今回解説する仮面ライダーはベルデです。
「いいか! 人間はみなライダーなんだよ!」
【BGM・閲覧のお供に是非】
目次
- 高見沢逸郎
- 概要
- 願い
- 描写
- 備考
- TVSPでの活躍
- 漫画版
- 本編
- 仮面ライダーベルデ
- スペック
- 概要
- 性能
- 戦闘能力
- 舌召糸バイオバイザー
- バイオグリーザ
- 所有カード
- アドベント
- ホールドベント
- クリアーベント
- コピーベント
- ファイナルベント:デスバニッシュ
- 備考
- 木村
- 概要
- 描写
- 過去等
- 劇中の活躍
- Episode1「Advent Again」
- Episode2「Another Alternative」
- Episode3「Alive A life」
- 評価
- 反響
- 備考
- 多作品での活躍
- DRAGON KNIGHT版
- 仮面ライダーディケイド
『仮面ライダー龍騎』の登場人物。仮面ライダーベルデの変身者。TVSP『仮面ライダー龍騎スペシャル 13 RIDERS』のみ登場。TV本編、映画版は未登場。演じたのは黒田アーサー。
高見沢物産や高見沢化学、高見沢エンジニアリングなど、多角的に経営している巨大企業・高見沢グループの総帥を努める実業家。年齢38歳。普段は紳士的だが本性は傲慢かつ粗暴で過激。手段を選ばない卑劣漢。人を主導するイニシアチブがとても上手い。
戦いを止めようとする城戸真司と、戦いに迷いをみせた秋山蓮を邪魔者と判断し他のライダー同士で結託し彼らを追い詰めた。
願い
その立場から全てを手に入れている様に見えるが、彼の欲は「この程度」では収まらない。自らの企業を「屁みたいなもの」と評し、さらなる野心を匂わせている。さらに超人的な力を手にする為にライダーとなった。
つまり真っ先に願いが成就した。真司をガキと評した一方で、ライダーになった動機が芝浦とは別ベクトルでガキっぽさを漂わせている。
共闘を持ちかけた城戸真司をガキ呼ばわりしたうえで、「この世はな、所詮力のある奴が勝つんだよ。力求めて何が悪い」と主張。
さらに「今の社会はな、ライダー同士の戦いと同じなんだよ。生きるってことは、他人を蹴落とすことなんだ。いいか? 人間はみんなライダーなんだ」と世の理の一端を突き、黒服たちを呼んで真司を追い返した。
ライダーバトルの本質を見抜いていた。他のライダーを仕切りリーダー格を努めていた事から相応のカリスマ性もあり、他のライダーからは一目置かれる存在である。
備考
TVSPのみの登場だが、演じた役者のおかげか、なかなか存在感がある。彼の発言は「仮面ライダー」という存在を色々と考えさせられる言葉が多い。
高見沢を演じた黒田アーサー氏は、ベルデのデザインを非常に気に入り、「深夜でもいいから高見沢を主役にしたドラマを製作してくれないか」とプロデューサーに持ちかけたことをインタビューで語っている。
黒田氏は変身ポーズの際のVバックルにデッキを装填するというシーンをリハーサルと本番全て一回で成功させた。カットを割らずに成功させたのは彼が唯一。
TVSPでの活躍
真司が説得しに来た時に初登場。真司の説得をバッサリと断り、SPによって帰らせた。その後、龍騎・ナイト・ライアのモンスターとの戦いに介入。コピーベントでナイトの姿に化けての不意打ちでライアに致命傷を与え、トドメのデスバニッシュで撃破した。
更に邪魔な真司を早めに潰す為に他のライダー同士を結託させる。その後、戦いに迷いをみせた蓮も標的に加える。そして、コアミラーがある地下駐車場に二人を追い詰める。
乱戦の中、龍騎にデスバニッシュを喰らわそうとするが、ナイトが土壇場で龍騎を庇ったため失敗。死に際のナイトが飛翔斬を発動すると逃げだすが、背中から直撃され爆死した。
漫画版
『13 RIDERS THE COMIC』では、原典のような荒っぽい発言はせず、クールな雰囲気。戦う場合はTVSP同様死亡するが、戦わない場合は生存。
ライダーのない世界では退屈そうに仕事の予定をこなしていたが、極僅かながらライダー関連の記憶がおぼろげに残っているのか、どこか意味深な顔ですれ違った真司の姿を見ていた。
本編
劇場版では既に脱落者となり未登場。TV本編での処遇は諸説あるが、公式では「主人公らとは別の場所で戦い、散ったライダー」となっている。
「モンスター狩りもいいがよ、ライダーの敵はライダーって事を忘れるな!」
スペック
身長:193㎝
体重:94㎏
パンチ力:230AP(11.5t)
キック力:300AP(15t)
ジャンプ力:ひとっ跳び25m
走力:100mを6秒
概要
高見沢が変身するライダー。名前の由来はスペイン語で「緑」を意味する"verde"。基本色は黄緑。モチーフは同じ爬虫類系のライダーである『仮面ライダーアマゾン』と、ショッカー怪人・死神カメレオン。
同じ緑色を基調としているゾルダとの差別化を図るため、黄緑を基調とした西洋甲冑をイメージしたデザインにカメレオンの舌をイメージした赤いラインを入れている。
頭部のカメレオンの目を模した場所にスリットが沢山あるように見えるが、実際のスリットは真ん中の一本だけで他は全部ダミー。
ただし、このカメレオンのような目の器官『グリーンアイ』は180度の視界を確保する。バイオグリーザとの契約の証は頭頂部の『グーグルシェープ』。
「クリアーベント」や「コピーベント」等、他のライダーと比べて特殊なカードが多い。基本スペックは低め。高見沢当人の性格もあってか、正々堂々な戦いよりそれらのカードを利用した不意討ちや騙し討ちを得意としている。
戦力の低さをカバーする為か、劇中では持ち前の高いカリスマ性を以って他のライダー達を扇動し、標的のライダーを攻撃させている。
舌召糸 バイオバイザー
カメレオンの頭を模した召喚機。左足太ももに装着している。カメレオンの舌のように伸ばしたカードキャッチャーにカードを挟み離すと自動的に巻き戻り、収納されるとカードがバイザーに挿入され、カードが読み込まれる。
龍騎以降の作品ではこの手順がいくらか省略されており、カードキャッチャーは伸ばさず直接カードをバイザーに挿し込んで装填している。
スペック
身長:228.0cm
体重:260.0kg
特色/力:600m伸びる舌、体色を変えて姿を消す、一跳び60mの脚力
概要
カメレオン型モンスター。4000AP。身体「バイオボディ」は体色を自在に変えられ、光学迷彩の如く周囲に溶け込んで姿を消せる。
両目の「ワンダーアイ」は周囲10㎞圏内の物体を把握でき、普段は丸まっている尻尾「バイオテイル」は、物体に絡ませることで不安定な場所でもバランスを取れる。
戦闘能力
不意打ちが得意。脚部は四足動物の後ろ足のような逆関節の間にバネ状の「バイオスプリング」が挟まれた構造。一跳び60mもの跳躍力を生む。
この脚力で獲物を襲い、口部の「バイオマウス」にある600mも伸ばせる舌で獲物を捕獲する。PS版では敵に飛びかかるアクロバティックな攻撃、クライマックスヒーローズでは舌で相手を引き寄せて攻撃した。
出番
撮影用に造形された姿はスチル写真等で公開されたものの、唯一の出演作である「13RIDERS」での出番は「ファイナルベントの時、透明状態から姿を表して舌を伸ばす」というシーンだけ。全部合わせて10秒ぐらいしか出番が無い。
所有カード
アドベント
バイオグリーザを召喚する。4000AP。本編未使用。
ホールドベント:バイオワインダー
バイオグリーザの目を模した小型の金属製ヨーヨーを召喚する。2000AP。左手に装備し使用する。ヨーヨーという性質上中距離戦向きの武装。敵にぶつける他、捕縛も可能。時速200kmで射出され、600mまで伸びる。
クリアーベント
自身の姿を透明にする。これにバイオワインダーを組み合わせることで中距離からの連続した不意打ちが可能になる。ゲーム作品では影までは消せない。『rider time龍騎』では触れた味方を一緒に消して、混戦状態から共に撤退するという使い方をした。
相手の姿とその時装備されている武器をコピーする。ライアの持つ同名のカードの上位互換。騙し討ちにうってつけのカード。仲間割れの誘発にも使えるだろう。PS版では使用不可能。
ファイナルベント:デスバニッシュ
バイオグリーザが伸ばした舌を両脚に巻き付けて振り子の要領で相手を捕え、2、3度回転したあと上空へ飛び上がり、敵を逆さまの状態で押さえたまま落下させ、脳天を地面に激突させる。5000AP。所謂パイルドライバー。
技の性質上攻撃対象は一人、しかも人型ではないモンスターや大型モンスター相手には使えないと思われる。殺傷力が高く、ライア・ナイトを仕留めた。但し、「致命傷」を与えるが「即死」ではないのが彼の命取りとなった。
「カメレオンの仮面ライダー」は、4月放映を予定したテレビスペシャル用に篠原保がデザインしていたが、その企画は実現しなかった。実際に登場したベルデはプレックスが改めてデザインしている。
『仮面ライダージオウ』のスピンオフ第2弾、『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』に登場する人物。仮面ライダーベルデに変身する。演じたのは山口大地。
概要
真司、手塚、石田(本作におけるインペラーの変身者)とグループを組んで行動する落ち着いた雰囲気の青年。3人といつ組んだかは描かれていないが、まとめ上げたのは手塚らしい。芝浦、石橋、戸塚(それぞれ本作のシザース、タイガ)のグループとは敵対している。
描写
「13人でミラーワールドにて殺し合い、1週間の内に最後に勝ち残った者だけが現実世界に帰還できる」というルールの下で行動している為、今組んでいる3人との関係も「一時しのぎ」とドライに割り切っており、最終的には殺し合う現実とも向き合っている。
ただし味方でいる間は他人のサポートも迷わず行う。リアリストではあるが良識はちゃんと持っている。本作のライダーバトルの主催者であるサラの事は冗談半分で「神様」と言いつつ、彼女の言葉通りに戦うことが生還する為の希望と考えている。
過去等
本人を含む本作のライダーバトル参加者の大半が名前以外の記憶を失っている為不明。謎の女性・サラにミラーワールドに集められた際に「目覚めなさい、かつての戦士達」と告げられている事から、かつては彼も神崎士郎が繰り返したライダーバトルに参加していたと思われる。
名前以外の要素だと、真司、石田と3人でビールを飲むシーンがある事から20歳以上であること、4人で車で移動する際には彼が運転していた事から運転免許は所持していると推測できる程度。
劇中の活躍
ライダーバトル4日目。手塚グループの拠点にやってきた芝浦グループに対して4人で変身して迎撃。7人でのライダーバトルになっていたが、モンスターの大群の襲来により撤退。その後真司、石田と3人でビールを飲んでいた。手塚の持ってきた芝浦グループとの共闘案に乗って自身のデッキを彼に預ける。
翌日、待ち合わせ場所で芝浦グループを待っていたが、やってきた3人に手塚が突然カードデッキを投げ渡す。4人がライア、ガイ、シザース、タイガに変身。自分達が手塚の策略に嵌められた事に気が付く。さらに石田はエビルダイバーに捕食される。
ライアに襲われる真司を助けるために駆け寄ろうとするが、カードデッキが無いのでどうすることも出来ず絶体絶命に。そこへ浅倉、吾郎、蓮が乱入して大混乱になる。
混戦状態から命からがら逃走に成功。一人で必死に逃げ回っていたが、芝浦との戦いで致命傷を負った手塚を発見。裏切ったことに憤る木村だが、ボロボロの手塚を見て抑える。
死期を悟った手塚からデッキを返還される。彼の願いを叶えるため、彼を真司のもとへ連れていこうとする。道中で手塚は死ぬが、手塚の亡骸を蓮と一緒にいた真司の所に送り届ける。
また、手塚の血で汚れていた真司のデッキも彼に返還した。そして手塚の「おまえはお前らしくいればいい」、そして「もう1人の城戸真司には気を付けろ」という2つの遺言を伝えた。
手塚が消滅した直後、そこから突然「もう1人の真司」が出現。強制的に融合させられた真司はその場から去る。蓮と木村は後を追い、真司であって真司でない化け物が芝浦を殺す場面に遭遇。リュウガは標的を定める。
蓮と共にリュウガの次のターゲットに捕捉された木村は、変身する間もなく彼に一方的に痛めつけられる。蓮がナイトに変身して応戦した結果その場から逃走するが、満身創痍で柱の陰でうずくまっていた所を、ミラーワールド内を徘徊していたバズスティンガー3体に見つかる。捕食されて消滅した。
最期のセリフは「城戸…どこだ…?また一緒に、ビール飲もうぜ…?」であった。
評価
『RIDER TIME』放送以前までの「仮面ライダーベルデ」は、相手を騙したり袋叩きにしたりといった手段を選ばずに倒す卑劣なキャラという印象が強かった。予告PVで龍騎と一緒にいるシーンを見て「こいつ絶対どこかで裏切るだろ」と思った人もいた。
しかし本作の木村はリアリストな点こそ彼と似通っているものの、義理堅い性格で最後まで誰かを陥れたりする事はなく、彼を演じた山口氏からも「本当に愛のあるいい人」という評価をされている。
メタ的には「オリジナルキャストを呼べない分の数合わせキャラ」であり、出番自体も特別多かったわけではない。しかし龍騎シリーズ全体の登場ライダーキャラで見ても上位に来る善人ぶり、そして死に際に放った悲しい台詞などから非常に人気が出た。
反響
本編では1回、しかも最序盤でしか変身していないにもかかわらず、ベルデの株が大きく上昇。平成の終わりに突如としてベルデのS.H.Figuartsの値段が高騰した。
配信後のイベント「仮面ライダー龍騎 ナイト」に山口氏がシークレットゲストとして急遽呼ばれるなどのちょっとしたベルデ、そして木村のブームが巻き起こった。
演者である山口大地氏はこのあと『仮面ライダーゼロワン』にて仮面ライダー雷を演じており、一年経たずして別作品の二体の仮面ライダーに変身するという快挙を成し遂げた。残念ながら雷の出番はあまり多くはないが、カッコいいキャラクター性から人気はある。
多作品での活躍
CV:クリストファー・フォリー
本作での名称は仮面ライダーキャモ。キャモとは「迷彩塗装」の事。裏格闘界のホープの黒人青年、グラント・スティリーが変身。こう見えても20歳。吹き替えを担当したのは我らがザンキさんこと松田賢二氏。
CV:岡野友信
「龍騎の世界」で行われる仮面ライダー裁判の参加者の1人として登場。シザースを相手に終始優位に戦いを進めていたが、シザースの「降参する」という発言を鵜呑みにして油断したところでボルキャンサーを召喚され、挟み撃ちにされて敗れた。
ミラーワールドから弾き出された後に「卑怯だぞ!!」とシザースを罵るが、「卑怯もラッキョウも大好物だぜ!!」と返されてしまった。
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以上です。これで紹介を終えます。