【夢見る一匹狼!】仮面ライダーファイズ&ウルフオルフェノク / 乾巧【死亡はなぜ? 動画・BGMあり】

2021年10月26日火曜日

1号ライダー 仮面ライダー555 仮面ライダー解説

t f B! P L
 今回解説する仮面ライダーはファイズです。

「おい、知ってるか…『夢』を持つとな…時々すっごい切なくなるが、時々すっごい熱くなる……らしいぜ。俺には夢が無い、でもな、夢を守る事はできる!……変身!!」

【BGM・閲覧のお供に是非】
目次
  • 乾巧
    • 性格
    • 出会い
    • 描写
    • オルフェノクとの交流
    • 草加との関係
    • 活躍
      • 終盤では
    • ウルフオルフェノク
      • 概要
      • 描写
      • 数々の伏線
      • 過去
      • 戦闘能力
  • 仮面ライダーファイズ
    • スペック
    • 概要
    • モチーフ
    • 戦闘能力
    • 【武装】
      • ファイズフォン
      • ファイズドライバー
      • ファイズポインター
      • ファイズショット
      • ファイズエッジ
      • 専用バイク「オートバジン」
      • 専用マシン「ジェットスライガー」
    • 【必殺技】
    • その他の変身者
    • スーツ事情
  • アクセルフォーム
    • スペック
    • 概要
    • 性能
    • 加速能力
    • 必殺技
  • ブラスターフォーム
    • スペック
    • 変身
    • 性能
    • 豊富な能力
    • 不評
    • 活躍
    • 必殺技
  • (アクセルブラスターフォーム)
  • 毒性?
  • その他の活躍
    • 劇場版
    • 小説版の巧
    • 仮面ライダー大戦
      • 予告映像
      • 世界線
      • 活躍
      • 草加への思い
    • 仮面ライダー三号
    • 仮面ライダー四号
      • 世界観
      • 真相
      • 余談
    • 『仮面ライダージオウ』
      • EP05『スイッチオン!2011』
      • EP06『555・913・2003』
    • 漫画版『仮面ライダー913』
    • 仮面ライダーディケイドでは
    • 魔宝石のファイズ
  • ゲーム作品
    • ガンバライド
    • ガンバライジング
    • バトライド・ウォーシリーズ
カッコいい戦闘シーン
乾巧
 『仮面ライダー555』の主人公。仮面ライダーファイズの変身者。正体はウルフオルフェノク。18歳。一人称は「俺」。演じたのは半田健人

 性格
 本人も認めているほど口が悪く、人付き合いが苦手。クールでぶっきらぼうな態度を取り反感を買う事も多い。しかし根は友情に厚く、心優しい性格。内心は感受性が高い。色々と不器用。
 今でこそこのタイプの主役は珍しくないが、放送当時はそれまでのお人好し主人公とのギャップに賛否両論だった。

 特徴
 ただでさえ「親しくなった人々との別離」を恐れている彼は、人々の命が失われていく事を何よりも悲しむ。憎まれ口を叩きながらも他者には手をさしのべる。
 他者には初対面であろうと基本的に敬語を使わない。しかしスマートブレインにて真理共々村上峡児と対面した際(第9話)は敬語を使っており、目上の相手を敬える行儀は弁えている(敵対して以降はタメ口に変化)。

 初登場
 500ものバイトを経験しながら、あてもなくバイクで旅をしていたところ、九州で園田真理と出会う。キッカケは自分のパンツが入っていたバッグとファイズギアの入っていたバッグを取り違えられたため。
 真理の所持するファイズギアを狙うオルフェノクに襲われるが、偶然ファイズギアに適合。ファイズに変身してオルフェノクを撃破する。その後は真理と口喧嘩しつつ東京を目指した。

 共同生活
 道中で菊池啓太郎と出会う。冷たい視線を浴びせられるが、オルフェノクとの戦いを経てわだかまりが解ける。3人で行動する様になる。
 東京に帰還後、バイクの免停による罰金を切っ掛けに、啓太郎の営んでいるクリーニング店『西洋洗濯舗 菊池』に真理共々下宿することになった(時給100円)。

 描写
 「夢」を持っておらず「夢を持ってることがそんなに偉いのかよ!」と反論。しかし内心ではその事を自分なりに悩んでいた。
 真理の美容師を目指す夢には共感。彼女を狙うオルフェノクを代わりに撃破した。初めはアイロンをかけられなかったが、いつの間にか習得していた。
 行動しても真意や目的を周囲に打ち明けないことが多い。誤解されたり濡れ衣を着せられたりしても反論しないことが多い。洞察力も鋭く、人当たりの良い人物の仮面を被る雅人の本性をいの一番に見抜いていた。

 猫舌
 熱いものが苦手。九州を旅していた際には冷や汁を頼む徹底ぶり。ハイパーバトルビデオではナレーションからも「猫舌たっくん」呼ばわりされた。すき焼きや鍋焼きうどんのような、なかなか温度が下がらない食べ物は天敵。夕食で出されたときは憤っている。
 真里にはその弱みを握られており、機嫌を損ねた日には鍋焼きうどんを出されたこと。嫌味で周りがカレーを食べる中、お子様ランチを出されたことも。捨てようとするも、流石にマズイと思ったのかチキンライスに刺さった旗を引っこ抜いて立ち去った。

 たっくん
 慕うようになった啓太郎からの呼び方。作品のファンからたっくん呼ばわりされることも多い。転じて、後年の客演時を指す場合はファンより敬意を込めて「たっさん」と呼ばれる事も。ちなみに真理からは「巧」、木場や猫を被った草加からは「乾くん」と呼ばれていた。

 人との関り
 自分と同じ猫舌である木村沙耶に親近感を持ち、笑顔で自己紹介をし、握手を求めるなど好意的に接した。第2話の青空美容室では子供を怖がらせない為に、柔らかい口調を使用。
 泥棒の濡れ衣を着せられた巧の無実を信じ続けていた喫茶店のマスターなど、理解者がいないわけではない。啓太郎達のように付き合いを重ねていく内に彼の理解者となっていく人物も多い。

 癖等
 変身直後などによく手首を振る。パンツは赤い派手な物を履いている今でこそパンツ+仮面ライダーといえばオーズだが、それ以前は555だったのである。
 第一印象の悪かった真里や啓太郎と共同生活する内に、彼らの長所を理解。オルフェノクである事を知って恐怖を隠せないながらも、自分に対して弁当を作ってくれる啓太郎に感謝した。終始剣呑な仲であった草加雅人に対しても彼なりに「仲間」として接していた。

 悩み
 戦いの中で「何をもって倒すべき悪とするのか」について悩む。長田結花の「オルフェノクでも人間として生きていきたい」という言葉に動揺して一時オルフェノクと戦えなくなり、一度はファイズの使用権を放棄したこともあった。
 その後、誰かを守るために誰かを倒す罪を背負うという自己犠牲の覚悟を固めて、戦線に復帰した。改心する可能性のあるオルフェノクへは止めを刺さないようになった。
 一方、真理と同じく流星塾出身である澤田亜希スパイダーオルフェノクを信じたことから、一度は真理が命を落とすという最悪の状況を招いたことも。

 オルフェノクへの憎悪
 人間として生きようとしているが故に、時折オルフェノクへの激しい憎しみを見せる。草加が殺害された際には「オルフェノクなんて滅べばいいんだよ一人残らず! この俺もな…!」と叫んだ。巧が人間として生きていきたいと思っているかをよく表している。
 オルフェノクとして蘇生しながらも人間として普通に生活していたドルフィンオルフェノクが、スマートブレインに強要されて不本意ながら自身を襲った際には、あえて手加減して倒さず「あんたは人間だ。人間として生きろ」と伝えて見逃した事もあった。

 オルフェノクとの交流
 穏健派のオルフェノクである木場勇治や長田結花とも知り合い、交流を深める。当初はホースオルフェノクの正体が勇治と知らず敵意を抱いていたが、後に正体がバレる。
 草加に横槍を入れられるものの、真理や結花の尽力もあり和解。だが、自らの不注意で真理を死に至らしめた時は自らを責め、自暴自棄になり草加に入れ知恵された勇治と決闘する。

 草加雅人との関係
 気に入らないとして、初対面でいきなり草加に殴りかかった。その後、隠し事に気づいたため本格的に敵視される。そして、雅人の策略に振り回されてしまう。
 だが、オルフェノクを倒すと言う意志は一致しているため、平成ライダートップクラスのコンビネーションでオルフェノクを撃破する事も。
 巧自身も、草加のことを気に入らないと言いつつも1人の仲間だとは思っている様子。彼の心の傷を知ってからはなんとか彼を救おうと考えていた。彼が悲惨な最期を遂げた折には、散々酷い目に遭わされたにも関わらず、その死を悲しむと同時に怒りを抱いた。

 活躍
 ファイズとして数々のオルフェノクを討伐。だが、人を襲わないオルフェノクは見逃す優しさも持つ。
 真理が殺された際には、蘇生を条件に軍門に下るよう、スマートブレイン社長・村上峽児提案されて決意した。だが、真理が別の方法で甦ると村上とも決別。再び真理達を守るためにファイズとして戦う。
 元流星塾生とは警戒されたりする事もあったが、木村沙耶や阿部里奈、三原修二からは信頼されている。また、真理と共に元流星塾生でオルフェノクとなった澤田亜希の心を救った事もある。

 終盤
 本編終盤に登場した最強フォームの負荷や、木場に行われた実験の影響から、死期が近いことが描かれていく。
 49話終盤では木場との交戦で敗北した後に体の灰化、最終話では視界がぼやけていた。最終回では死期が近づきつつも人間として生きる道を選ぶ。勇治、三原と力を合わせてオルフェノクの王に挑む。
 最後は再び人間を信じる決意を固めた木場の犠牲によってアークオルフェノクを撃破。真理、啓太郎と共に「世界中の洗濯物を真っ白にする」夢を二人に話し、静かに目を閉じた。

ウルフオルフェノク
 スペック

身長:2m9cm
体重:128kg
特色/力:強靭な脚力、全身にある刃のような突起

 概要
 乾巧の正体であるオリジナルのオルフェノク。34話にて判明した。それに先駆けて劇場版『パラダイス・ロスト』にも登場。爪のような鋭い突起と体毛で覆われた身体が特徴。親しい人とも距離を取りたがる最大の理由であった。

 初披露
 園田真理が落命したのち、スマートブレインの技術で彼女を復活させるべく村上峡児と独自に交渉。木場勇治菊池啓太郎とともに、仮面ライダーカイザ仮面ライダーデルタロブスターオルフェノクスパイダーオルフェノクと戦う現場に向かう。
 隠していたオルフェノクの姿に変化。澤田亜希=スパイダーオルフェノクを追い詰めた。これによって真理や啓太郎との関係が危うくなったときは、自ら命を絶つことまで望んでしまった。

 戦闘能力
 北崎には敵わないものの、オリジナルなので劇中全体を見渡しても強い部類。時速300kmの俊敏な動きで、全身から生えた剃刀の切れ味を誇る刃で敵を斬りつける。
 使徒転生は身体中の鋭い突起を伸ばして相手に突き刺して行うが、劇中未使用。目は暗闇でも見え、暗闇から襲い掛かるメリケンサックでの奇襲攻撃も得意。スロースオルフェノクをパンチ1発で倒している。小説『異形の花々』では噛みつき攻撃も披露。

 描写
 幼少期に火事で一度死亡した後に蘇生して覚醒。それ以降熱い物に対して苦手意識がある。なるべく変身したくないらしく、ライダーズギアを奪われて変身が出来ない場合等の苦肉の手段として変身している。
 センチピードオルフェノク、ロブスターオルフェノク、木場勇治が変身したファイズ、草加のカイザ、ピジョンオルフェノクローズオルフェノク人間を見限った木場のホースオルフェノクなどと戦った。

 過去
 本編開始以前、流星塾の同窓生がオルフェノクに襲撃される様を目撃。スロースオルフェノクを倒すが、北崎ことドラゴンオルフェノクに敗北。その時のショックで事件前後の記憶を失っていた。
 後にその時の映像を編集した物をスマートブレインの村上に見せられた巧は、記憶が無かった事もあって、自分が流星塾の生徒達を襲ったと思い込む。
 真理達の元には戻れないと諦め、ラッキークローバーの一人になってしまった事もある。最終的に完全に記憶を取り戻し、誤解は解けた。

 劇場版
 下半身がバネのように逆関節で狼に似た形態に変化した。足はCGで描かれ、木場勇治/仮面ライダーオーガと戦い変身を解除させている。この姿は後年フィギュア等で疾走態と呼ばれ、TVシリーズに登場した姿と区別されるようになった。現在は公式に激情態の名で呼ばれ、明確に別形態として扱われている。

 数々の伏線
 実は第一話から、目の前の人物がオルフェノクに変化しても驚いていないという伏線がある。オルフェノクファイズギアの設定、思わせぶりな演出から彼の正体に薄々勘付いていた人は少なくなかったが、それでも劇場版試写会で初お披露目された際は、衝撃の余り一切の談笑が消え劇場が静まり返るという逸話を生んだ。

 備考
 正義(555もしくは巧)と悪(オルフェノク)との間で苦しむという意味では、『人造人間キカイダー』における不完全な良心回路を持つ、ゴールドウルフがモチーフかと思われる。
 当時のムック本によればウルフオルフェノクの下半身はCGで描くことを前提としていたが、TVシリーズに登場させるにあたって時間と予算の都合のために難しくなったので、CGで描くことを前提としたデザインを元に着ぐるみを造ったとのこと。そのためTVシリーズに登場した姿のデザイン画は存在しない。

 多作品の活躍

仮面ライダーディケイド
 『ファイズの世界』の仮面ライダーファイズに変身する男子高校生尾上タクミの正体として登場。ガールフレンドの友田由里がオルフェノクを嫌っているため、正体をひた隠しにしていた。
 しかし、ファイズギアを奪われた状態で由里がタイガーオルフェノクに襲われたため、彼女を救うためなりふり構わずウルフオルフェノクに変身した。

シティウォーズ
 8月のシティウォーズフェスにてまさかの参戦。BCとして登場する為ファイズの姿から直接変貌する。通常攻撃では爪の斬撃や拳のメリケンサック、キックによる打撃を行う。
 踏み込みも深くリーチも広いためファイズのBCではトップクラスの使いやすさを誇る。必殺技は「ウルフザリッパー」。激情態へと変身し、敵の懐に飛び込み斬撃を放つ。

仮面ライダーファイズ

「俺はもう迷わない…。迷ってる内に人が死ぬなら……。戦う事が罪なら、俺が背負ってやる!! 
俺は戦う!人間として…ファイズとして!! 変身!

Standing by Complete
 スペック

身長:186cm
体重:91kg
パンチ力:2.5t
キック力:5t
ジャンプ力:ひと跳び35m
走力:100mを5.8秒で走る

 概要
 スマートブレインが開発したファイズギアにより変身する姿。オルフェノクやその因子がある者以外は変身出来ない。フォトンストリームの色は赤。3つのベルトの中では突出したスペックではないが一番安全かつ安定した性能といえる。

 変身
 ファイズドライバーを腰に巻く。次にテンキーでコード「555」と入力してから「ENTER」キーを押したファイズフォンを、バックル部分にあるソケットに挿入。
 すると赤い「フォトンストリーム」が全身に流れてファイズへと変身を果たす。ファイズフォンのキャンセルキーを押すことで変身解除する。

 モチーフ
 ギリシャ文字のΦ(ファイ)がモチーフ。その他、デザインモチーフはサメとされているが、これは後付け。「子供にも似顔絵が描きやすいように」という前提条件が先にあり、そのためシンプルな丸と直線だけでデザインされた。

 戦闘能力
 スーツは強化装甲服であり、素の戦闘力は幹部クラスのオルフェノク並み。シリーズ全体を見ても、総合スペックは主役ライダーとして最低クラス。これより弱いのは龍騎ブランク体や電王プラットフォームなどの未完成形態など。
 しかし、対オルフェノクには非常に有効。圧倒的な戦闘力差がある上級と下級オルフェノク間の戦闘でも、一撃で勝敗がつくことはほぼ無いが、ベルトでの必殺技であれば、大概のオルフェノクに致命傷を与えられる。オルフェノクによっては通常キックでも倒せる。第1話では通常のキックでオルフェノクを倒している。

 戦闘スタイル
 相手の攻撃をかわしながらパンチ・キックを叩き込むラフなスタイルが特徴的。手首をスナップさせる癖も見せる。赤のフォトンストリーム3つのベルトの中で最も出力が弱い。
 だが拡張性が高い。近距離戦ではファイズエッジファイズショット、遠距離戦ではファイズフォンを変形させたフォンブラスターというように、距離を選ばずに戦える。最新型なので唯一様々なフォームチェンジが可能。

 性能
 装甲はソルメタル製。ダイヤモンドに近い硬度を持つ超金属で、スマートブレインが開発した。

頭部・ブラックシェルメット
 薄いハードシェルを多層に重ね、対衝撃吸収バッグを内装に装備した強化ヘルメット。口『エクストリームレギュレート』が装着者に酸素を供給。水中や有毒ガスの中といった、極端に酸素が少ない過酷な環境でも活動可能。
 額の『サテライトシグナル』で衛星と交信。敵を追尾している際に点滅する。グリーンゲージは安定供給、グリーンの点滅はアクセス中、赤い点滅はアクセスエラーを示し、交信不能の際には赤く点灯する。

感覚器官
 『エクストリームノーズ』は人間の100万倍の嗅覚を人工的に作り出す。ほぼ犬と同じ嗅覚を得るが、自在に感度調整可能。
 複眼の超高感度カメラ『アルティメットファインダー』は映像を電気信号に変換して装着者に伝える。暗闇でも日中のように見えるスコープ機能や、対象を透視するX線カメラ機能を備える。
 『ピンフォールズソナー』は最高感度にすれば、5km先の針の落ちる音さえも聞ける。装着者の意志で、感度は自由に変えられる。アンテナ『グローバルフィーラー』はファイズのシステムをサポートする人工衛星ホークアイ、イーグルサットと交信する。情報の収集や新プログラムのダウンロードを行う。

胴体
 強化スーツ『ソルフォーム』で全身を包む。硬度と軟質性を兼ね備えたソルメタル315製の極細の金属糸で編まれ、表面を強化軟質プラスチック、シルヴェールでコーティングされている。体を走るエネルギー流動経路『フォトンストリーム』の内部に赤いフォトンブラッドが流れる。
 『フォトンターミナル』がフォトンストリームを繋ぐ。ターミナル内を流れるフォトンブラッドはあまりにも強力なエネルギーを発するため、スーツの自壊防止のため器具で抵抗をかけ、全身に力を安定供給させる。

上半身
 『ネックシールド』が外部の衝撃から首を守る。硬度と軟質性を兼ね備えたソルメタル315製。内部にはブラックシェルメットとスーツを結び、情報伝達を行う毛細ケーブルが無数に走る。
 胸部装甲『フルメタルラング』はソリッドボード4枚のあいだに、2枚の衝撃吸収バッグを挟み込んだ構造で、戦車の主砲をもはね返す。酸素タンクを内蔵。指先『パワーフィンガー』は30cmの鉄板を打ち破るほどの強靭さと、ファイズフォンのキーを正確に押すしなやかなタッチを併せ持つ

背面
 『メタルインタークーラー』はフォトンブラッドが放出する余剰熱を外部に放出するための放熱板。特に頭部には電子機器類が集中しているため、大きなものが後頭部には設けられている。『スピンコネクタ』が無数の毛細ケーブルによって装着者の脊椎に接続されている。超極細針により接続のため、装着者に痛みはない。
 脊椎と中央のフォトンストリームを守る保護パッド『スピンパッド』は転倒時にエアバッグになる。右足の『エナジーホルスター』は必殺キック「クリムゾンスマッシュ」を放つ際、ファイズポインターをセットするためのエネルギー増幅ターミナルマウント機構。

下半身
 膝部装甲『ニーフォルダー』が膝を保護。ソルメタルの硬度をより高めたソルメタル228製。2枚のメタルボードと1枚の衝撃吸収材から成る。強力な打撃系の武器ともなる。『パワーアンクレット』はキック時にパワーを脚に集中させるための制御ターミナル。また、ふくらはぎ部分を取り巻く蛇腹状の『フレックスベロウズ』がキック時の強烈な衝撃を吸収。

 装備

ファイズフォン
 携帯電話型トランスジェネレータ。ファイズへの変身時はこれに変身コード「555」を入力する。他の武器を起動するミッションメモリーもここに取り付けられている。通話やメールといった通常の携帯電話機能も持つ。
 外装『メタルケース』はソルメタルの硬度をより高めたソルメタル228製で、高い剛性を誇る。超高感度アンテナ『マズルアンテナ』の通信にはスマートブレインのターミナルベースを使用。会話内容はスクランブルがかけられて暗号化されるので、傍受されない。

携帯電話形態
 『マイクロスピーカー』は地下でも会話が途切れない。『モニタリングウインドウ』は現在起動中の機能を表示。メールなど文字メッセージやバッテリー残量などを目視できる。シルヴェールラバー製『セカンドケース』は高いホールド性を生み、劣化もない。
 高感度マイク『マイクロフォン』を通話時に使用。ミッションメモリーに付属している点滅部『コンディションシグナル』はバッテリー残量が少なくなると赤く点滅。通話中はゆっくりと明滅する。データのダウンロード時などは、緑の不規則な点滅をする。
 スマートブレイン製の小型大容量蓄電池『スマートバッテリー』。数cm大で、スタンバイ状態で480時間、通常使用で240時間分のエネルギーを蓄える。ファイズドライバーのトランスフォルダーに装着することで充填できる。

フォンブラスター
 回転軸『トランスブリッジ』を起点に横方向に展開する事で変形する可変型の光線銃。変身の有無を問わず使用できる。
 銃口『マズルアンテナ』からエネルギー弾であるフォトンバレットを撃ち出す。内部に刻まれた電磁ライフリングにより、フォトンバレットを確実に銃口の延長線上に撃ち出す。
 精密射撃に適した「Single Mode(入力コードは103)」光弾を単発で発射。精密射撃に不向きな「Burst Mode(入力コードは106)」光弾を3連射し破壊力を高める入力コード279では凄まじいエネルギーの濃縮光弾が発射可能だが、長時間の使用はできない。

拡張性
 アタッチメント『サイトアタッチレール』にファイズポインターを装着可能。内部にはデータをやり取りするためのケーブルや接続ハーネスが備えられている。
 ファイズポインターが備わったフォンブラスターは2000m先のターゲットもロックオンするレーザーポインター機能が追加される。レーザーサイトとして使用できるが劇中未使用。だがフィギュア化された際の付属品としては何度か採用されている。

ファイズドライバー
 ベルト型変身ツール。変身コードを入力したファイズフォンをセットすることで適合者をファイズへ変身させる。
 適合者なら「Complete」の音声と共に変身できるが、不適合者だと「Error」の音声と共にベルトから弾き飛ばされる仕組みになっている。変身自体は出来ても、変身後に異常を及ぼすことがあるカイザやデルタに比べたら安全設計。

ファイズポインター
 デジタルトーチライター型ポインディングマーカーデバイス。普段はファイズドライバーの右部にマウント。必殺技を放つ際には右足の脹脛に装着する。
 足先を標的に向けることで、ファイズポインターの先端部から敵をロックオン&拘束するポインティングマーカーが射出される。

デジタルトーチ形態
 『ソルテックレンズ』は内部の光源から放射される光を安定した直線状の光線として照射させる。レーザーポイントマーカー光で目標物を自動追尾。2000m先の相手まで捉える。
 『ポイントシリンガー』にポインティングマーカー光照射装置が内蔵。『シリンダー』を右に回すと補足、左に回せば広範囲の照射口に調整して照射範囲調整絞りをする。
 フォトンブラッド安定供給警告灯『バランスアラート』は通常時は緑、異常時には赤く点滅する。放熱口『メタルエンドキャプ』内部のクーリングファンは、スリットホールからキックモードで発生した余剰エネルギーを放熱。電子機器の熱暴走を防ぐ。

キックモード
 ソケット部にミッションメモリーを装填して起動。その際『エクステンションシリンダー』が伸び、内部の3枚のレンズで焦点を調整してポイントマーカー光を確実に照射する。
 『ソルテックレンズ』からレーザーポイントマーカー光が照射され、キックの対象物を破壊するまで自動追尾する。

ファイズショット
 デジタルカメラ型パンチングユニット。ナックルモードを手に装着することでパンチ力を強化する。対象にヒットした際に『フォトンフラッシャー』からフォトンブラッドを光粒子変換した高エネルギーを放出する。
 デジタルカメラとしても使用でき、2000倍ズーム機能やX線モード、サーモグラフィモード、暗闇でも撮影可能な暗視カメラモードがある。動画を記録する事も可能。

ファイズギア
 ベルトおよび付随する装備一式の呼称。ファイズギアを一セットとして、基本的には専用アタッシュケースに納めて持ち運ばれる。前もって装着していなければ、変身する際には迫りくる敵を前にベルト一式をガチャガチャ取り出して装着する事になる。

玩具

 見るからに煩雑なためか、翌年の『仮面ライダー剣』からは、「バックル部分だけを持ち歩いて、腰にかざすとベルトが自動装着」「装備は変身と同時に出現」といった簡略化がなされるようになった。
 近年まで続くライダーシリーズ初の喋る変身アイテム。携帯電話など当時流行の電子機器をモチーフにしたこともあり、七年後のダブルドライバーに抜かされるまでの間、仮面ライダーシリーズの変身ベルトとしては最多売上を誇っていた。

ファイズエッジ
 オートバジンの左ハンドルにミッションメモリーを挿入して引き抜くことで出現するエナジーハンドルブレード。刃『フォトンブレード』に凄まじい出力のフォトンブラッドが収束している。
 根元から切っ先までムラなくエネルギーが駆け巡る。刃から放出されるエネルギーで斬る。ブレードのケースはスマートブレインの開発した特殊超強化ガラス繊維・ソルクリスタル製で割れない。
 エネルギー出力のパワークラッチ『パワースロットル』を一回握るたびに出力が上がる。ロー、ミディアム、ハイ、アルティメットの4段階の調整が可能。最大出力にすれば、刃渡りの延長線上5m以内にあるものはすべて一刀両断にされる。

性能
 外衝撃から掌を守る鍔『ナックルガード』はソルメタル228製。つまみ『レバーアジャスター』がパワースロットルとグリップの距離を、手のひらの大きさに合わせて調整。
 ソルメタル製の峰『ブレードガード』は熱遮断構造で構えた際、フォトンブラッドが自分の方に向かない。シルヴェール製の握り『フォアグリップ』はグリップ力が強く、手のひらに確実にホールドできる。

備考
 ミッションメモリーを挿入しないと刃が生成されない設定だが、初使用時にはメモリー無しで引き抜き、必殺技を使う際にメモリーを挿入した。
 巧の戦闘スタイルのせいで鉄パイプのような扱い方をされている。小説版ではオックスオルフェノク鉄球バターのようにぶった切っていた。

 専用マシン

オートバジン
概要

 スマートブレインの子会社にあたるスマート・モータースが開発した、可変型バイク。花形から園田真理へ届けられ、しばらくは彼女が乗車していたが、乾巧の所有していたバイクと交換してからは彼が愛用するようになった。
 バイク形態の「ビークルモード」と、人型戦闘メカ形態の「バトルモード」というふたつの形態を持つ。海堂直也がファイズだった時は彼が搭乗していた。

CM
 劇中ではスマートブレイン社のCMに登場している為、市販されている事がわかる。レンストのフレーバーテキストでもその事について触れられている。
 流石に変形はしない…はず。指令で変形させて突然、人々を殺戮なんて事をスマートブレインが考えたり、オルフェノク支援用に発売されていなければだが。

客演
 仮面ライダーディケイド』一話にて、ディケイドファイズにカメンライドした際、ディケイドの愛車マシンディケイダーがオートバジンに変身、夏海を護衛した。
 『仮面ライダー大戦』では巧の愛車として再登場。神敬介の預かっていた少女・マリタイガーロイド攻撃から守った。続く3号4号でもバイク役として登場している。仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』でも終盤の戦いで登場。

ビークルモード
スペック

全長:2100mm
全幅:880mm
全高:1260mm
最高時速:380km/h
重量:207kg
最高出力:450馬力

概要
 搭載されたAIによって自律行動が可能。ベース車両はホンダXR250。この車両は仮面ライダー剣ブルースペイダー仮面ライダーガタックガタックエクステンダー仮面ライダー電王マシンデンバードなど、多くのライダーマシンのベースに使われている。名前の由来は「オートバ(イ)+人」だと思われる。

バトルモード
スペック

身長:2050mm
体重:207kg
握力:8t
パンチ力:7.6t
キック力:9.5t
走力:100mを5.8秒
最高飛行速度:70km/h
最高飛行高度:地上30m
最大出力:2500馬力

概要
 ファイズフォンに専用コードを入力することで、人型のバトルモードへ変形する。搭載されている次世代CPUの機能によって、変形および支援行動などを自動的に行う。
 前輪『バスターホイール』は左腕に装着され盾となりガトリング砲にもなる。主にこれを乱射して戦う。
 作中ではファイズのピンチに自動的に変形して駆けつけ、ファイズごと敵を攻撃するという活躍をみせている。当然、後でファイズに怒られた。それ以降はピンチに陥るファイズと敵の足元に弾丸を撃ち込み救出する、といった程度に留められている。

活躍
 実はファイズよりもスペックが高い。巧たちがピンチに陥った際に、バトルモードへと自動変形を行い、仮面ライダーファイズ(赤井)を一方的に追い詰め、変身を解除させた。ゴルドスマッシュの直撃をバイクモードで受けても無傷なぐらいには頑丈である。
 巧や真理を守るために行動することも多い。ファイズのピンチに駆けつけたり、戦えない人達を守るになったりする。常に相棒のような存在として彼のサポートをし続けてきた。

破壊
 アークオルフェノクとの戦いにおいても、変身を解除された巧を守ろうとして自らを大破させながらも、ファイズブラスターを託してみせた。
 劇場版では、真理を守るためにエラスモテリウムオルフェノクに攻撃を行うが、針攻撃を胴体部分に受けた事により大破。ただし、ファイズエッジがある腕部分は無事だった。

バジンたん
 ファンからの愛称。巧を献身的に支えつつ、時にフレンドリーファイアをやらかして引っぱたかれるドジッ子属性から、一部ファンに名付けられた。
 萌えキャラ的な扱いを受けていた。しかし、その後は的確にオルフェノクに弾丸を当てている事から学習能力は相当に高い。しかし巧はいまいちバジンを信用していないのか、バトルモードで共闘する場面は少ない。

ゲーム作品

家庭用ゲーム
 基本的にバトルモードで登場。『仮面ライダー555』では隠しキャラクター。『クライマックスヒーローズシリーズ1作目では特定のステージのみ使用可能。『W』からプレイアブルキャラとして使用できる。
 『オーズ』からファイズのサポートキャラとしても使用できる。『フォーゼ』ではプレイアブルキャラからリストラされた(ファイズのサポートとしては登場している)。『バトライド・ウォー』では2からサポート専用のキャラとして選択できる。

アーケードゲーム
 ガンバライド』では第3弾でSPカードとして登場。スキャンすると相手に現在体力に応じた割合ダメージを与える。第7弾でオートバジンが攻撃する演出が追加されオートバジンの攻撃でダメージを与える効果になった。
 第8弾でSRSPカードとして登場。第3弾のものに加え相手のAPを減らす。シャバドゥビ弾でSPカードの仕様が変更されたため演出はなくなったが、バトルサポーターとして登場している。『ガンバライジングボトルマッチ1弾にてファイズのLRの必殺技演出として登場。

立体物
 DXトイ「RHF ファイズ&オートバジン」に同梱。劇中同様ビークルモード⇔バトルモードへの変形が可能だが、バトルモードでの可動範囲が狭いのが欠点。
 S.I.C、S.I.C極魂にてラインナップ。ビークルモード⇔バトルモードへの変形が可能でバトルモードでの可動範囲は非常に広いのだが、一部の可動部の耐久値が低いため扱いには注意が必要。
 食玩「超可変ファイズマシン」にラインナップ。劇中同様のギミックが再現されているが、手首の角度は固定されている。SHフィギュアーツにてラインナップ。劇中同様ビークルモード⇔バトルモードへの変形が可能で各種オプションパーツが付属している
 食玩「SHODO-X」の第二弾にてラインナップ。劇中同様ビークルモード⇔バトルモードへの変形が可能となっている。
 A-SideとB-Sideで分割される形で販売される。また拡張パーツを用いることで、バトルモードへの完全変形が可能となりオプションパーツにより同シリーズのファイズのアクションの幅を拡げることができる。

ジェットスライガー
 スマートブレイン社製大型アタックビークル。普段はとある下水道に隠されているが、ファイズフォンに「3821」と入力すると「Jet Sriger Come Closer」のコールと共にファイズの下に駆けつける。
 各ライダーズギアに用意されており劇中ではファイズとデルタが使用。しかしファイズ用は初戦で大破してしまい一度しか登場していない。

 必殺技
 各ツールにミッションメモリーを挿入し、ファイズフォンのENTERボタンを押すことにより発動。
 「Exceed Charge」の音声が発せられると、フォトンストリームを経由してフォトンブラッドが注入され、各種必殺技が使用可能となる。ファイズの必殺技を受けて倒されると、その場に赤いΦの文字が浮き出る。

クリムゾンスマッシュ
 ファイズポインターから円錐状の赤い光を放って目標をポイントし、跳び蹴りを放つ。ファイズポインターから放たれた光がドリルのように相手を貫く。通常フォームの最強技。
 劇中この技を使用したのは巧と木場だけだが、ロックオンの仕方が異なり、巧はジャンプして前方一回転した際に、木場はその場で相手に脚を向けてロックオンする。破壊力は17t。

外伝作品
 『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』ではディケイドファイズバイオライダーに対して使用。バイオライダーのゲル化による攻撃無効化をクリムゾンスマッシュの拘束力と粒子化により突破して勝利を捥ぎ取った。
 『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』では2回使用。1回目はオートバジンに乗り込んだまま発動。ブレイドの繰り出したサンダースペイダーと共に怪人軍団を蹴散らした。2回目はアナザーアルティメットクウガとの戦いで発動し、カブトのライダーキックと同時に繰り出してアナザーアルティメットクウガに炸裂させた。

グランインパク
 ファイズショットを拳にはめて放つハードパンチ。破壊力は5.2t。ヒットした際にフォトンブラッドを光子変換した高エネルギーを直接相手にぶつける。
 初使用の3話では直撃したオックスオルフェノクの背中からΦのマークがゆっくりと浮かび上がり、後ろに吹き飛んだオルフェノクにぶつかってマークが弾け飛んだ。
 19話のクロコダイルオルフェノク凶暴態との最終決戦では、ファイズがクリムゾンスマッシュを防がれて空中に弾き飛ばされつつも再度エクシードチャージを行い、落下と共にグランインパクトを放って撃破した。

不発
 7話ではオウルオルフェノクに止めをさそうとしたが、ガスを出され視界を悪くした隙に逃げられている。15話では草加カイザに向けて放ったが寸止め。
 41話ではドラゴンオルフェノク魔人態との戦闘でファイズ、カイザがグランインパクト、デルタがデルタムーバー ブラスターモードで同時攻撃する合体技を披露。だが、結局倒しきれず龍人態となって脱出された。

スパークルカット
 ファイズエッジから放つ赤い光波で目標を円柱状のフォトンブラッドで拘束。距離を詰めて切り裂く。光波の衝撃は一般車両を破壊するほどの威力を持つ。
 普通に斬るがけのパターンもある。劇場版ではサイガの体に押し付けた状態でエクシードチャージ、そのまま切り抜けた。

 その他の変身者
 主人公と敵対する者がファイズへ変身し主人公へ攻撃という、既存のライダーではまず考えられないこともあった。
 本作『仮面ライダー555』はベルトを主軸とした群像劇であるため、主役である乾巧も劇中では登場人物の一人に過ぎないのである。他の装着者は赤井、海堂直也、琢磨逸郎、草加雅人、木場勇治。

 スーツ事情
 夜になるとスーツの眼の半円が黄・フォトンストリームが赤にそれぞれ輝く。しかし実際の撮影では元来特撮用のスーツは視界用のスリットが小さい所に加え頭部前面に発光装置があるため、スーツアクターの高岩氏は何も見えない状態でアクションをしていた。
 雨天の撮影は大変で、内部はかなりの配線が走っており着心地も酷かったらしい。後にディケイドで新調された電光スーツは、技術の進歩により視界が多少確保可能に。
 当初、電飾スーツはオープニング等のアクションしない場面用のものしかなく(初期アクションシーンでの発光はCG処理)、それ以外のときのアクション用電飾スーツはスーツ制作会社が東映に内緒で(期待させて失敗したら悪いので)完成させたもの。
 こちらのスーツは38話から使用されたが視野に関しては上記のとおり。因みにカイザも劇中で発光するが全てCGによる処理である。

アクセルフォーム
 スペック

身長:186cm
体重:91kg
パンチ力:(通常時)3.75t(グランインパクト時) 7.8t
キック力:(通常時)7.5t (クリムゾンスマッシュ時)25.5t
ジャンプ力:ひと跳び52.5m
走力:100mを0.0058秒で走る

 概要
 デジタルウォッチ型デバイスファイズアクセル」のミッションメモリーファイズフォンに入れることで「Complete」の音声とともに変身。
 時間制限の都合上、アクセルフォームの使用自体がある種の必殺技的な扱い。後述のブラスターフォーム登場後も出番に恵まれている。
 通常形態時に苦戦していた、スコーピオンオルフェノクとドルフィンオルフェノクも、アクセルモードの発動によって文字通り瞬時に撃破していた。

 外見
 目が赤に変化。全身に流れるフォトンストリームは銀色に変わる。胸部装甲が左右に跳ね上がるように展開して肩アーマーとなり、内部が露わになる。

 性能

胴体
 アクセルフォームになると発生する高熱を外部へと逃がすため胸部装甲『フルメタルラング』が一時的に左右に展開される。
 『シルバーストリーム』はフォトンブラッドの出力上昇に伴い、フォトンストリームの主要構成物質であるソルグラスが高出力化。フォトンストリームがクリアレッドからシルバーへと変色する。
 フォトンストリームの耐久限界値を表す危険信号で、シルバーストリームの状態を35秒以上続けると自壊。装着者が大量のフォトンブラッドを浴びて絶命するだけでなく、周囲3km四方が劣化したフォトンブラッドに汚染される。

内部機構
 強制反応増幅炉『ブラッディ・コア』がファイズドライバーによって生成されたフォトンブラッドを増幅。シルバーストリームを通して全身へと送り込む。アクセルフォームに必要なエネルギーを確保するため、大量のフォトンブラッドを一時的に蓄えてる。
 『パワーローディング・ボード』はエネルギーが安定供給されている状態では、基盤上を光が外側に向かって放射状に走る。『スマートPC・TYPE AXEL』のCPUにはファイズドライバーと同じスマートPCⅣを採用。アクセルフォームの制御用に最適化されたプログラムが搭載されており、ブラッディ・コアを制御し、ファイズ アクセルフォームを発動させる。

 時間制限
 銀色のフォトンストリームはファイズフォトンブラッドの限界値であり、アイドリングタイムを含めて一度に35秒以上使用すると臨界点を突破。
 自壊し装着者は大量のフォトンブラッドを浴びて死亡し、周囲3km四方が空気に触れて劣化したフォトンブラッドに汚染されるという時限爆弾と化す。しかしそこは安全設計のファイズギア、35秒経過により自動で通常フォームに戻る。その際には「Time Out」の音声が鳴る。

 加速能力
 起動中にファイズアクセルのスイッチを押すことで、「Start Up」の音声と共に10秒間だけ通常の1000倍の速度での移動が可能になる。その間100mを僅か0.0058秒で走る事が可能。秒速に換算すると秒速17.2km。
 時速にすると驚異の62068km。後続の高速ライダーであるアクセルトライアルやラトラーターコンボ、タイプフォーミュラよりも遥かに速い。

 ファイズアクセル
 リストウォッチ型コントロールデバイス。型番はSB-555W。外見はガジェットが水平に飛び出した腕時計。ガジェット部分のスロットに挿入されたアクセルメモリーを引き抜き、ミッションメモリーを引き抜いた状態のファイズフォンに差し込むことで変身者をアクセルフォームに換装する。
 この後ファイズアクセル本体のボタンを押すことで自分の動きを10秒間だけ1000倍に加速、同時にミッションメモリーをセットしたツールがチャージされた状態となり、必殺技を複数回使用可能となる。

入手経路
 明確な入手経路は不明。劇中ではファイズアクセルを所持して自身を襲いに来たセンチピードオルフェノクを返り討ちにした草加が強奪した後に巧に渡している。センチピードオルフェノクが何故持っていたのかは明確に描かれていない。

 活躍
 ほとんどの敵対オルフェノクは動きについてこれない。複数回のエクシードチャージによって必殺技を何発も(実質ほぼ同時に)叩き込める。ドラゴンオルフェノク以外にスピードで敗北したことはない。
 劇場版では20人以上のライオトルーパーの1小隊をクリムゾンスマッシュで秒殺した。カイザが手も足も出なかった仮面ライダーサイガ相手にバックパック「フライングアタッカー」を破壊。通常形態での勝利に繋げた。

 必殺技
 轟き渡るエキゾーストノイズが示すように、壁や天井を走れるほど猛烈な数Gものダウンフォースが発生。
 更に、全身のフォトンブラッド出力が通常フォームでのエクシードチャージ状態と同等レベルまで達しているため、いちいちチャージする必要がなくなり、必殺技の連続使用もできるようになる。

アクセルクリムゾンスマッシュ(強化クリムゾンスマッシュ)
 アクセルフォームの加速能力により複数の敵をほぼ同時に攻撃可能。一体の敵を全方位からロックオンした後、同時多重的にクリムゾンスマッシュを叩き込むことも。威力は1.5倍の25.5tに強化。
 映画パラダイス・ロスト』では、ライオトルーパーの一部隊を一瞬にして葬り去り『仮面ライダー大戦』ではバダン幹部のタイガーロイドと配下のコンバットロイド軍団に使用し、全員纏めて地獄に送り返した。
 ファンからは「多段ロックオンクリムゾンスマッシュ」とも呼ばれる。劇中で使用回数は3回(映画含む)だが、その威力とかっこよさから「一番好きなライダーキック」に挙げるファンも多い。

アクセルスパークルカット
 連続で敵に斬撃を見舞う。スピードが通常の1000倍のため、拘束せずとも敵はほぼ静止しているようなものなので光波の放出は行わない。

アクセルグランインパク
 複数の敵をほぼ同時に殴る。あるいは連続で相手を殴る。21話ではスコーピオンオルフェノクを撃破したが、ロブスターオルフェノクにはギリギリでガードされている。

 外伝作品

本編
 後作品ではファイズ=スピード系ライダーとしてのイメージを一躍買っており、中間フォームだが通常フォームの一機能のよに多用される。
 『仮面ライダーディケイド』の第16話ではザビークロックアップに対抗するため門矢士が使用。激しい攻防中、攻撃をかわしたり避けたりもしていた。仮面ライダーウィザード』第52話ではクロックアップするワームに対抗する為に変身。クリムゾンスマッシュでミュスカワームを葬った。

映画など
 『仮面ライダー大戦』では乾巧本人がタイガーロイド率いるコンバットロイド軍団を相手に変身。一度に複数繰り出したクリムゾンスマッシュでタイガーロイド達を瞬く間に全滅させた。
 『スーパーヒーロー大戦GP』でも巧本人が変身。中盤で仮面ライダーマッハ、終盤でショッカーライダーカブトライダーフォームとの高速対決が繰り広げられた。
 その他漫画版『オールライダー対大ショッカー』や『仮面ライダーウィザード』の特別編、『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』などでカブトとの超高速コンビを組んで敵と戦っている。
 人気
 一部の視聴者からはブラスターフォームよりこちらの方が強く見えるといわれる。アクセルフォームが加速能力での短期決戦に特化した形態、ブラスターフォームは純粋な火力に特化した形態と考えればしっくりくるかもしれない。
 明確なリスクと制限時間のあるパワーアップという燃え要素、展開ギミックのカッコよさ、アクセルクリムゾンスマッシュの強烈なビジュアルと圧倒的な力が相まって人気は高い。2019年に開催された「ライドウォッチ大投票タイム」でも見事にベスト5入りを果たしプレミアムバンダイでのDX商品化が決定した。

ブラスターフォーム
 スペック

身長:186cm
体重:94kg
パンチ力:(通常時)4t (ファイズショット使用時) 8t
キック力:(通常時)8t (ファイズポインター使用時)30t
ジャンプ力:ひと跳び55m
走力:100mを5秒で走る。

 概要
 ファイズの最終フォーム。初登場は39話と現時点の平成ライダー最強フォームの初登場話数にしてはクウガアルティメットフォームグランドジオウに次いでかなり遅め。使用回数はTV本編4回(39、40、44、50話)・劇場版1回と。
 その分、劇場版の他、仮面ライダーディケイドNEXT_TIME_ゲイツ、マジェスティなど他での出番が多い。ラスボスのアークオルフェノクを除いて殆どの強敵を圧倒している(例:ドラゴンオルフェノクオーガホースオルフェノク激情態など)。

 変身
 アタッシュケース型デバイスファイズブラスター」にファイズフォンをセットし、中央部のボタンで再び[555 Enter]のコードを入力すると、「Awakning」の音声とともに、SMARTBRAIN社の人工衛星「イーグルサット」からスーツが転送され変身する。
 この際人工衛星のモニターには「555_2」と表示されており、アクセルフォームのようなスーツの変形ではなく、ブラスターフォーム用の全く別のスーツが転送されている。つまり2段階変身しているということになる。

 戦闘能力
 パワー出力・防御力・武器の火力が強化。アクセルフォーム程の凄まじいスピードは無いが、能力が全体的にバランス良く向上しており、ファイズよりも高出力であるカイザデルタはおろか帝王のベルトと称されているサイガオーガをも凌駕する戦闘力を発揮する。
 その進化は、これまでライダー達を苦戦させてきた強敵・ドラゴンオルフェノクとその配下のオクラオルフェノクを1対2の状況から圧倒するほど。劇場版でも通常形態のファイズを軽々殴り飛ばした仮面ライダーオーガ相手に競り勝つなど無類の強さを誇る。
 ラスボスのアークオルフェノク以外は真正面から圧倒している。アークオルフェノクにも最終的に致命傷を与えているため、実力は間違いなく最強フォームに相応しい。

 性能
 フォトンブラッドがボディスーツ全体に循環するため、フォトンストリームが黒く、全身が赤くなる。この状態をブラックアウトストリームという。ストリームラインは絶縁体として機能し、スーツの崩壊を防ぐ。
 身体の赤い部分はファイズエッジのミディアムモードと同じ量のエネルギーが常に放出されているので、並のオルフェノクなら触れるだけで灰化する

 欠点
 並みの装着者なら灰化消滅する危険性を孕んでいる。手に負えない相手以外には変身する機会は無かった。
 スーツ内部から発せられる冷却繊維物質によって変身者は保護されているものの、クリムゾンクロスと呼ばれる部分のキックバックエネルギーが激しい。

 ファイズブラスター
 ファイズ専用のトランク型ツール。園田真理宛のダンボールに入った状態で西洋洗濯舗 菊池に届けられ、真理の手から乾巧に託された。特定のコードを入力する事によって様々な機能を使用できる。通常時は携行用のトランクボックスモード
 劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロストではオルフェノク軍団の戦いに敗北し、記憶を失った巧が持っていた。記憶を取り戻した後、巧の世話をしていたミナから返却された。

フォトンバスターモード
 変形コード「103」+「ENTER」を入力し、トランクボックスモードから展開することで変形。銃口『フォトンマズル』から拡散フォトンブラッド弾を撃ち出す。最大20発の連続発射が可能。威力はクリムゾンスマッシュに匹敵する。
 『エキゾーストダクト』がフォトンブラッドの余剰エネルギーと排熱を外に排出する。化学合成ゴム・ソルラバー製のグリップ『フォアグリップ』を手前に引くと拡散フォトンブラッド弾の再装填が行われる。

フォトンブレイカーモード
 コード「143」+「ENTER」の入力により変形した大型剣。持ち手『ヒートガード』がクーリングフィールドを形成し、使用者への熱波を防ぐ。
 先端部フォトンブラッドの刀身『ヒートポイント』はファイズエッジの15倍もの出力を誇る。列車すら斬れる。

 豊富な能力
 背中にはPFF(フォトン・フィールド・フローター)というマルチユニットを装備している。ファイズブラスターへのコード入力で様々な機能を発揮する。

●5246
 「Faiz Blaster Take Off」の音声とともに背中のPFFによる飛行。

●5214
 「Faiz Blaster Discharge」の音声と共にPFFを展開、エネルギー砲「ブラッディキャノン」に変形させる。
 「ブラッディキャノン」から打ち出される圧縮エネルギー弾フォトン・ブラッドの1発はフォンブラスター300発分に相当する。

●103
 「Blaster Mode」の音声が発せられた後、ファイズブラスターを「フォトンバスターモード」に。エネルギー弾の威力はノーマル時のクリムゾンスマッシュに匹敵し、連続20発の発射が可能。普通のオルフェノクなら一発で粉砕する。
 原典では単発の砲弾のような形で撃ちだしているが、ディケイドのFARではビームのような連続照射を行っている。

●143
 「Blade Mode」の音声が発せられた後、ファイズブラスターの「フォトンブレイカーモード」起動。ブラスターの先端から刃が伸びる。
 出力はファイズエッジの1.5倍で、最大出力にすると巨大なエネルギー剣となり航空母艦を一刀両断にすることが可能。劇中で電車を両断した時が最大出力とされている。

 必殺技

ブラスタークリムゾンスマッシュ(超強化クリムゾンスマッシュ)
 ブラスターフォームで放つクリムゾンスマッシュ。破壊力は30t。ファイズ周辺でフォトンブラッドがを巻きながら跳び蹴りを放つ。
 ファイズポインターをセットし、ファイズブラスターに「5532」のコードを入力して発動するが、フォトンブラッドが全身に満ちている為かファイズポインターのエクシードチャージがなくとも使用可能。
 本編・劇場版合わせても使用回数は上記のわずか2回だけだが、いずれもそれぞれのラスボスへの決定打となった文句なしの大技である。

活躍

 劇場版でオーガ・ストラッシュとぶつけ合った際には、余波で巨大ドーム(さいたまスーパーアリーナ)の屋根をその3倍程の半径を持つポインティングマーカーで消し飛ばした。
 最終決戦でアークオルフェノクにぶちかました際もフォトンブラッドが渦を巻き、周囲の建造物を破壊していた。アークオルフェノクは本編では身体が灰化せずに残り、影山冴子によって回収され流星塾にて復活の時を待っているシーンで幕を閉じたが、DVDではカットされたシーンにアークがその後灰化している。

グランインパクト
 劇中未使用だが、設定上使用可能。

フォトンバスター
 エクシードチャージしたファイズブラスターから強力なフォトンブラッドの光弾を発射し、巨大なオルフェノクも一撃で灰化させる。テレビ版での使用は少なめ。
 ホースオルフェノク激情態との戦いではゼロ距離で発射して大ダメージを与えたが、灰化には至らなかった。(巧が木場を死なせないために威力を抑えたと思われる)

フォトンブレイカー
 空中を飛行し、ファイズブラスターからフォトンブラッドの刃を伸ばして敵を一刀両断に切り裂く。その威力はファイズエッジスパークルカットを大きく上回る。初披露時にはオクラオルフェノク電気機関車と共に斬った。
 ディケイドのハイパーバトルDVDでは飛び道具として使用している。仮面ライダー大戦では基本形態で使用している。

ブラッディキャノン
 肩部に展開した砲門から放つ圧縮したフォトンブラッドの光弾。その威力はフォンブラスター300発分に相当する。つまり並のオルフェノクなら当たれば死ぬ

 客演

仮面ライダーディケイド
 第21話に登場。「ネガの世界」でのダークライダー戦にてディケイドコンプリートフォームに召喚され、フォトンバスター(何故かビームを発射する技に変更されおり、これ以降も時々この演出が使用される)で仮面ライダーオーガを倒した。
 完結編では尾上タクミがディケイドの力で変身。スーパーショッカー最強の怪人・ドラス相手に、龍騎サバイブのメテオバレット、ハイパーカブトマキシマムハイパーサイクロンとともにフォトンバスターを放ち、ダメージを与えた。
 ハイパーバトルビデオにおいてはディケイドが他の最強ライダー達と共に召喚し、てれびバエくんにフォトンブレイカーを放った。

その他
 仮面ライダーウィザード』では魔宝石の世界に召喚されたファイズが変身。仮面ライダーブレイドキングフォーム装甲響鬼と共にアマダムにトリプルライダーキックをかました。
 仮面ライダー大戦』では乾巧が終盤で変身。仮面ライダーX仮面ライダーウィザードインフィニティースタイルと共に変身し、バダン本部要塞に突入。X字斬やドラゴンシャイニングと同時にフォトンバスターをぶっ放し、メガ・リバースシステムを完全に破壊した。

 不評
 通常形態から特にシルエットが変化しないため、最強フォームなのにいまいちパッとしない。仕様上ベルトが空っぽになってしまうのを嫌うファンも多い。
 アクセルフォームが「超スピード」という分かり易い演出を持っているのに対し、こちらは強さがいまいち分かり辛いという事もある。関連商品が大いに売れ販促の催促が無かった為か劇中での登場シーンが少ない(TVで4回+劇場版で1回)。

(アクセルブラスターフォーム)
 アクセルフォームとブラスターフォームを同時稼働した妄想フォーム。ファイズアクセルとファイズブラスターの変身ギミックが干渉しないことから妄想されるに至ったと思われる。
 公式的に可能とされたことなどは一切ない「二次創作上可能とされた上で作られた設定」である。変身者にかかる負荷の高さからまともに運用できないとされることが多い。
 アクセルフォームとブラスターフォーム双方の特徴から、以下のように描かれる傾向がある。
  • 体色は白or銀
  • フォトンストリームの色は黒色。
  • 目はアクセルフォーム同様赤色。
  • フルメタルラングはブラスターフォーム。
  • アクセルフォーム同様肩は展開している。
毒性?

 ネット上では「フォトンブラッドは強烈な劇薬でもあり、フォトンブラッドによる毒殺が攻撃の肝」と語られる事が多いが実際には毒殺ではなくフォトンブラッドの“衝撃”によるもの。超全集においてもフォトンブラッドの衝撃について触れられているものの、毒性に関しては触れられていない。
 恐らくアクセルフォームの「35秒を超えると自壊し、装着者は大量のフォトンブラッドを浴び、死に至る」、「周囲3km四方が空気に触れて劣化したフォトンブラッドに汚染される」といった設定やブラスターフォームの「通常のオルフェノクは触れるだけで灰化される」という設定が曲解されて広まったものだろう。なので実際にフォトンブラッドに毒性があるのかどうかは不明。

劇中の活躍

 劇場版

記憶喪失
 ファイズに変身し人間解放軍の一員として戦っていた。しかし、冒頭でライオトルーパー軍団に襲撃される。真理と引き離された上に記憶を失う。その後靴屋の少女・ミナに拾われ、彼女の父親の知り合いである医者に記憶を改竄され、ミナの幼馴染「隆」として彼女とともに暮らしていた。
 記憶を失っていた間は猫舌でなくなっており、熱いコーヒーをゴクゴク飲んでいた(記憶が戻ると猫舌も戻る)。

復活
 仮面舞踏会に参加した際に真理と再会。そこにライオトルーパーの攻撃を受け、その衝撃で記憶を取り戻す。そして、再びファイズとして戦う。ミナの死を乗り越え、サイガに攫われた真理を救うために戦いに赴く。
 スマートブレインの用心棒レオ(仮面ライダーサイガ)、村上の罠で人間に絶望した勇治(仮面ライダーオーガ)と戦い、救世主伝説を実現させる。

 小説版の巧
 ジャンケンのためにファイズに変身しようとしたり、猫舌なのを皮肉るために真理が作った氷漬け料理をバリバリかじったりと、原作以上にムキになりやすい。真理に散髪してもらっていて、頭部に火傷跡がある(恐らくOPの散髪のオマージュ)。ギターを弾く事が出来、海堂に夢を託されかけるも拒否する。
 終盤、ファイズの力が通じないかつての親友ホースオルフェノクに対し自らもオルフェノクとなって戦闘。死に物狂いで勝利する。その後はオルフェノクとして活動したのが原因で寿命が一気に短くなっており、ファイズとしての活動時間にも制限を設けた。
 後日談「五年後」では心の闇に乗っ取られてバケモノになった草加と対決。彼の死を看取った直後、啓太郎の息子である勇介にファイズギアを託して去っていった。

 仮面ライダー大戦
 2014年3月29日公開の映画『平成ライダー昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』では、半田健人氏本人の演じる乾巧として出演。555以来実に10年ぶりの客演となる。
 オルフェノクとの戦いを終えてから相応に年月が経った状態で登場。今でもクリーニング店で漫然と日々を送っている。猫舌なのは相変わらず。

予告映像
 ファイズギアを装着して変身するシーンが公開されている他、仮面ライダーディケイドの門矢士、仮面ライダー鎧武の葛葉紘汰との三人同時変身シーンや仮面ライダーXの神敬介、仮面ライダーウィザードの操真晴人との同時変身シーンがある。

世界線
 草加を看取っていたり、オートバジンが健在だったりと『555』本編とは矛盾が生じる。そのためあくまで「別の世界の乾巧」であると思われるが、その人柄や胸に秘めた想いは紛れもなく『555』の乾 巧と同じ。

悩み
 草加の死亡時の怨嗟の言葉がトラウマ。「なぜ自分が生き残ったのか」という自問を繰り返すうちに戦いに迷う。
 門矢士 / 仮面ライダーディケイドが昭和ライダーとの戦いに手を貸すように接触しても「世界中の洗濯物を真っ白にすることで忙しい」と拒絶して衝動的に旅に出ようとするが、直後に地下帝国バダンの襲撃を受ける。
 その際、ディケイドに変身して闘う士から「ライダーの世界は倒すか倒されるか、所詮はただの殺し合い。嫌になるのもわかる。どの道を行くのか、お前が決めろ」と告げられる。

神敬介との出会い
 旅の途中で壮年医師・神敬介と出会う。再び襲撃され、自身だけでなく敬介が預かっている子供まで狙われたため、「せめて子供の未来は守る」と決意を固めてファイズに変身。怪人を倒す。
 敬介は巧の正体が平成ライダーの一人であることを知ると仮面ライダーXに変身し襲う。巧は負けるが、昭和ライダーが戦う理由を知るために他の平成ライダーと合流した。

最終決戦
 Xと再戦して相討ちになるもすぐに復活。バダン帝国と戦いを繰り広げるが、メガリバース装置によって死んだ草加が蘇ろうとしていることを知り、装置破壊を試みるウィザードとXの攻撃を一度は邪魔する。
 しかし、死人への未練から大きな間違いを起こしそうになったウィザードの説得とXの説得から戦うことの罪を背負うと決意。草加の亡霊と決別し、バダンの野望を打ち砕いた。その後の平成対昭和戦ではXライダーと再度激闘を繰り広げた。

草加への思い
 敬介に過去の事を話した際に草加についていけ好かない奴だったけど、少なくとも俺よりは生きる意志を持ってた」と評していたり、ウィザードとXの攻撃を阻止した際に「死んだ仲間が蘇りかけてる」と口にしたりと、『555』本編に比べると草加に対する仲間意識を素直に表に出している。
 本編でも草加の過去を知った後はなんとか上手くやっていけないかと模索するような描写が見られたが、恐らく無念と呪詛の言葉を吐きながら死ぬ草加の姿を間近で見たことによって、本編以上に草加に対して「なんとかしてやりたかった」という思いを抱くようになっていたのだろう。

 仮面ライダー三号
「仮面ライダーとして、子供の夢くらいは守ってやることにした」

 引き続き半田健人氏演じる巧が登場。当初はショッカーの刺客と思われたが、実際はライダー、ショッカーのいずれの側にも属さない第三勢力として活動していた
 ライダータウンに向かおうとする黒井響一郎らの前に現れ、詩島剛/仮面ライダーマッハと対決するも、途中で「飽きた」と言って戦闘を中断した。
 その後は正義のライダーの側に加勢し、ライダーグランプリ仮面ライダードライブを妨害しようとした仮面ライダーカブトの足止めを引き受け、ドライブの勝利に貢献。終盤のライダー対ショッカーの決戦にも参戦した。

備考

 今回は髪型が前作と比べると当時に近いものになっている。上記のセリフは前作に於ける神敬介『俺たちが守るべきは子供たちの未来じゃないのか』というセリフへのアンサーになっており、本作の巧は前作の戦いを経験しているとも解釈できる。

 仮面ライダー四号
「悲劇? 笑わせるな。ハッピーエンドに変えてやるよ」

 『dビデオスペシャル 仮面ライダー4号』でも侑斗と共にメインキャラの1人として登場。『スーパーヒーロー大戦GP』での事件が無かったことになった世界で、ショッカーにより時間が繰り返されていた。
 泊進ノ介/仮面ライダードライブや桜井侑斗/仮面ライダーゼロノスと共に、ショッカーの野望を食い止めるべく闘っていたのだが…。

真相
 この作品の巧は既に死亡していた。回想では実際のTV本編の映像が使用されており、エピローグともとれる演出がなされている。
 しかし、かつてオルフェノクとの戦いで多くの仲間を失った巧は「誰にも死んでほしくない」という思いを抱く。
 その思いにシンクロして歴史改変マシンが作動。自分が歴史改変マシンを動かしているという自覚もないまま蘇った。これが『スーパーヒーロー大戦GP』、そして『仮面ライダー4号』で起こった事件の真相だったのだ。

結末
 終盤で真相に気づいた巧は、マシンを破壊すれば巧自身の存在が消えるという事実を侑斗から伝えられる。かつて笑顔で亡くなった自分に嘘をつかないために、歴史改変マシンを破壊して時間を元に戻すことを決意。
 かつての戦いで生き残った仲間である海堂直也の制止も振り切って歴史改変マシンを破壊し、進ノ介達にこれからの世界のことを任せて消えていった。歴史が元に戻って巧の存在が消えたため、進ノ介達はその時間内にいた巧のことを覚えていなかった。
 そんな中、海堂は青空を眺めて、死んだ巧を思うのであった。

「…さて、この空を守ったのは、一体誰なんでしょうか? なあ、乾…」

余談

 『555』本編を全話執筆した脚本家の井上敏樹氏は一切関わっていない。だが、4号の脚本を担当した毛利亘宏氏は、乾巧の登場が決定したこともあってか、「(仮面ライダー555の)ファンの想いは汲みつつも顛末をしっかり描写すべき」と考え、『555』の結末に関連して執筆したことをコメントしている。
 また、前々作の1号ライダーのセリフ「バダンとは死者の国、お前達平成ライダーの死んだ者への未練が地上への道を作り、バダンを呼び入れたのだ」というセリフから、大戦から4号の出来事が繋がっているとも受け取れる。

 仮面ライダージオウ
 EP05・EP06に登場。改変の影響で普通の人間だが、元の歴史と同じような出会いを経験しているようだ。猫舌は相変わらずである。名刺代わりに「西洋洗濯舗 菊池」のポイントカードに自分の名前を記入したものを持ち歩いている。
 現在は流しでクリーニングの仕事を続けている。「世界中の洗濯物を真っ白にするのが俺の夢だな」と語っていることから、『555』本編最終回で語った夢を実践している。

EP05『スイッチオン!2011』
 2018年で山吹カリンを襲おうとしていた草加雅人と、山吹カリンを守ろうとするツクヨミの前に現れた。

EP06『555・913・2003』
 山吹カリンを救った後にソウゴと知り合い、彼女を襲った草加雅人について語った。そしてカリンを守るためにソウゴと共に彼女に付きまとう。
 そこへやって来た草加から、カリンが既に交通事故で亡くなっていること、佐久間龍一が変身したアナザーファイズの能力(アナザーファイズの力が弱まってからはアナザーフォーゼの力を使っていた)によって仮初めの命を得ていること、これ以上無実の人を犠牲に生きることに耐えきれなくなったカリン自身に殺してほしいと頼まれたことを聞かされる。
 カリンを傷つけられたと誤解し、逆上したアナザーフォーゼによって草加が襲われると、果敢に立ち向かいこれを阻止。そして草加に「お前は俺の仲間」と苦々しい顔で白状した。
 その後、追い付いたソウゴ達に救われ、アナザーフォーゼと、その中にあるアナザーファイズの力を倒すために、自らが持っていたファイズライドウォッチを託した。

 漫画版『仮面ライダー913』

第2話『園田真理』
 大泉クリーニングというクリーニング店で働いている。無愛想なのは相変わらずで、草加が真理に会うために来店したときは居眠りしていた。草加に無愛想なことを注意され、出禁を言い渡した。
 その後オルフェノクが出現。真理からの通報を受け、現場に駆けつけファイズに変身した。この世界線でのファイズギアの仕様が不明のため、巧がオルフェノクであるかどうかは不明。また、猫舌の描写も現時点では見られていない。

リマジファイズの活躍

 仮面ライダーディケイド
 変身者は尾上タクミ(演者は制野峻右)。ファイズの世界にあるスマートブレイン学園高校の生徒。内容に関しては彼自身もウルフオルフェノクであることから、原典である乾巧とほぼ変わらない。

 魔宝石のファイズ
 『仮面ライダーウィザード』第52話では魔宝石の世界の住人である謎の少年がライダーリングを使って仮面ライダーカブトと共に呼び出した。
 ワームサナギ体に襲われる操真晴人に子供たちを守るように言い放つが、カブト共々「あんたたち、上から目線だなあ」と言われる。その後成虫に進化し、クロックアップしたワームをアクセルフォームで迎撃し、カブトとダブルライダーキックを決めて撃破した。
 その後アマダムに召喚されて捕縛されるが、ディケイドとウィザードによって解放され、怪人軍団を蹴散らす。巨大怪人戦ではノーマルのままファイズブラスターを使用してTレックスを迎え撃ち、響鬼・Wルナトリガーとの合体技で撃破した。

ゲーム作品

 ガンバライド
 第3弾で初参戦。クリムゾンスマッシュが必殺技のLR(最高レアリティ)とグランインパクトが必殺技のSR(準最高レアリティ)が登場。続く第4弾では必殺技にスパークルカットが追加。
 第8弾ではアクセルフォームが参戦。必殺技は「アクセルクリムゾンスマッシュ」。劇中の設定を反映して、通常はノーマルファイズで、必殺技使用時のみアクセルフォームに変身する。
 001弾ではブラスターフォームが参戦。必殺技は「フォトンバスター」。全て初参戦はLR(最高レアリティ)であり、3フォームLR化はガンバライド稼動以前(仮面ライダーキバ以前)に登場したライダーの中では初の快挙だった。

 ガンバライジン
 1弾から参戦。フォンブラスター持ちで必殺技はスパークルカット。6弾では「仮面ライダー大戦」の活躍の影響か本人ボイスでアクセルフォーム&ブラスターフォームがLR(アクセル)、LREX(ブラスター)として参戦。
 開幕からRP+3(但しデメリットとしてチーム全体のライジングコストが+1)、そしてどちらも強力なバースト(裏面)アビリティを持つ。ナイスドライブ弾で「カウンター」等の対策がされた。
 アクセルフォームの必殺技は「アクセルクリムゾンスマッシュ」。必殺技使用時のみ変身する。ブラスターフォームの必殺技は「フォトンブレイカー」。

ドライブ以降

 ナイスドライブ5弾では『フルフルフルスロットルキャンペーン』の一枠で表面からブラスターフォームのカードが登場。
 バッチリカイガン1弾では久々に表面ノーマルファイズのSR(バースト後はアクセルフォーム)で登場(アクセルフォーム初SR化)。表アビリティがチームタイリョクが5500以上の時にコウゲキ・ボウギョ・ひっさつが500アップするという5が3つ並ぶ。
 バッチリカイガン6弾では『最強!ライジングバーストキャンペーン』の1枚として再び表面からブラスターフォームで登場。バーストアビリティはチーム全体のゲキレツアイコン+1に加えてRP10以上のとき、チーム全体のゲキレツアイコンのAP+100。

エグゼイド以降

 ガシャットヘンシン2弾では通常形態クリムゾンスマッシュをバースト必殺技に引っさげて再びLRの一枠として参戦。テクニカルバトルにパーフェクトで勝った時に表面からチーム全体のゲキレツアイコン+1。一度だけチーム全体のゲキレツアイコンのAPを+100。
 素手アイコンなのでLR(及びLREX)マッハやシフトバーストCPドライブとの相性もバッチリ。BM1弾でオートバジンを引き連れたメカニカルタイプのLR。
 RT2弾でカイザとのメモリアルタッグフィニッシュであるクリムゾンスマッシュとカイザスラッシュの合体技・「エクシードクロスチャージ」を搭載したLR。RT2弾ではGLR枠としてバースト必殺技にパラダイス・ロストで披露した「強化(ブラスター)クリムゾンスマッシュ」が採用され、プレイヤー間で大きな話題を呼んだ。

 バトライド・ウォーシリーズ
 初代よりプレイアブルキャラクター。クリムゾンスマッシュは空中からポインターを照射するタイプと、地上でのキックから照射するタイプ(『2』以降)がある。
 高い威力に加え敵にヒットしている最中は無敵という優秀技。ザコ、ボス戦共に重宝する。攻撃を当て続けることで10秒間だけアクセルフォームへと変身、この間は敵の動きがゆっくりになり、クリムゾンスマッシュも作中と同じくポインターが複数出現するようになる。
 超必殺技はブラスターフォームによる超強化クリムゾンスマッシュ。ファイズブラスターによる強力な遠距離攻撃で敵を圧倒できる。

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 以上です。これで紹介を終えます。

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