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【トラウマ天使】水のエル【仮面ライダーアギト】

2021年12月14日火曜日

仮面ライダーアギト 怪人解説

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 　今回解説する怪人は水のエルです。

「人で無い者は……滅ばねばならない」
目次
  • 水のエル
    • スペック
    • 概要
    • 外見
    • 戦闘能力
    • 関連人物
      • 関谷真澄
      • 津上翔一
      • ケトス・オルカヌス(オルカロード)
      • 黒い青年(闇の力)
      • 白い力(光の力)
      • エルロード
  • ケトス・オルカヌス(オルカロード)
    • スペック
    • 概要
    • 外見
    • 活躍
    • 最期
    • 劇中の経緯
  • 水のエル強化態
    • スペック
    • 概要
    • 変化
    • 戦闘能力
  • 劇中の活躍
    • あかつき号事件
      • 概要
      • ストーリー
    • 一度目の死
    • 完全な死
  • てれびくん版
  • オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー

水のエル
　『仮面ライダーアギト』の登場怪人。『アギト』の敵である創造主「闇の力」の最も忠実な配下。鯨に似た高位の超越生命体。最も強力な同胞たる7体のエルロードの一体で「水」を司る。声は梁田清之。
　女性的な外見であり乍ら渋い男性の声で喋るのは、性を超越した者＝「神」を意識した演出と思われる(エル＝Elとは、ヘブライ語で「神」「御使い」の意)。

　スペック

種族:超越生命体(高位の使徒)
通称:エルロード
身長:218㎝
体重:158㎏
能力:死の吐息 念動力その他
専用武器:怨嗟のドゥ・サンガ

　概要
　本作の根幹にある物語である「あかつき号事件」を引き起こした元凶。劇中ではVol.33に関谷真澄に憑依した姿で初登場(それ以前から前兆はあった)。以降、主に反抗する力を持つ「人でありながら人ならざる力」を持つ者達＝「アギト」を狙い暗躍した。
　眠りに着いていた主である「闇の力」の命を受け、替わりに人類の進化を監視していたとされる。『MASKED RIDER AGITO ART WORKS』によればアギトに等しい存在らしい。

　外見
　モチーフは鯨。下位のアンノウンよりも進化しているため、背の羽はより大型化している。貴族、様式、美意識のような風格、そして仮面ライダーと共通する複眼を持っている。

　戦闘能力
　専用武器は「怨嗟のドゥ・サンガ」と呼ばれる杖。設定では下位の使徒をこれで指揮し、また、これで打たれた相手は至福の中で死ぬ。劇中には明瞭に解る形では描写されていない。
　下位の使徒とは別次元の力を有し、時空をも越える能力を持つ。高い戦闘能力に加えて、念動力を初めとした数々の特殊能力を持つ。関谷真澄に憑依していた、謂わば霊体の状態でも「アギト」達を圧倒する程であった。

　関連人物

関谷真澄
　「あかつき号事件」の関係者。元々は異空間に属する高位の存在である為か、現世で行動、干渉する為の依代として選ばれ「水のエル」に憑依される事になる。
　あかつき号事件の関係者を次々と殺害していく。後に「闇の力」により肉体を得て現世を歩く事が出来る様になると殺害された。

　人類で最初に「アギト」となった青年。「あかつき号」からの因縁の相手であり、「光の力」自身に能力を覚醒された為か、他の者より目覚めが早く、相性の悪い「力」の遣い手である事もあってか、逆に滅ぼされる事になる。

黒い青年(闇の力)
　別名:オーヴァーロード超越生命体(使徒)の盟主。人間を生み出した存在であり乍らも進化を厭う。全知全能と言われ乍らも、現世では肉体に縛られている為か必ずしも無敵の存在とは呼べない様で、それも「水のエル」と共通している。

白い青年(光の力)
　「闇の力」と同じ顔を持つ逆の存在。モチーフはギリシャ神話のプロメテウスや旧約聖書のアザゼルら堕ちた天使と思われる。
　裏設定ではオーヴァーロードに反旗を翻した「火のエル」ともされる。「闇の力」の勢力(アンノウン)には天敵とも呼ぶべき「力」であり、アギトの攻撃を受けた「水のエル」の魂を取り込んだ際には、さしもの「闇の力」も苦しみの声を上げていた。

エルロード

　「水のエル」の兄弟たる、高位の使徒達。「火のエル」ともされる「光の力」が盟主の「闇の力」と同じ顔をしている事から、他のエルロードも同じ顔＝同一の存在なのでは？との説もあるが、番組開始時までに不採用となった設定もあるらしく、何処までが事実かは不明のままである。

ケトス・オルカヌス(オルカロード)
　スペック

種族:超越生命体(使徒)
通称:オルカロード
身長:211p
体重:150s
専用武器:因果のフランベルジェ

　概要
　鯱に似た超越生命体。「水のエル」の眷属とも呼ぶべき存在。水のエルが憑依している関谷真澄を守るように行動し、復活を遂げようとする「水のエル」を護衛した。「水のエル」登場編となるVol.31〜33に登場した。個体名の意味は“冥府の神の海獣”。

　外見
　Ｏシグナルが3つあり、首にはエルロードのベルトと同じデザインの｢コルセット｣を付けている。これはエルロードの側近にしか付けておらず、後のエルロードの側近達の共通点でもある。デザイナー曰く、ショッカーで例えると金ベルト怪人のようなものとの事。

　活躍
　専用武器は波状の刀身の剣・因果のフランベルジェ特に特殊能力は設定されていない。剛力で大木をも簡単に折る事ができる。
　「あかつき号事件」の生き残りの一人である、関谷真澄に憑依した「水のエル」が動き出したのに合わせて翔一らの前に姿を現した。かなりの強敵で、初戦闘時には怪力を武器にアギト(翔一)らを圧倒した。

　最期
　「水のエル」の姿を見て混乱に陥った一同を一度は敗走に追い込む。アギトのみならず、ギルス(涼)をも圧倒したが、G3ｰX(氷川)の必死の攻撃により漸く逃走させられた。
　後に復活を遂げた「水のエル」の命を受け翔一の命を狙うが、再戦ではアギトに武器を弾き飛ばされ、ライダーキックに敗れた。

　劇中の経緯

　真魚は誘拐されたあと、相良の最後を看取った後に、沢木の願いを受けて涼の遺体に「力」を注ぎ込む。悩む真魚の気持ちを尊重し、気の済むようにしてやろうと考える翔一を後目に、真魚の消えた美杉家では義彦が激しく動揺。
　警視庁では氷川が真魚の事を思い、それぞれに何が出来るかを必死で考えていた。一方、頼りの相良の死を聞かされた真澄は不安を感じ、他の「あかつき号事件」の関係者の元へと向かうが、それと時を同じくして彼らが殺害されると云う状況に脅えていた。
　悩んでいた真魚が翔一らに救われる前回からの展開を主軸として、『アギト』の根幹に当たる「あかつき号事件」の元凶たる強敵「水のエル」が遂に姿を現す。登場以来、不吉な印象を与え続けて来た関谷真澄の衝撃の真実の他、涼の復活等、終盤に向けての動きも早まってゆく。

水のエル強化体(声:梁田清之)
　スペック

種族:超越生命体(高位の使徒)
通称:エルロード
身長:218㎝
体重:165㎏
能力:念動力 空間操作 紋章による範囲攻撃
専用武器:怨念のバルディッシュ

　概要
　アギトにより一度肉体を滅ぼされた水のエルの魂が、主の闇の力の体内で回復。更に強力な肉体を得て復活した姿。「アギト」に覚醒した津上翔一、葦原涼、木野薫の命を狙い出現。
　更に「アギト」に匹敵する力であるG3ｰXを身に纏った氷川らと激闘を繰り広げた。この戦いが描かれ、更に「あかつき号事件」の真実をもあかされたVol.41～42は本作のクライマックス部分とも言える。

　変化
　身に纏う衣が大型化し専用武器が「怨念のバルディッシュ」と呼ばれる長柄の戦斧に変化。念動力が更に強化されており、空間を自由に操作して歪める描写が見られる。
　放たれたライダーキックの空間を歪曲させて別のライダーにぶつけたりした。他にも主である「闇の力」も披露した「闇の力」の紋章を利用した範囲攻撃を披露している。

　戦闘能力
　テオス曰く「アギトと同等の力を持った」存在。4人のライダーが束になっても敵わないほどに強く、G3-Xの放ったGX弾を念動力でギルスに、アナザーアギトのアサルトキックにワームホールのようなものを発生させてアギトにぶつけるなど同士討ちを図った。
　ロードの紋章状のエネルギー体で広範囲攻撃を行うなど、多彩な攻撃方法を持っており、G3-Xをいともたやすく大破させたほどの実力を持つ。

劇中の活躍

　あかつき号事件

概要
　『仮面ライダーアギト』の根幹にある、謂わば『アギト』と云う物語の基盤として置かれた元凶、もう一つの物語。主人公・津上翔一が「アギト」となる契機となった事件。
　他の関係者もまた、物語の節目節目に於ける重要な登場人物として、視聴者に「謎」を投げ掛けたり、或いは 「謎」を解き明かす役目を負っていた。
　津上翔一が海岸に流れ着いた原因となった事件でもあり、物語の開始された時点(から、その「謎」が提示されていたと言っても良いであろう。
　また、間接的ではあるが、残る2人の主人公である氷川誠、葦原涼の運命を変えた事件であるとも云える。その全容が明かされたのは実にVol.42の事であり、その意味からも全編に渡り、正に『アギト』の核となったエピソードであった。

ストーリー
　物語の約半年前、高松に向かうフェリー船・あかつき号は快晴の瀬戸内海を航行していた。突如船内に瀕死の光の力が出現。最後に力を出し、津上翔一(当時の名前は沢木哲也)含め数名に眩い光を浴びせて消滅した。これにより、乗員達は他の人間達よりも早く「アギト」に目覚める運命を背負う。
　直後、水のエルが光の力を追って船内に出現、眩い光を多量に浴びた翔一に襲いかかり、翔一はアギトへと進化して対峙するものの、敵わずに海中に投げ落とされてしまう。水のエルはこの一件を口外しないよう口止め。彼らの監視のため乗客の一人である関谷真澄に憑依した。
　香川県内を警邏中だった巡査時代の氷川は、あかつき号を包む巨大な光を目撃。付近を航行していた漁船の協力を得て、暴風雨や高波に見舞われたあかつき号に辿り着き、翔一を除く怯えていた乗客を全員救助した。
　後日、翔一は瀬戸内海の浜辺で地元の女学生たちに、記憶を失った状態で発見された。この時翔一が低体温で死ななかったのはアギトの力の一端であるとされる。

　一度目の死
　オーパーツを利用して現世に復活を遂げていた「闇の力」と再会。完全復活を遂げる。自らの手で「アギト」を抹殺しようとする。
　だが、恐怖を乗り越えてエルロードに対抗するべくアギトの中で覚醒した新たなる力・バーニングフォームの力を制御した翔一に肉体を焼かれ、一度は撃退された。

　完全なる死
　強化態に変貌。四対一でもライダーたちを圧倒する。だが、戦いの渦中で受けたダメージにより「あかつき号事件」の記憶を取り戻した翔一が怒りの変身によりバーニングフォームを顕現。
　G3ｰX(氷川)が自分を助けるべく自己犠牲により倒される姿に発憤した翔一は、怒りの一撃(バーニングライダーパンチ)を撃ち込む。
　その衝撃で防御が解かれた所に、エクシードギルスのエクシードギルスヒールクロウ、アナザーアギトのアサルトキック、更にシャイニングフォームを顕現させたアギト(翔一)のシャイニングライダーキックを立て続けに受けて肉体が爆散。
　再び、魂だけとなり逃走を図るも「闇の力」の体内に取り込まれる直前に蓄積したダメージに耐え切れずに完全消滅した。

てれびくん版
　小学館の幼年雑誌『てれびくん』で連載された漫画版では、G3-Xを「ただの人間に用は無い」と言って跳ね飛ばすが、素顔を剥き出しにした氷川刑事に「ただの人間をなめるな!」と抑え込まれる。
　そこにアギトのシャイニングライダーキックとギルスのエクシードヒールクロウを同時に叩きこまれ爆死する。これが最終回となった（アナザーアギトは未登場）ため、実質同漫画版におけるラスボスとなる。

オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー
　改変された世界の2011年でショッカー主催の世界会議へ「アンノウン（ロード怪人）の代表者」として出席した。ジャーク将軍や大神官ダロムが「人類の根絶」を主張した際、否定的な様子を見せた。
　仮面ライダーに倒されたり、岩石大首領が起こした地割れに飲まれる描写はない。オーヴァーロードを差し置き、ロード怪人代表になっている理由は関連書籍などでは触れられておらず明らかにされていない。
　ただし、ショッカーの同盟になった組織の多くが、その組織の幹部クラスの者を代表としているため、あくまであの会議での代表者と思われる。

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　以上です。これで紹介を終えます。

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