思われる。
終盤
エスの真の目的を知ってからは、仲間と共に彼の婚約者を殺そうとするが、駆けつけた仮面ライダーによって阻止され、その後にシンクネットサーバーが破壊された事でムーアのアバターは消失。一連の騒動が解決した後、事件の関係者として警察に逮捕された。
「お前達に!楽園への切符はないぞ!」
概要
演じたのは小山悠。シンクネットの男性幹部。細身で眼鏡をかけており、性格は神経質でキレやすく、「バーン!バーン!」と引け腰で銃を乱射する。
右肩が紺色に塗装されたアバドンに変身し、ショットアバドライザーを使用する。本来の姿はゲーマー。容姿は変えていない。
「気合い入れろ!」
概要
演じたのは後藤洋央紀。シンクネットの男性幹部。レスラーのような筋肉質の男性で、豪快かつ力任せな男。右肩がオレンジに塗装されたアバドンに変身し、スラッシュアバドライザーを使用する。戦闘では大振りで力押しのナイフ裁きを見せる。
正体
本来の姿はサラリーマン風の男(演:矢部太郎)でアバターと対照的に痩せ細っている。恐らくはムーア同様自身の願望をアバターに見ていると思われる。劇中ではトイレに籠りアクセスしていた。
一般信者
累計1億人程度の信者達。集団で行動するが、幹部の手で倒されたり、武器を奪われたりと何かと不憫。その正体は幹部達同様、ナノマシンによるアバター。
それぞれ現実での姿は異なるが、容姿そのままの者もいれば好きに姿を改変している者もいる。劇中では信者の一人がネットカフェからアクセスしていたところを唯阿、シェスタ、亡達に取り押さえられている。
「さあ、この世界を終わらせよう!『楽園ガーディア』創造のために」
「オーケー。エス様のたーめーに♪」
「世界最後の60分を満喫しよう」
「『楽園ガーディア』創造のために…!」
ヒット! オーソライズ!
「変身!」
シンクネットライズ! クラウディングホッパー! An attack method using various group tactics.
スペック
身長:199cm
体重:63.8kg
パンチ力:12.6t
キック力:38.0t
ジャンプ力:44.7m(ひと跳び)
走力:100mを3.6秒
生物モチーフ:イナゴ
体重:63.8kg
パンチ力:12.6t
キック力:38.0t
ジャンプ力:44.7m(ひと跳び)
走力:100mを3.6秒
生物モチーフ:イナゴ
シンクネットの信者達がスラッシュアバドライザーまたはショットアバドライザーとクラウディングホッパープログライズキーで変身する量産型仮面ライダー。名前の由来は新約聖書の『黙示録』に記された、蝗害を擬人化・神格化させた悪魔「アバドン」。
変身時に流れる音声の英文を意訳すると「様々な集団戦術を用いた攻撃方法」となり、アバドライザーにプログライズキーを装填した際の音声は2種類共同じである。
メインカラーは灰緑色。顔は髑髏、全身にパイプのそれを思わせる意匠を持つ。腕が黄色、首にはマフラー風のパイプが装着されており、全体的にショッカーライダーを思わせるビジュアルとなっている。
下半身はショットライザー、スラッシュライザーで変身する仮面ライダー達や、レイダーらと同様のZAIA系統のスーツ。また、幹部4人が変身する個体はマフラー風のパイプと右肩パーツの色が異なっている。
スペックは滅以上。信者の数が膨大であるために人海戦術が厄介。倒されてもログアウト扱いとなるだけで、再度ログインする事で復活する。ただし、その殆どが戦闘経験のない素人であるため、一人ひとりの実力は低い。
弱い連中だと不破や唯阿、A.I.M.S.の一般隊員が生身で戦って勝てる。基本フォーム状態のバルカンやバルキリーにはそれぞれ集団で攻めても押し負けた。
量産型とはいえ一応はダークライダー扱いではあるものの、その強さに関しては「歴代最弱では?」との声も多い。
何度でも復活出来る上に、スタミナも無限に等しいため、最終的には相手した滅達5人が少なからず負傷する事態となった。しかし、倒されるとアーマーや変身アイテムといった残骸は残るため、それを集められた結果、計画の中枢を特定された。
その杜撰さから天津に「所詮はアバターでしかイキれない烏合の衆」と馬鹿にされた。幹部級クラスもブガとルーゴが2対1と言う優位な状況下でも滅相手に返り討ちにされている。
装備
スラッシュアバドライザー/ショットアバドライザー
アドバンに変身するためのデバイス兼武器。形状は前者はザイアスラッシュライザー、後者はエイムズショットライザーに類似。
性能や運用方法もオリジナルとほぼ同様。野立が横流ししたZAIAのデータを元にエスが開発したと思われる。劇場パンフレットなどでは簡略化され、「アバドライザー」としか呼称されない。
イナゴのライダモデルを内包したプログライズキーで、アビリティは「ヒット」。インベイディングホースシュークラブプログライズキーに続く、量産型のプログライズキーである。
プレミアムバンダイで受注販売が行われたDX玩具版は上記の2種類のアバドライザーとバックルがセットになった、お得な仕様となっている。2020年11月24日より予約受付け開始。
手榴弾
人間を意識不明にする、ガス状のナノマシンをばら撒く手榴弾。
必殺技
クラウディングエナジー/クラウディングバースト
前者はスラッシュアバドライザーから斬撃を飛ばし、後者はショットアバドライザーから光弾を発射する。それぞれホルスターベースに接続した状態で発動する「クラウディングエナジーフォール」/「クラウディングバーストキャノン」も存在するが、劇中未使用。
モチーフはショッカーライダー。プロデューサーの大森敬仁氏は「今度の映画にはイナゴライダーが登場します」とデザインチームに伝えたのだが、デザインチームは「イナゴレイダー」と聞き間違えてしまい、ショッカーライダーとレイダーのデザインを折衷した結果、アバドンが誕生したとの事。
また、一部では「インターネットを介して群れるイナゴ」という点から、所謂ブログや掲示板、SNSなどに対して匿名性を盾に大勢で大量のコメントを書き込み荒らす、或いは近い行為を行う集団の蔑称である『ネットイナゴ』への皮肉も込められているのではとの見方もある。
装動セイバーBOOK第3弾にて実装。色彩及び設計の都合からか、バルカン同様に脛と太股の装甲が分別されている。使用者が多い為、付属品はスラッシュアバドライザー/ショットアバドライザーをベルトと携帯武器の一対×2セットと、ベルトのバングルが用意されている上、シールに至ってはベル用、ムーア用、ルーゴ用、ブガ用、一般兵士用の肩装甲と肩装甲シールが全て用意されている等、至れり尽くせりになっている。
但し、アソートあたりの収録数が他のラインナップと同数の上、上述の通り複数種再現可能かつ武器の複数収録の為、早々に各地で品薄となった。また、シールは全形態分入っているが右肩装甲は2つ(幹部と一般兵士の1対)、胸装甲は1つずつのみの為、全形態を再現するには最低5セット購入する必要があるのが難点。
「予定より早くキーを使って世界を滅ぼそうとした理由が、まさか女のためだったとはな…いいや、この世界を破壊し―――」
エデンドライバー!
「―――我々 の楽園に変えてやる……ここからは、私が楽園の創造主となる!」
ルシファー!
「変身!」
プログライズ!アーク! The creator who charges forward believing in paradise.OVER THE EDEN.
「あと10分でこの世界は滅びる……」
スペック
身長:191.2cm
体重:84kg
パンチ力:46.3t
キック力:98.9t
ジャンプ力:57.3m(ひと跳び)
走力:1.1秒(100m)
体重:84kg
パンチ力:46.3t
キック力:98.9t
ジャンプ力:57.3m(ひと跳び)
走力:1.1秒(100m)
エスの真意を知り、彼の下から離反したベルが強奪したエデンドライバーとエデンゼツメライズキーを用いて変身する仮面ライダー。
本作の実質的なラスボスであり、その存在は劇場公開まで巧妙に伏せられていた。変身音声にある英語を意訳すれば「エデンを超える」。
変身
ドライバーから全身に血管のような配線が伸びると共に巨大な骸骨型のロストモデルが出現。それがベルを嚙み砕く事でスーツとアーマーを形成する。元々エス用のシステムで変身しているためか、音声も全体的にバグったようなものになっている。
変身アイテムが同じであるため、フォルムと紺色を基調としたカラーリング自体はエデンと同様。エデンでは血管のように走っていた各部のラインが色が抜けたように白く変色し、口元のラインが増えた事でパッと見の印象は大きく異なり、骸骨や死体を思わせるイメージとなった。
手足のアーマーも形状が微妙に変化している。両肩の装甲はホッピングカンガルー、脛周りの装甲はバイティングシャーク、肘と膝の先はメタルクラスタホッパーに似ている。対決するのが初代ライダーと同じバッタモチーフである事から、スカルマンまたはショッカー戦闘員を意識した物と思われる。
性能
カタログスペックはエデンよりも上で、更に変身者であるベルの体がナノマシンによるアバターであるため、アバドン同様の無限再生能力を持つ。エデンの完全上位であり、実質的にはこのライダーシステムの強化形態に当たる。
ゼロワンリアライジングホッパーと正面から渡り合った。滅アークスコーピオンに匹敵する戦闘力はあると思われ、決して弱くはない。しかし……
- エスがシンクネットのサーバーを破壊したため、無限再生が停止
- 同様の理由で超回復能力も停止
- 或人がエデンと3回も戦った後であり、手札が全部割れている
- そもそも変身者のベルが本質的には単なる一般人
- 身体構造がエスとは違うためにナノマシンの操作も不可能かつ、サウザンドジャッカーの用途を理解出来ていないが故に使いこなせていない
という条件が重なった結果、強みが全く存在しない状態でゼロワン リアライジングホッパーとイズが変身したゼロツーと戦闘。変身者の戦闘経験の欠如も相俟って完敗した。
変身者がエスと比べて同情出来ない小物だったり、戦った相手が余りに悪過ぎた為か、映画を観た人達からはそこまで強くない印象を持たれている。
「ぶっちゃけ全快の或人ゼロツー(又はリアライジング)なら1人でも倒せそう」とあんまりな評価をされた。なおBlu-ray収録のオーディオ・コメンタリーにて、杉原監督からは「ぽっと出のラスボス」呼ばわりされた。
装備
エデンドライバー・エデンゼツメライズキー
エスから強奪したものを使用。劇中ではそのまま使用したが、DX玩具版ではキーの起動スイッチを長押しして、モード切替を行う形となる。なお、この状態では起動時に流れるアビリティ名の次の音声が「シンクネットアビリティ」となる。
サウザンドジャッカー
こちらもエデンが使っていたものを拾って使用。
ヘルライズプログライズキー
落ちていたものを回収した後、サウザンドジャッカーに装填して使用。
必殺技
パラダイスインパクト
変身後にエデンゼツメライズキーを押し込む事で発動。ゼロワンとゼロツーの攻撃に対してライダーキックで迎撃を目論んだが、ゼロツーの未来予測で初動を潰されて不発に終わってしまった。
サウザンドブレイク
ヘルライズプログライズキーをサウザンドジャッカーに装填して発動。ヘルライズプログライズキーのエネルギーをサウザンドジャッカーに纏った状態で突き立てる。
ゼロワンの「リアライジングインパクト」とゼロツーの「ゼロツービッグバン」に対抗しようとしたが力及ばず敗北し、サウザンドジャッカーも機能停止した。
備考
テレビ版・劇場版の両方から見ても珍しい『部下が首魁の変身ツールを奪って変身した』ケース。アイテムの組み合わせ変更や改良もなく、全く同じものを使用しながらフォームどころか、ライダー名称そのものが変化している点も珍しい。
エスの真意が判明しベルトが奪われる展開は、この映画の根幹をひっくり返す大きな仕掛けとなっており、真意判明後のエスと、倒すべき真の敵であるベルとを明確に区別する為に、変身後の姿や変身シークエンスを差別化したものと考えられる。
立体化
『装動仮面ライダーセイバーBook6』にて収録。上記のエデンとの差異をちゃんと再現している(シールを取り付ける前の顔などはエデンと共通)。登場する事とビジュアルが事前に発表されていなかったためか、映画公開から遅れての商品化となった。
オプションとしてはTV本編での最終決戦を再現できる瓦礫が同梱。同弾の『拡張パーツforゼロワン』にて、新造されたサウザンドジャッカーが収録されている。
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以上です。これで紹介を終えます。