今回解説する仮面ライダーはライダーマンです。
目次
- 結城丈二
- 概要
- 外見
- 過去
- デストロンへの認識
- 改造
- 戦う動機
- ライダーマン
- スペック
- 概要
- 外見
- 変身
- 戦闘能力
- 活躍
- 性能
- 機動力
- アタッチメント
- ロープアーム
- スウィングアーム
- カマアーム
- ネットアーム
- パワーアーム
- ドリルアーム
- マシンガンアーム
- オペレーションアーム
- コントロールアーム
- ドラゴンアーム
- その他
- 外伝作品のアーム
- ブラスターアーム
- 赤いカセットアーム(アンク憑依)
- ライダーマンマシン
- スペック
- 概要
- 性能
- 奪取
- 名称
- 合体技
- 劇中の活躍
- 初登場
- 共闘
- 最期
- ロケットのありか
- 仮面ライダー4号
- 客演での活躍
- 『仮面ライダーX』
- 映画『五人ライダー対キングダーク』
- 『仮面ライダーストロンガー』
- 『仮面ライダー(スカイライダー)』
- 『仮面ライダースーパー1』
- 『仮面ライダーZX』
- 『仮面ライダーBLACK RX』
- 『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
- 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
- 『MOVIE大戦 MEGAMAX』
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- 『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』
- ジオラマ小説『HERO SAGA』
- 「MASKED RIDER V3 & RIDERMAN EDITION」
- 「MASKED RIDER DEN-O EDITION -1971年4月3日-」
- 「KAMEN RIDER OOO EDITION -OOZ-」
- 小説・漫画での活躍
- 漫画
- 漫画『仮面ライダーストロンガー 7人ライダー最後の大決戦!』
- 漫画『仮面ライダー11戦記』(成井紀郎)
- 漫画作品『仮面ライダーSPIRITS』
- 『新・仮面ライダーSPIRITS』
- 小説『仮面ライダーEVE-MASKED RIDER GAIA-』
- 漫画『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』
- 仮面ライダーSDシリーズ
- ゲーム作品
- ガンバライジング
- 【PS 仮面ライダーV3】
- 『スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望』
- 【PS2 仮面ライダー 正義の系譜】
- スーツアクター
結城丈二
『仮面ライダーV3』の登場人物。ライダーマンの変身者。1950年11月3日生まれの初登場時22歳。演じたのは山口暁。
概要
日本国籍の青年科学者。京都大学工学部の博士号をもち、IQは200。主人公・風見志郎と対をなすネガのような存在。正義のためではなく、自らの復讐のために生き、そして戦うという熱いキャラクター。
結城と風見は利害関係が一致すれば共闘するも、意見の違いから何度も何度も対立し、彼が真の意味で仮面ライダーへと成長していく姿が描写されていった。
外見
黒髪で首の辺りではねっ毛気味の短髪。服装は基本ブレザーやスーツ、またはコート姿。義手である事を隠すためか右手だけ黒い手袋をしている。客演時には両手に手袋をしてるときもあれば、どちらにもしていない事もある。
過去
孤児の時、秘密結社デストロンの首領に引き取られた。京都大学出身のグラウンドホッケー選手であったとする資料もある。その為V3とは敵対関係にあったが、デストロンが悪の組織だと知った後は共闘するようになる。
デストロンへの認識
不遇時代に世話になった首領には無類の恩義を感じており、デストロンの目的も「科学の力によるユートピア創造」を掲げた平和集団だと信じていた。
映画『仮面ライダーV3対デストロン怪人』に登場したタイホウバッファローは、結城がダム建設時の岩盤や岩石の爆破用に開発した改造人間で、両者は特写によるグラビア上で共演している。
デストロン科学陣のエリートとなり、正義感が強く優しい性格から人望も厚く、将来の大幹部候補とされていた。
改造
結城を妬み、自分の地位が脅かされることを恐れた大幹部・ヨロイ元帥の策略により、最高幹部会議でデストロンを裏切ったという無実の罪を着せられる。その結果、逆さ吊りに拘束された状態で硫酸のプールに漬けられ、右腕を失ってしまう。
しかし、いよいよ全身が浸かろうとした瞬間、同じく粛正されようとしていた片桐二郎ら3人の助手達の乱入によって助けられる。隠れ家に逃亡した後、以前から開発していたカセットアームの移植を懇願し、実験なしで移植。改造手術を施されライダーマンとなる。
戦う動機
助手たちが結局は全員殺されてしまった事実を知ると、自分の全てを奪ったヨロイ元帥への復讐を誓う。復讐のために戦っていたが、風見志郎の説得とその生き様に感化され、人間の自由を守る為戦う事を決意する。
また、ヨロイ元帥への憎しみは持つものの、デストロン自体は正義の組織と信じていた事もあって、V3とデストロン首領が対峙した時は、思わず首領を庇ってしまう事もあった。
ライダーマン
スペック
身長:175cm
体重:70kg
ジャンプ力:10m
概要
愛用のライダーマンマシンにヘルメットが収納されており、それを被ることで変身する。初登場は第43話。仮面ライダー4号である。
シリーズ初の主役ではない仮面ライダーであるが、サブキャラクターでありながら他の主役仮面ライダーと同列に扱われている。
外見
マスクは顔全体を覆うものではなく、口元や顎が露出される。右腕に武器を装備しているのが特徴。シリーズの中でも特異な存在となっている
ヨロイ元帥への復讐の意をこめて、元帥が忌み嫌う「仮面ライダー」の姿を模倣したとされ、劇中では仮面ライダーV3と勘違いされたことも。V3自身も「自分にそっくりな姿」と思ったこともあった。
変身
「ヤー!!」または「トオッ!!」という掛け声とともに両拳を組み合わせた後に腕を高々と上げ、手に持ったヘルメットを素早く被って変身する。すると専用スーツとカセットアームが連動して機能する。
全身を改造された改造人間ではなく、強化服によって身体能力を増幅しているため「半改造人間」と記載する資料もある。
戦闘能力
全身を改造されているわけではないので戦闘能力は低い。それでもパワーは成人男性の6倍程度で、10メートルのジャンプ力や、キックで厚さ8センチメートルの鉄板を打ち抜ける。
右腕のカセットアームに装着した数々のアタッチメントと、デストロン時代の経験で怪人の機能に精通していること、さらに高い知性を駆使して戦う。
活躍
劇中では戦闘員は余裕で倒せるが、怪人には苦戦することが多い。V3に比べて戦闘力は著しく劣っている。必殺技は特に設定されていないが、V3との連携で敵を倒す。
一方、客演時で再生怪人を倒す場面も何度かある。後になって修行or強化改造手術によって戦闘力が増したと解釈している派生作品や二次創作も多い。
性能
スーツには筋力を増す機能や防弾性能、呼吸機能や循環器を強化する強化細胞、生身である左腕を防御すると同時にパンチ力を向上させるパンチャーブロック、代謝調節や疲労低減を担うメタボライザーを搭載。
V3同様に風力をエネルギーに変える「エナージ・コンバーター」が戦闘力を増大させている。ベルト中央部のバックル部・ライダーバックルには怪人探査レーダーや超小型ミサイル4基が搭載されている。
機動力
スカイ放送当時の児童誌設定によればスピードに長けているらしい。作中でもスカイライダーを翻弄するほど素早いジャガーバン相手に攻撃を当てていた。マスクの人工複眼により動体視力が上昇しており、放たれた銃弾も止まって見える。
ハイジャンプシューズによりジャンプ力が強化。ジャンプ時は両足を肩幅程度に開き、両手を万歳のように掲げて跳躍方向に関係なく体の正面をカメラに正対させて跳躍する。
他のライダーのような前宙やバック転のようなアクロバティックなアクションは少ない。岩場間や段差などを低空でジャンプして移動する時も同様のフォームで跳ぶ。
アタッチメント
右腕のカセットアームからアタッチメントを替えることで様々な攻撃が可能。劇中では戦闘力をアームの能力に大きく依存している。設定だけで劇中未使用のアームも多くある。アームの交換には3秒かかるという設定。
劇中では名称を叫ぶだけで交換されていた。『仮面ライダーSPIRITS』ではベルトの両腰のポケットに変換用のカセットが収納されており、肘の穴からマガジンを差し替える事で交換していた。
ロープアーム
最も使用頻度の多いアーム。落花生のような形をしている。。先端にはクレーンフック付きロープがあり、フックによる打撃や射出による捕縛や移動が可能。
対象物に引っ掛けて移動したり、高い建物を上るのに利用したり、デストロン戦闘員との格闘戦では集団で襲い来る敵を撃破したり汎用性は高い。
サイタンクとの戦いにおいては、ライダーマンがロープアームで動きを止め、その隙にV3がきりもみキックで止めを刺した。ウィンチとしても使用可能。
活躍
『10号誕生!』ではロープアームを併用した投げ技で、バダン怪人・トカゲロイドを撃破。『フォーゼ&オーズ』ではロープを振り回しカギ爪部分をぶつけて屑ヤミーを多数撃破。
最終決戦ではロープアームでメズール(完全体)のダミーを縛り上げてスイングし、壁や地面に叩きつけて撃破した。
『EVE』ではロープアームを飛ばしてビッグマシンの最大の武器である単眼を破壊した。『新・仮面ライダーSPIRITS』70話では、瓦礫の下敷きになって負傷した両脚の応急処置を施すために即席のギプスとしてロープで両脚をグルグル巻きにして戦闘を行っていた。
スウィングアーム
ロープアームのバリエーション。先端が星球状で分銅として攻撃する。第45話で風見と対決した際には、振り回すようにして使った。
『スカイライダー』にゲスト出演した際、鉄球を発射したり、木に縛り付けるなどして、ネオショッカー戦闘員・アリコマンドを一掃。「パワーアーム」と呼称されていた。
カマアーム
ロープアームのバリエーション。先端が鎌状になっている。スチール写真だけで本編では未使用。『仮面ライダーEVE-MASKED RIDER GAIA-』では、ショッカーミュージアムで再生蜘蛛男の蜘蛛の巣に絡めとられた滝二郎の救出に使用した。
パワーアーム
先端にカニのハサミのように強力な弧月状の刃があるアーム。接近戦用。電磁エネルギーを帯びていることで、鉄柵を寸断したり、怪人にダメージを与える威力を持つ。
すがやみつるによる漫画では、万力のように開閉し、敵の攻撃を挟み込んで止めた。成井紀郎『決死戦7人ライダー』では、Xライダーがライドルロープで動きを止めている隙に、巨大な怪物 トロイの木馬を一撃で破壊した。
ネットアーム
ロープアームのバリエーション。ネット状に編まれたロープを発射し、相手の動きを止めたり、高所から落下した人を救出する。
先端の網で一度に何人もの敵を捕縛することができる。吸血カメレオンに洗脳された子供たちの動きや、48話では分裂してV3を翻弄するオニヒトデに使用して動きを封じた。
ドリルアーム
厚い壁に穴を開けることができるアーム。劇中では戦闘では使用されず。弱点は燃費の悪さ。内部にバッテリーがあるが、切れた時はコンセントによる外部電力が必要。
劇中では立花が外部電源を発見しそれに接続して使用した。外部電源では2500ボルトが必要とされているが、本来の力を発揮させるためには5000ボルトの電圧が必要。『仮面ライダーSPIRITS』では、外部電源の供給なしで使用可能になっている。
マシンガンアーム
機関銃のアーム。一秒間に千発の銃弾を連射する。怪人への殺傷力が高い。設定のみであり劇中では未使用だったが、後の『仮面ライダーSPIRITS』やゲーム等で設定を拾われ、決め技的な存在となった。
『仮面ライダーSPIRITS』では、再生ヨロイ元帥やオニビセイウチを撃破したほか、カセットアームを託された風見志郎が、ブラックサタンの再生奇械人をこの装備でほぼ一掃している。
映像作品では『仮面ライダー大戦』で初使用された。『オールライダー対大ショッカー』ではこれに似たブラスターアームが登場している。
オペレーションアーム
『仮面ライダーSPIRITS』で登場した味方を修理することができるアーム。当初は名称のみの設定だったのを作者の村枝賢一先生が取り入れた。風見志郎のダブルタイフーン応急修理や、同化したバダンの竜に肉体を蝕まれていた1号の修復に使用された。
コントロールアーム
映像本編では未使用。『仮面ライダーSPIRITS』でバダン潜入後、新たに結城が時空破断システムを制御するために開発した新アーム。まだまだ調整の余地があり、完全ではない他変身解除後も無骨な外見になっている。
ドラゴンアーム
コントロールアームの発展型である新型カセットアーム。JUDOたちが地球へとやって来る際に使っていたバダンの竜と自身を一体化する事で"虚空の牢獄"へと突入する効果を持つ。
バダンの竜を光の速度で自在に操る事ができる。ただし、竜へのダメージはそのまま自身へとフィードバックする為、まさに命がけの戦法ともいえる。
その他
吸盤で天井や壁に張り付くことができ、隠密行動に適している「オクトパスアーム」、特殊合金製の刀剣型アタッチメントでV3ドリルアタックと併用して破壊力を増す「カッターアーム」、煙幕や催涙ガスなどを発射できる「スモッグアーム」。
分銅のついた鎖が伸びる「チェーンアーム」など、劇中未使用だが設定されている。そのほかに酸素ボンベを携帯しており、ヨロイ元帥により真空の部屋に幽閉された際に使用して難を逃れた。
火炎放射器型アタッチメント「ファイヤーアーム」、冷凍液を発射する「フリーザー・ショット・アーム」も石ノ森によるラフデザインで設定されていた。
外伝作品のアーム
ブラスターアーム
『オールライダー対大ショッカー』で結城丈二が使用。砲門から強力な破壊光線を発射する。劇中での使用シーンはなかったが、「The Next Decade」では使用している。
詳細な設定は存在せず、デザイン画にある「ブラスター」という表記についてもデザイナーの雨宮慶太は「俺が適当に書いただけ(笑)」と述べている。
赤いカセットアーム(アンク憑依)
小説『S.I.C. HERO SAGA KAMEN RIDER OOO EDITION』にて登場。従来のカセットアームを総合したものに迫る火力を誇り、劇中ではロープ、小型ミサイル、チェーンガン、電磁ナイフをこの1つのカセットアームで使用できた。
ショッカーオーズやショッカーグリードらとも互角に戦えるほどの力を秘めている。また、『仮面ライダーオーズ/OOO』に登場したグリードのアンクが憑依している。劇中ではアンクがライダーマンから離れるとともに、ロープアームに装備が変更された。
ライダーマンマシン
スペック
全高:1080mm
全長:2050mm
重量:200kg
最高出力:125馬力
最高速度:250km/h
概要
ライダーマンの専用バイク。見た目は地味だが高性能バイクである。結城の手によって常に改良が加えられているため、性能は少しずつ向上している。
結城丈二が(スズキ・ハスラー250を徹底的に改造して製作したものだが、外見はベースとなった市販車そのまま。変形する機能はない。結城は変身前でも常用している。シートの下にライダーマンのヘルメットを収納している。
性能
原子力エンジンを搭載し普通のオートバイを越えるスペックを持つ。無人走行機能はないが搭載されたドライブコンピューターでハンズフリー走行が可能。運転中の変身やアタッチメント使用・換装ができる。
ヘッドライトの両脇には、ウインカーに偽装された怪人追跡レーダーシステムを搭載。車輪にはマグネチックタイヤを装着しており、いかなる場所でも走破が可能。
車体後部からジェットエネルギーを噴射し、40mジャンプすることが可能。ただし積載燃料が少ないため、ジェット噴射の使用回数は限られる。
奪取
劇中、敵に奪われて乗り回される描写が2回ある。『仮面ライダーV3』第47話では、シーラカンスキッドが変装した偽の結城が本物に成り代わって運用していた。
『仮面ライダーストロンガー』第38話ではライダーマンがデルザー軍団に捕らわれたため、ヨロイ騎士の手に落ちた。
名称
劇中、固有の名称は登場せず。1979年ごろに仮面ライダーブームが再燃したときにライダーマンマシーンと名づけられた。ナンバーは「1浜松う28-17」。
仮面ライダーSD 疾風伝説など11ライダー企画の時期には「モンスーン」という名で呼ばれたことも。『仮面ライダーSD』ではネオライダーマシーンという緑色の専用バイクに搭乗していた。
合体技
Xライダースーパーファイブキック
映画『五人ライダー対キングダーク』で使用。跳躍したXを1号、2号、V3と共に連続で加速させることにより、通常のXキックを上回る威力を生み出す。
回転キック
劇場版『仮面ライダースーパー1』でV3やXと共に使用したライダーキック。ドグマ復讐兵団のスネークコブラン、カマギリガン、アリギサンダーを撃破した。
ライダーシンドローム
『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』で使用。仮面ライダー1号から仮面ライダーZXまでの10人ライダーの力を結集させた技。円陣を組み、右手を輪の中心に向けてエネルギーを放出し、中心部から破壊パワーを放つ。
ライダーサザンクロスキック
成井紀郎『仮面ライダー11戦記』で、本郷のアドバイスによって完成した連続技。ゼネラル・シャドウが差し向けたクローン・ガイストライダーたちに使用。
V3の逆ダブルタイフーンで吹き飛ばした後、ライダーマンのロープアーム、Xのライドルロープ、ZXのマイクロチェーンを同時に撃ち込むことで雁字搦めにし、4人ライダーの四方からのキックでとどめを刺す。
スーツアクター
『仮面ライダーZX』客演時、スーツアクターを演じたのは唐沢寿明。口元が唐沢寿明仕様のフィギュアまで存在する。
役者として大成した今も当時のことをよく話題にしており「俺はライダーマンで映画に出たから銀幕がデビュー」と話したり、また友人の及川光博が『仮面ライダー3号』に出演した際には自分もスケジュールさえ合えばライダーマンで出たかったと発言したりしている。
『仮面ライダーBLACK RX』時のアクターは、後に数々の主役ライダーを演じることとなる高岩成二。何気にデビュー作である。
デストロンライダーマン
47話でデストロンドクター達が誕生させたライダーマンの偽者。V3達を罠にかけるが、ライダーマンとV3によって正体を暴かれる。
その正体はシーラカンスキッド。V3によってシーラカンスキッドが倒された後は、逆にライダーマンが化けて首領と接触することに成功した。
劇中の活躍
初登場
ヨロイ元帥の命を受けたカマクビガメは戦闘員たちを率い、結城の助手の片桐二郎・平亨・阿部征二を殺害。隠れ家で結城の看護をしていた看護婦である片桐の妹をも狙う。結城はライダーマンに変身して迎え撃ち、自らを「復讐の鬼」と称する。
駆けつけたV3の助けもあり、窮地を脱してヨロイ元帥のアジトに乗り込む。ヨロイ元帥とカマクビガメに追い詰められるが、V3に助けられる。共闘を誘われるが断る。
共闘
ヨロイ一族の刺客・サイタンクが子供たちを拉致し、解放の交換条件として自分と手を組むよう求めてきたため、やむなく承諾する。しかし、デストロンに抹殺されかけたうえ、絶体絶命の危機をV3に救われる。
その後、サイタンクに重傷を負わされて再改造の手術台上にあった志郎を救出し、ともにデストロンを倒すことを決意。ここでようやく志郎や立花藤兵衛との交流が生まれる。
だがデストロン首領への恩義は消えたわけではなく、首領の声に戸惑ったり、V3と首領が対峙した際に必死で首領を逃がしたりもしている。
最期
ロケットのありか
『V3』第51話。デストロンは東京に「プルトンロケット」を撃ち込み壊滅させ、日本の機能を麻痺させてその隙に占領する作戦・ゼロアワーを計画。発射台がある八ヶ岳山中の秘密基地を探そうとする風見志郎と結城丈二だが、在り処が掴めない。
デストロンが仕掛けていた地雷の爆発に巻き込まれ、二人は分断される。結城は基地の在り処を突き止め、乗り込む。だがプルトンロケットが発射されようとしている中、ヨロイ元帥らを召集したデストロン首領は、自分や人類全般を侮蔑する。
仮面ライダー4号
理想が破れてショックを受ける結城丈二。直後、ヨロイ元帥と遭遇。変身して交戦。だがザリガーナのプルトンロケット発射を止められなかった。後から駆け付けたV3は、首領の二重三重にも渡る罠に翻弄され、基地の指令室に辿り着けない。
V3がようやく指令室に辿り着き、ザリガーナと交戦する頃には、既にプルトンロケットの発射は確定していた。しかし、モニターにはライダーマンが自らがプルトンロケットに乗り込み、命と引き換えに作戦を阻止しようとする光景が写っていた。
「さらばだV3。後を頼むぞ!プルトンロケットは、安全な場所で爆発させてやる!」
発射されるプルトンロケット。強烈なGに耐えながら、ロケットの操縦席で、懐から小型爆弾のようなものを取り出し、それに着火するライダーマン。
炎に包まれる操縦席。そして、プルトンロケットは東京に辿り着く前に轟音を立てて爆発。戦死したと思われていた。
「ライダーマン、よくやってくれた。君は人類を守った。君は英雄だ。俺は君に、仮面ライダー4号の名前を送るぞ!」
客演での活躍
『仮面ライダーX』
番組企画では、ライダーマンは夏までに復活してXライダーのサポートとして準レギュラーとなる予定だった。しかし、演ずる山口氏がピープロの『電人ザボーガー』の主役・大門豊となり、撮影のスケジュールが調整出来なかった。
ライダーマンが登場する予定だった脚本には仮面ライダーV3こと風見志郎が登場している。Xライダーにマーキュリー回路を装着させるのも本来なら科学者の結城が行う筈だったのだろう。
ライダーマンのテーマソング「ぼくのライダーマン」がXライダーのミニアルバム(コロムビアKKS-4090)に収録されているのは、単にV3のアルバムにテーマソングが間に合わなかったというだけではなく、Xライダーにも登場する含みがあった。
映画『五人ライダー対キングダーク』
再登場により生還が判明。GOD秘密機関の再生怪人・ネプチューンらの前にライダーマンとして姿を現す。タヒチから帰ってきたと語り、劇中では神敬介=仮面ライダーXの援護に、1号・2号・V3とともに変身。
コウモリフランケン率いる再生怪人軍団と戦う。初登場時にはV3から贈られた称号の「仮面ライダー4号」を自ら名乗っている。
復活
『X』の劇場版の公開が7月だったため「七夕に子供たちの願いを叶えてもいいだろう」という平山亨の意向で復活した。
その後も生還の経緯について劇中で一切明かされないまま後続作品にホイホイ登場した。当時の児童誌や漫画等の派生作品・二次創作では様々な解釈や補足説明がなされ、物語に深みが与えられている。登場シーンで左腕にパワーアームを付けていた。
『仮面ライダーストロンガー』
第37話と第39話(最終回)に登場。デルザー軍団のヨロイ騎士を追い、ギリシャから帰国。城茂=仮面ライダーストロンガーとの初対面時、敵と勘違いして戦ってしまうが、V3が仲裁に入ったことで和解する。
その後、富士ダムの破壊を目論むデルザーに対し、志郎=V3とともに警護に当たるも、敗れて人質にされる。しかし、第39話でXライダーや仮面ライダーアマゾンに救出され、ストロンガーや1号・2号と合流。
TVスペシャル『全員集合!7人の仮面ライダー!!』では、他のライダーとともに後楽園ゆうえんちを訪れる。仇敵・ヨロイ元帥に対する立花の質問に答えた後はライダーマンに変身し、暗黒大将軍率いる怪人軍団と戦った。
『仮面ライダー (スカイライダー)』
第26話、第27話・第28話、第33話、第54話(最終回)、劇場版『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』で登場。以前と比べ、明るく熱血漢なキャラクターとして演出されている。
生身のはずのキックで大砲の砲身をへし折るなど強化されている。プロデューサーの平山亨氏は「1号2号によってプルトンロケット爆発後に救出され、改造手術を受けた」と語っており、昭和の児童誌ではこの設定が主流となっていた。
活躍
第26話ではXライダーとともに帰国。ドクガンバの仕掛けた毒蛾大砲の発射を阻止した。第27話・第28話では7人ライダーで揃って帰国し、ヒルビランやグランバザーミー、怪人II世部隊と戦った他、筑波洋=スカイライダーを特訓した。
劇場版では、パワーアームでアルマジーグたちと交戦。第33話ではドブネズゴンを追ってニューヨークから帰国し、スカイライダーとの連携技でドブネズゴンを倒した。
第54話では南アフリカから帰国。大首領との最終決戦に臨み、8人ライダーの力を合わせて大首領を大気圏外に空輸した後、宇宙の果てに散った。
『仮面ライダースーパー1』
劇場版にのみ登場。『スカイライダー』の第54話で宇宙に散ったが、人工衛星を利用して地球に帰還。仮面ライダースーパー1の助っ人に現れ、8人ライダーの一員として変身後の姿で登場する。
『仮面ライダーZX』
UFOサイボーグ・トカゲロイドとの戦いや、サザングロスとの戦いに参加。テレビスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』ではバダン帝国の野望を阻止すべく帰国し、志郎や沖一也と行動をともにする。
ライダーマンに変身してスーパー1とともに仮面ライダーZXと戦ってしまうが、V3の介入で誤解が解け、ZXこと村雨良に自分たちの戦いや正義の戦士としての道を示す。
その後、阿修羅谷で10人ライダーとして、暗闇大使率いるバダン強化兵士およびUFOサイボーグたちと戦う。素顔での登場はこれが最後となった。
『仮面ライダーBLACK RX』
第41話から第47話(最終回)に登場。インドを拠点に東南アジアでクライシス帝国と戦っていた。他のライダーたちとともに、クライシスとの最終決戦に参戦。
戦闘時の主要武器としてロープアームを使用。アリゾナでの特訓の際もはめてスーパー1の相手をしていた。V3とともにジャークミドラと戦った。
『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
Gacktが演じる士の世界の結城丈二が登場。大ショッカーの科学者だったが、大首領時代の士に粛清されて右腕を失い、復讐を誓って一人戦い続けていた。
月影に裏切られ夏海からも拒絶されて全てを失った士の前に現れたものの、完全に腑抜けて死すら望む士に憤慨して「殺す価値も無い」と逆に叱咤。仮面ライダーとして戦い続ける心と宿命を説く。その後追手の怪人を食い止めて士を逃がした。以後の消息は不明。
カセットアーム
日常生活用に精巧な義手をつけており、アタッチメントを使う時はそれを喘ぎながら引き抜き、すごく痛そうに装着する。かなりグロイ。
この精巧な腕は『The Next Decade』のPV映像によると防御用として機能するらしく、鉄の棒による殴打を封じ(むしろ鉄の棒が折れ曲がった)、防御時は腕を緑色に発光させている。
終盤には別の世界のライダーマンが登場し、大ショッカーの軍勢と戦った。オールライダーキックではライダーマンキックを披露している。
間に合わなかったディケイド版ライダーマン共々ビジュアル感MAXなデザインになっている。演じたGacktは結城を「非常に魅力的な男」と語っている。
藤沢真行氏の漫画版では、士の世界の結城が直接こちらのオリジナル版に変身している。変身する際、士に大切なことを説いた。顔は半分シルエットだったがイケメン。
『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
仮面ライダーの歴史が消され消滅したと思われたが、人々のライダーへの想いによって復活。歴代ライダーと共にショッカー首領に立ち向かい、岩石大首領戦ではライダーマンマシンに乗り、オールライダーブレイクで悪の野望を打ち砕いた。
『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズMOVIE大戦 MEGAMAX』
伝説の7人ライダーとして登場。ロープアームも披露する。声は増田隆之が担当。財団Xと戦う姿が描かれる。財団Xのレム・カンナギによって、生命体を物質化する特殊な装置でアストロスイッチに変換される。
終盤ではメズールのダミー怪人と戦う。超バトルDVD『仮面ライダーフォーゼ 超バトルDVD 友情のロケットドリルステイツ』では写真のみ登場。
『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
1号、2号、V3、X、アマゾン、BLACKと共に登場。カメラが遠いので分かりづらいが、マシンガンアームが遂に映像で披露された。
成功率が低いと評判のタトバキックを発動した仮面ライダーオーズをロープアームで絡め、地面に叩きつけて撃破している。平成ライダーとの最終決戦では、フォーゼと戦った。
『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』
ショッカーの歴史改変マシンの影響でショッカー側のライダーに改変。V3と共にドライブと3号を襲撃。マシンガンアームやロープアームによる攻撃で2人を翻弄した。
ジオラマ小説『HERO SAGA』
「MASKED RIDER V3 & RIDERMAN EDITION」
15歳の時に父が借金を苦に失踪したため、母と2人で貧しい生活をしていた。知能指数201。東京全滅作戦の阻止成功後(プルトンロケットを道連れにしたあと)、海底基地「神ステーション」の近辺で瀕死の状態でダブルライダーに発見される。
止むを得ず意識がないまま神啓太郎の力を借りて全身に再改造手術を施された。再改造後は、酸素供給機(パーフェクター)で水中での戦闘が可能になり、左腕もアタッチメントアームを装着可能となる。
タヒチでは少年のポゴと仲良くなったが、腕の秘密を知られ「化け物」と呼ばれてしまう。ヨロイ元帥との決着後、自身の身体が既に生身でないことに気付く。ただ、彼に駆け寄ったポゴに「アリガトウ」と言われた。
「MASKED RIDER DEN-O EDITION -1971年4月3日-」
終盤、ネガタロスやショッカー首領によって窮地に追い込まれた本郷猛や仮面ライダー電王を救うため、岩石大首領を倒してきた直後の時代から1971年4月3日に連れて来られる。
「KAMEN RIDER OOO EDITION -OOZ-」
『オーズ・電王』の設定を継承した作品。ショッカーのアジトで科学者に化け、捕らわれていた映司の救出をしようとしていたが、少し遅くショッカーオーズに変身させられ、自身も変身して立ち向かう。
「MASKED RIDER V3 & RIDERMAN EDITION」とは異なり、改造は右腕だけに限られている。新たにカセットアームを改造し、電磁ナイフや小型ミサイルが内蔵している。また、何故か爬虫類系コアメダルを持っている。
小説・漫画での活躍
漫画
『仮面ライダーV3』(松本めぐむ)ではヒロインの珠純子と幼馴染であるなど独自設定が用いられた。
1978年から1979年に連載された『仮面ライダー』から『仮面ライダーストロンガー』までのコミカライズのライダーマン編では結城丈二の生い立ちからデストロンに加入するまでのエピソードが描かれた。
漫画『仮面ライダーストロンガー 7人ライダー最後の大決戦!』
仮面ライダーたちが改造の限界に達してもまだデルザー軍団の方が性能が上だと分かり意気消沈する7人ライダーの中で、「V3より性能が上の改造人間ならデストロンにもいたが、V3は強化改造などせずに勝った」と勝利のヒントを見出している。
漫画『仮面ライダー11戦記』(成井紀郎)
仮面ライダースーパー1・沖一也と共に、復活した大首領によって組織されたガイストの情報収集および、各ライダーチーム(仮面ライダーSDでの役割とほぼ同様)への調整役として活躍する。ガイストライダーとは直接拳を合わせている。
漫画作品『仮面ライダーSPIRITS』
記憶を失ってタヒチに漂着していたライダーマンのその後の話が描かれた。タヒチで出会った少女・ヒナウにとても慕われている。
右腕以外は生身のままだが、命懸けのプルトンロケット自爆による禊に加えて、デストロンによって家族を奪われたICPO捜査官であるアンリとの出会いにより、自らの犯した罪へと向き合って贖罪を終えた事で身心共に仮面ライダーとなった。その為か普通に強い。
『新・仮面ライダーSPIRITS』
続編。デストロンに入る前の過去が描かれた。当時は大学生でその頃から優れた頭脳を発揮させたが、地球や人類を救うための「ユートピア原理」が学会で認められずに異端者扱いされてやさぐれていた。
ユートピア原理の一つであった「あらゆる環境に適応するための肉体強化」は改造人間のそれであり、学者達が難色に示した際には逆ギレ同然の環境保全論で力説していた。
その後、デストロンのエージェントを務めていた頃のヨロイ元帥にスカウトされてデストロンに所属する。一時変身不能となった風見志郎のため、彼の武器としてカセットアームを置いていった。
小説『仮面ライダーEVE-MASKED RIDER GAIA-』
復活したショッカーとの戦いの中で、立花に請われて来日する。ショッカー旧基地でライダー2号・一文字隼人の危機を救った。ガイボーグ・門脇純を警察から解放し、戦う意義を説く活躍を見せる。
本郷を仮面ライダー1号として復活させる。後半で過去の組織の怪人が復活する際、デストロン怪人を相手にした際には、彼の独白で、結城の戦う原動力が再確認される。
漫画『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』
島村三葉が変身する。幼少期に兄、一葉に自分もV3をやりたいといい、と兄に挑むが勝てず。中学時代に合気道を身につけて再度兄に挑戦。
互角の戦いを繰り広げたが俺の優しさと装い兄のチョップにより左腕を骨折される。本家との相違点はスーツではなく変身前の服装であること、カセットアームの利き腕が左腕になっていること。
仮面ライダーSDシリーズ
『マイティライダーズ』ではライダーの中でも知性派なためメカニックを担当。極端な潔癖症で神経質かつ、泳げない。
『疾風伝説』ではバイクの名手。他のライダーと手を組み、専らV3の相棒として、恐怖で世界を支配するグランショッカーに闘いを挑む。戦闘能力は他のライダーに遜色はなく、マリバロンと戦ったアマゾンと同時にボスガンと決着をつけている。
『出撃!!ライダーマシン』ではPART3「CAVE BASTER」のプレイキャラ[注釈 15]。地震発生装置で悪事を働く吸血マンモスと対決する。
ゲーム作品
ガンバライジング
3弾より参戦。初登場からSRで高レアでの収録となった。その後は低レア続きだが、ナイスドライブ5弾では低レアだがブレイカータイプのカードが登場した。
【PS 仮面ライダーV3】
使用可能キャラの1人として登場。声は代役だが、彼を主人公とした隠しストーリー「ライダーマン編」も用意されている。
同編では、彼は自らの手でザリガーナを倒し、首領の元へ向かうのだが、「ヨロイ元帥に代わって大幹部にしてやる」と持ち掛ける首領に対し、彼が選んだ答えは…。
『スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望』
プルトンロケットが今まさに爆発しようとした瞬間イナズマンの超能力によって助けられている。
【PS2 仮面ライダー 正義の系譜】
NPCとして登場。ヨロイ元帥から裏切られた直後に近い時間軸のため、V3に対し非協力的。あくまで彼は田所博士を心配して発電所に来ている。だが「時空を超えた巨悪」と戦う他のライダーたちに力を貸す重要な役割を担う。
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以上です。これで紹介を終えます。