「……お前、夢を持ったことがありますか? 俺に言わせればな、夢ってのは呪いと同じなんだ。呪いを解くには、夢を叶えなきゃいけない……でも、途中で挫折した人間はずっと呪われたままなんだ」
目次
- 海堂直也
- 概要
- 描写
- オルフェノク仲間との関係
- 恋愛
- 過去
- 備考
- 中の人
- スネークオルフェノク
- スペック
- 概要
- 強さ
- 能力
- 武器
- 殺人
- 備考
- 劇中の活躍
- 覚醒
- 音楽への未練
- 連帯感
- 弟分との交流
- 照夫との交流
- ライオトルーパー部隊
- 最終回
- 劇場版
- 活躍
- 戦闘面
- 小説版 異形の花々
- 仮面ライダー4号
- ゲーム作品
「仮面ライダー555」の登場人物。スネークオルフェノクの正体。年齢は23歳。一人称は「俺」だが「俺様」を用いることもある。演じたのは唐橋充。
概要
いい加減な性格だが、やる時はやる男。口癖は「ちゅーか」。コメディリリーフとして、菊池啓太郎と共に本編の潤いとして視聴者の心を癒してくれた。
左手には傷を隠すため黒の指ぬきグローブを付けている。タマネギが苦手。後輩や子供に対しては面倒見がいい。寄り道もしつつ最終的には人間との共存を望むオルフェノクとしての立場を貫けた。
まじめな労働を嫌うお天気屋の露悪的な性格。時に感情の赴くまま奇矯な行動に出るが、本心では人間を愛しており、常に周囲を気にかけている。そのため、他の2人とは違い、最も殺人からほど遠い。
また最も人間臭く、勇治たちを見捨てて逃げたこともあれば、照夫を自称「ガキ嫌い」であったが不器用ながら気にしたり、勇治の生き方を尊敬もしていた。
オルフェノクに覚醒したことを知ったときもそれほど驚くことはなく、陽気で自由奔放に振る舞う。その態度は結花から「子供のように純粋で傷つきやすい」と好意をもたれていた。
反面、木場とは衝突することも多かった。その内面は結花が思っていた以上に誰よりも繊細で、憎まれ口叩きながらも困っている人を見逃せない真の優しさを持ち、人間として生きようとする木場のことも、心の中では尊敬していた。
一途で、自分を看病した真理に一目惚れして幾度もプロポーズを重ねる。しかし、彼女には「ただの馬鹿」と認識されて気持ちを受け入れてもらえず、恋が実ることはなかった。
その後は、特に真理を意識する場面はなくなる。結花は彼に想いを寄せていたが、海堂が気づくことはなかった。
元々は天才ギタリスト。山手音楽大学で将来を有望視されていた。クラシックギターで幾つものコンテストで優勝するなど天才的な才能を発揮。しかし、それを妬んだ学校の教授がバイクに細工をしたことで、後続のワゴン車に左手を轢かれ、演奏家生命を絶たれる。
何者かの謀略で怪我をしたことには気づいていたが、その何者が教授であることに気付くことは無かった。後に真相に気付いた勇治と結花も、彼のことを想って敢えて黙っている。音楽家としての生命線を絶たれたことで大学を中退。自暴自棄に陥っていた。
備考
記事冒頭の台詞は海堂、ひいては「555」中屈指の名セリフと言われており、RHYMESTERのラッパー宇多丸も感銘を受け、2009年に発表した楽曲『ONCE AGAIN』の歌詞で『「夢」別名「呪い」』と引用している。
劇中で仮面ライダー1号の変身ポーズを取るシーンがあるが、唐橋氏曰く海堂が初代仮面ライダーを見ていたという体でのアドリブらしい。
軽薄で奔放なキャラクターだが後輩や照夫を気にかけるなど非常に面倒見が良く、悪意を持って人を攻撃する事が無かった為、「555で一番の聖人」と評される事も少なくない。
演者の唐橋充氏は特撮番組と縁が深く、「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル」ではキール星人グランデ、9年後の「侍戦隊シンケンジャー」では腑破十臓を努めた。後の平成ライダーシリーズでも何かとちょい役で顔を出していたりする。
- 翌年のライダー劇場版では万引き少女を追っかける警官役
- 劇場版オーズではチョンマゲにされちゃうミュージシャン役
- 劇場版鎧武ではビートバヅダーとサッカーの話題で語らう一般人役
- 劇場版ゴーストでは宮本武蔵役
イラストレーターの仕事もしており、絵がとても上手い。「仮面ライダーカブト」のひよりが描いていた絵や「特命戦隊ゴーバスターズ」でヒロムの姉さんが描いていた絵は彼の作品。
「宇宙戦隊キュウレンジャー」では星座イラストを手掛けた。劇中でも星座図やヒーローの変身・必殺技のエフェクトに使われている。唐橋氏自身、俳優としての収入よりもイラストレーターとしての収入の方が多いとぶっちゃけているレベル。
あと歌もうまい。彼の歌う「夢のかけら」という曲は、もはやキャラクターソングとは思えない程のハイクォリティを誇る。
あと歌もうまい。彼の歌う「夢のかけら」という曲は、もはやキャラクターソングとは思えない程のハイクォリティを誇る。
スネークオルフェノク
スペック
身長:209cm
体重:130kg
体重:130kg
特色/力:匂いや振動などをとらえる超感覚、毒がある牙、小剣
ヘビの特質を持つオルフェノク。鎧をまとった重装のものが多いオルフェノクにあって、革ジャンを基調とした妙に軽装な姿が特徴。海堂の考える「戦う姿」が反映されているという説もある。
一見、蛇とわかりにくい外観をしているが、肩に蛇の顔があり、顔の穴は蛇のピット器官や鼻をイメージしたもの。海堂の性格上、露悪的ではあるものの他のオルフェノクとは異なり、殺人衝動に身をゆだねたりすることは無い。
使徒再生(オルフェノクに殺されて覚醒した)のオルフェノクはオリジナルよりも弱い傾向にある。彼も当初は弱かったが、戦いを重ねて徐々に成長。
番組後半ではラッキークローバーとも互角に渡り合っている。仮面ライダー4号においてはクリムゾンスマッシュを喰らっても生きていた。
腕『スネークカム』は自在に伸びることが可能で、敵に巻き付けバラバラに砕く。幅5cmの隙間を通り抜けることや、2㎞先の獲物を敏感な嗅覚によって認識可能。
牙『スネークル』から放つ、人間の血管組織を破壊させる失血毒が武器。しかし、劇中では格闘戦がほとんど。ファイズギアを一度使っていたためか、とある回で三原と共に戦う際、巧のように手をブラブラ動かす仕草をしている。
劇場版以降はヘビの牙を模した、円状・直状の刃が複合した2本の短剣を武器とする。毒が刃先についており、斬られることで全身の機能が麻痺して失血死する。
オルフェノクサイドの主要人物の中では唯一自分の意志では一人も人間を殺害していない。一度だけ正当防衛で殺したことはある。
オルフェノク化の影響で強化された嗅覚によって、微かな血の臭いに気付いてしまったばっかりに、犠牲者保険金目当てで妻を殺した犯罪者に、犯罪が明るみに出る事を怖れて襲われたため。
モチーフは骨の骨格。当初は目玉を顔の穴に入れていたが、怖くなるので止めたらしい。他の2人と比べて俗っぽい雰囲気を出すため、ライダースジャケットをあからさまに着込んだ姿にしている。本来はジャケットの前をはだけさせるデフォルトだったが、閉じるように作っていたため、劇中では閉じたまま。
劇中の活躍
覚醒
偶然居合わせた喫茶店にて、勇治と結花の教育係をスマートブレインから任されていた戸田英一が店内の人間を無差別に襲った際に犠牲者となる。
それによってスネークオルフェノクとして覚醒する。以後、その覚醒を目撃した勇治や結花と生活や行動を共にする。もともと住んでいたアパートから、二人の過ごすマンションに写った。
覚醒後はモンスターとして振る舞って音楽学校を荒そうと気まぐれに行動するも、自分を罠にはめた教授のことをまだ信頼していた。
海堂を慕う音楽学校の後輩・黒田和彦に「自分と同じ指をしている」からと自らのギターの教えを全て伝授。「ちゅーかもっとバカになれ、バカに」とアドバイス。自分が果たせなかった夢を和彦が果たしてくれると信じて、自らはギターを捨てた。
時期は不明だが教授も既にオルフェノクとなっており、今まで以上の非道を働く。海堂を含む多くの人たちの夢を壊した件で完全にキレた勇治に殺された。
巧がスマートブレインにファイズギアを返却した際は、一時ファイズとなって裏切り者のオルフェノクを狩っていた。しかし、標的とされた勇治には手を出せなかった。
人を殺せば自滅すると彼から言われたことで思い留まる。その後は勇治や結花と共に、スマートブレインから追われる立場になる。同時に、勇治や結花との連帯感も強くなった。
第25話で小林義雄(ラビットオルフェノク)と人間を捨てようと奔走。ラッキークローバーのパシリとして働く。
警官に変装して、巧と草加からファイズギアとカイザギアを盗むなどした。しかし最後は彼に「人間を捨てようと思っても、捨てられない所が俺様の良い所だ」と言っている。
物語後半、偶然居合わせたビル火災の現場から少年の鈴木照夫を啓太郎とともに救出する。当初は鬱陶しがっていたものの、次第に自分と同じで周囲を撥ね付ける照夫に同情するようになる。
啓太郎と隠れんぼをして照夫と一緒にトイレに隠れていた時、アークオルフェノクだった照夫に命を奪われそうになるが、直前に真理がトイレに入ったことで救われる。
照夫との交流を経て、人類を守ろうとする決意を固める。勇治が唱えていた「オルフェノクと人間の共存」に理解を示し、スマートブレインの社長になった勇治と結託する。しかし、その時勇治は結花の死を目の当たりにし、人間に対し憎悪していた。
終盤に勇治からライオトルーパー部隊の隊長に選ばれるも、真理と照夫を戦いに巻き込もうとすることを知ったことで反発。
人類抹殺を選んだ勇治の心変わりに絶望し、絶交を言い渡して彼の元を離れて「これからは俺がお前の代わりになる」と自分がかつての勇治のように人類を守ることを誓う。
ベルトを返却し、三原修二に協力を請いてライオトルーパーの始末にあたった。その後劣勢になり、乾巧を呼び出して殲滅させ。以降は乾巧サイドに着き、捕らわれた巧を真理や啓太郎と共に助けるなど活躍した。
照夫に宿っていたオルフェノクの王を倒さんとする巧たちと共に戦う。最終的に人間側についたオルフェノクの中では巧と直也だけが生き残った。
決戦後は巧達と再会することなく、児童養護施設で里奈と共に元気に働く三原の姿を遠くで見守った後、戦いの果てに命を散らした勇治と結花に想いを馳せながら一人どこかへと消えていった。
劇場版
勇治や結花と共にスマートブレインに追われていた。テレビ本編と異なり、結花に想いを寄せているが中々言い出せないでいる。
人間たちに疎まれているため、短気を起こしてオルフェノク化しようとしたり「もう俺はオルフェノクとして生きていく」とよく口にするが、人間を捨てられない。
「人間を襲い、殺すのは、彼らをオルフェノクへと変える愛ゆえの行為」と述べる村上に対しては3人の中で真っ先に怒りを露わにしている。
彼だけ激情態がなかったものの、サイドバッシャーを操縦しスマートブレインの刺客・仮面ライダーサイガを追い払うなど活躍を見せた。
スマートブレインに潜入するものの罠に嵌る。秘めた想いを告げて結花の最期を看取った後、激昂してエラスモテリウムオルフェノクに挑みかかるが、一矢報いることも敵わず、呆気なくくわえ込まれ下半身から噛り殺された。
基本的な設定と性格はそのまま。木場によれば人を殺していない。彼の才能を妬んだ人間により片腕を負傷しておりギタリストとしての夢を断たれた。
原作とは違いバスの事故により覚醒、人を襲うというオルフェノクの本能を、夢を断たれた事により心の中に封じられたままの音楽が無意識に抑え込み、怪人の姿になりながらも負傷した人達を救助し励ます。
啓太郎と結花の子供を結花の亡骸から見つけ出し勇介と名付けた。クリーニング店に居つき勇介を育てていたが5年後突如居なくなる。
仮面ライダー4号
「…さて、この空を守ったのは一体誰なんでしょうか…なあ、乾?」
ショッカーの陰謀に翻弄される巧たちの前にフラリと現れ、全ての真相を知っている素ぶりを見せる。巧に対して、ショッカーとの戦いから身を引くことを要求し、巧や他のライダーに拒まれつつも警告を重ねる。
真相に気が付いた巧たちに語ったその真意は、歴史改変装置が破壊され、巧が再び死者となることでオルフェノクの中で唯一生き残ってしまった自分が再び孤独になってしまうことを恐れるあまりの行為であった。
最終決戦
歴史改変マシンの破壊を阻止すべくスネークオルフェノクとして巧に挑み「意味無く死んだ奴はいない」と信じる巧に対し「皆の死に意味などなく、ただ悲しいだけ」「おまえだけでも生きていてくれ」と思いを吐露する。
最期はクリムゾンスマッシュを喰らい、正義の味方であることを選んだ巧に「馬鹿」と言って崩れ落ちる。歴史改変が修正された世界では、ただ一人改変された世界での出来事を覚えているかのように、巧に思いを馳せていた。
当時発売された格闘ゲームではアクロバティックな動きをするキャラクターとなっており、必殺技はラリアットで横転させた相手に浴びせるスライディングキックと飛び上がって敵の急所を貫くドリルキック。とてもテレビ本編からは想像しにくい必殺技である。
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以上です。これで紹介を終えます。
以上です。これで紹介を終えます。